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バイリンガル育児を最短で成功させる究極の3つの極意


この記事では、海外の複数の論文や書籍、インターナショナルスクールの先生の話、更に自身と娘の英語取得の経験を通じて、共通点を洗い出し、バイリンガル育児を成功させるための3つの極意をまとめます。


それぞれをバランス良く取り入れ、時に成果を振り返ることで、実用的な英語力が身につけられます。


※この記事での「バイリンガル育児」は、4つの技能全て(読む/書く/聞く/話す)において、英語を母国語としていない子どもを、限りなくネイティブレベルに近付けることを目的とした育児のことです。


1. 言語獲得は短距離走ではなくマラソン


子どもが幼いほど、言語獲得は容易にできると言われています。それでも、一朝一夕で使いこなせるようにはなりません。また、海外滞在の経験があっても、帰国後は培った英語力を維持する努力をしなければ忘れてしまうことも良くある話です。(海外滞在期間が長ければ、逆に日本語を忘れてしまいます)

言葉に敏感な時期の赤ちゃんは、身近な人の言葉を繰り返し聞きながら、少しずつ言葉の意味を推測し、母国語を身につけます。とにかく繰り返し触れること、そして継続することが鍵です。極端に言えば、子どもが親元を離れるまで、バイリンガル育児を続けることで絶大な効果が見込めます。


そのため、どのような方法であれ「いかに親子共に負担なく続けていけるか」が重要です。そして、子どもの年齢に合わせて方法を見直すことも必要です。特に、子どもが幼稚園や小学校に進級する節目は、物理的な制約やお友達の影響を受け始めるため、これまでの方法を振り返るタイミングになります。


毎日継続することは、語学力を向上させるだけではなく、その言語が「必要だ/大事だ」と子どもが感じるきっかけにもなります。これは3つ目の極意にも繋がりますが、この理解がなければ、子どもは見事に動きません。


話は少し逸れますが、英語獲得の道筋で「ルー語」として揶揄される日本語と英語を混ぜてしまう現象が起こることがあります。この現象が見られても、それを失敗として学びを止めないでください。



子どもが幼い場合、この現象は、日本語と英語を誤って使っているというよりは、どんな手段であれ自己表現をしたい欲求を満たしているに過ぎないからです。時間と能力と共に、混ざらなくなります。なので、子どもがアウトプットすることを否定しないでください。


どのような言語でも堪能になるためには、毎日の小さな積み重ねが最も重要です。題名と矛盾しますが、言語獲得に近道はありません。ただし、長い道のりを歩幅を大きくしたり、早歩きすることはできます。その方法は2と3で書きます。


2. 年齢に応じた正しいインプット


継続に加え、子どもの年齢に合わせて、効果的なインプットを取り入れる必要があります。これが歩幅を大きくする意味を持ちます。


まず、2歳以下に関してはCDなど録音された音声によるかけ流しの効果は無いと論文で実証されているため、生身の人間の会話に触れることが重要です。


その後、3歳以降になると映像からも学べるようになるとは言われているものの、個人的なおすすめは絵本の読み聞かせです。


理由は、話すペースや強調したい箇所を親側が子どもに合わせられること、繰り返し本を読むことで自然に綴りのイメージを身につけられるようになるからです。(YouTubeの字幕は移り変わりのスピードが早く、文字を追うと話が理解出来なくなってしまう可能性がある)


絵本の挿絵は動画に比べて情報量が少なく、子どもが話の内容や単語そのものにより集中しやすくなります。また、年齢別に適したものを探しやすいです。更に、絵本を子どもの目の届くところに置いておくと自然に活字が目に入り、それとなく綴りを覚えることができます。


動画を見てもなかなか口から英語が出てこない受け身な子には、親が動画の内容について質問するなど、アウトプットを促す必要があります。


さて、母国語もですが、年齢に応じて新たな語彙を獲得していかなければなりません。子どもの頃に覚えた"mommy"や"yummy"は、アップデートしていく必要があります。これらはいわゆる赤ちゃん言葉だからです。難しい言葉を覚えるというよりは、子どもを取り巻く世界に合わせて、語彙や表現のバリエーションを増やすイメージです。


最終的に英語をアカデミックな場面で使うことを想定すると、3歳のボキャブラリーから成長していなければ不自由が生じます。ここは日本で大学受験をするにしても、避けて通れない部分かと思います。


3. 英語に触れる時間とアウトプットへの欲求


ここから先は、具体的に「話せる」能力も含めて英語力を身につけるために必要な、具体的な時間数を出して、継続することでより大きな効果を期待できるように記載します。長い道のりを、歩幅を広げて更に走るイメージです。


では一体どれくらいの時間を確保すれば第二言語を獲得できるかと言うと、

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