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アスペルガーばあちゃん①

俺は、ばーちゃんが好きじゃない。父の母。血の繋がった祖母だけど、今まで出会ってきた人の中で1番愛情を持てない。大袈裟だって?現にばーちゃんには友人が1人もいない。本人は周りが皆死んだだけと言うけど、父は友達はおろか親戚付き合いも見たことないと話している。

つまり僕がこの先どんな世界に飛び込み様々な出会いをしても、ばーちゃんのような人には出会えない。そういう人はね、社会には存在しない。ひっそりと家族に寄生し、今日も世界の中心を生きている。悪気なんて感じることもできないしね。

アスペルガー症候群って知ってますか?
人の心を理解するのが困難という変わった特徴を持つ発達障害の1つで、最近ではASDと呼ぶようです。

俺のばーちゃんです。物心ついてから20数年、「人の心を持っていない」とはどういうことなのか、間近でばーちゃんを見ているうちに、悲しみ苦しむ家族を見て育つうちに、自分なりに祖母の脳内を少し理解することができたように思います。

初めに書いておきますが、憎しみとは少し違います。実の祖母ですから。やはり無理と分かった今でも期待してしまいます。実は普通の人で、改心もできると。

それと俺は幸せです。でもだからこそ父や母、死んだじーちゃんが不憫で仕方ありません。1人の存在で簡単に身内全員が苦しめます。皮肉ですが、偉人1人の影響力が広く人々に良い影響を及ぼすように、その反対も人知れず多くの家庭内に潜んでいると思います。

他者には理解してもらえない問題を持つ家庭は多いのではないでしょうか?俺だってそうです。

そんな俺の家の話を、少しここに落書きしてみたい気持ちになりました。何個かに分けながら吐き出した気持ちをダラダラと文字に変換していきます。ちょっとだけ俺に付き合っていってください。

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