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アラフィフ男の直腸がん治療日記 #1

この記事は、2024年に直腸がんのステージ3と診断されたアラフィフ男の、治療の日々を綴った回想録です。完治の目安とされる術後5年間、がんと共存しながら自分らしく生きる糧にしようと始めました。マイペース更新ですが、もしよろしかったら最後までお付き合いください。

#1 47歳のターニングポイント

写真はイメージです photo by 写真AC

今から思うと、直腸がんの兆候は何度もあった。
 
アラフォーになったころから、ときどき激しい腹痛に襲われることがあった。けれども、2~3日過ぎれば痛みが治まったので、問題ないと過信していた。
 
1度だけ痛みに耐えられず、救急病院へ行った。診断は、尿管結石。飲み薬を1カ月服用しただけで終了した。
 
同じ時期、会社の健康診断で便潜血の陽性判定が出た。けれども、自身の回復力を信じて、これを無視。その後は、再検査の判定を見たくないという理由から、まともに健康診断を受けなかった。
 
 
2023年の夏、体の異変が常態化した。
 
便秘と下痢を繰り返す日々。血便になることもしばしば。そんな状態でも病院へ行かず、市販薬の服用や運動を増やして乗り切れるつもりだった。
 
ところが、半年を過ぎても、いっこうに治る気配がない。
 
さらに、健康診断では、貧血に関する要精密検査判定が出た。
 
もうこれまでと観念して精密検査を受けた2024年春、直腸をふさぐほど肥大した腫瘍が見つかって緊急手術。入院生活は2カ月超、63日に及んだ。
 
 
入院生活終盤、少し辛抱すれば以前の暮らしに戻れるという期待は、担当医の言葉で簡単に崩れ去った。
 
がんの進行度は、ステージ3。再発を防ぐには、術後6カ月の抗がん剤治療を行い、術後5年は定期的に通院をして経過観察をしたほうがよいと。
 
このときはさすがにショックで、しばらく落ち込んだ。でも、いまさら反省しても後の祭り。生死を分ける瀬戸際で命拾いをしたと気持ちを切り替え、今後の長期戦に臨もうと決意した。
 
 
入院中、Mr.Childrenをヘビロテした。高校時代に彼らを知ってから今日に至るまで、さまざまな曲で元気をもらっていた。
 
今回、心にグッときたのは、2002年にリリースされた「any」。改めて聴いて、モヤモヤした気持ちがリセットできた。

今 僕のいる場所が
探してたのと違っても
間違いじゃない
いつも答えは一つじゃない
何度も手を加えた
汚れた自画像に ほら
また12色の心で
好きな背景を描きたして行く
また描きたして行く
そのすべて真実

引用:Mr.children「any」の大サビより

この経験が自身をアップデートさせる転機ととらえ、前向きに自分らしく、新たな人生のステージを歩みたい。

つづく

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