読書記録②
※ネタバレあります
人生で1番大事な最初の1000日の食事
著:クレア・ルウェリン/ヘイリー・サイラッド
この本を読んだときは1年とすこしの育児生活の中で、1番悩んでいた時だった。食べムラがひどい息子は過食と拒食を繰り返し、私は毎日食事量を気にしていた。
私は趣味を聞かれたら「料理」と回答するくらいには料理が好きで、高校生の時には一時期料理人を志していた。離乳食が始まるときに合わせて、離乳食・幼児食コーディネーターの資格を取得し、次は食生活アドバイザーを、と思っていた矢先だった。
離乳食拒否のお子さんは多くいると思うけれど、自分が眠い目を擦りながら作ったご飯を吐き出されたり、怒りに任せて投げつけられたり、全力で拒否をされるのはかなり絶望感がある。
ここだけの話、半年以上続いて気が狂っていたので、我が家には1日1回は私の怒号が響いていた。
結論から言うと、この本の中に書かれていることで悩みが根本的に解決できた!という話ではない。
我が子の場合は便秘症状の改善と時間の問題だったのだけれど、この話はまたの折に。
ただ、自分が知識をつけることで今の自分のやり方が正しいかどうかの判断と正しくアクションして無理な時は無理だよねという一種の諦めができるようになったことは大きかった。
悩んだ夜にはこの本を何度も何度も読み直し、行動を自制することができた。
なので、とてもお気に入りの1冊です
この本の好きなところは全てにエビデンスがしっかりあるところ。ネットに漂う情報よりもグッと心に刺さる感覚があるところ。
文章も読みやすく、自分が該当する箇所をピックアップして読むことができるので読書慣れしていない人でも読みやすいと思う。
さて、内容について、特に参考にしていたところを語りたいと思う。
①食べる量とタイミングは自分で決めさせたい
この本の中では「反応型の食事」を推奨している。
頭では分かっていたものの、知識を深めていくうちに自分が大きな過ちを犯していたことに気がついた。
反応型の食事、というのは、子供のサインを見極めて、授乳や食事を進めるということなのだが、これが母乳育児をされてきた子供よりもミルク育児の子供の方が苦手らしい。母乳育児は子供ペースで飲む量を調整してるが、ミルクだと親が完飲を目指してしまいがちらしい。
それもあってか、空腹感に対しての感覚を鈍くさせてしまった。
うちは完ミなうえに、ミルクの量とタイミングはこちらで主導しすぎていた。
特に生まれたての頃は「飲み足りてないと成長できない!」と躍起になって、生後2ヶ月には160mlのミルクを飲むようになっていたし、お腹すいたと泣き叫ぶあかちゃんへの抵抗感が強く、泣く前にミルクを飲ませていた。
おかげで身体的にはぷくぷく成長はしたけど「自分が黙っていてもお腹が満たされる」「提供されるなら飲み続けようかな」という感覚まで醸成してしまった。
その日から、子供主導の食事に切り替えた。
いまだにお腹空いたことには鈍感だから変わってないけど、食事の時には食べる順番と量を子供に任せている。(勿論健康的な選択肢の中で)
お皿を空にすることに対して躍起にならずに、子供が満腹のサインを出したら食事をやめる。
そうやって「自分の意思で食事をしている」と認識してくれるように努めたことで、以前よりも空腹のサインも満腹のサインも出してくれるようになったし、食事のタイミングで食べるスイッチが入るようになった。
大人でも、勝手に量と食べるものを決められたら嫌なので納得。
もし次に子供を育てる機会があったら授乳の時点で「反応型」を取り入れたいと強く思う。
②すききらいのな子にするために
毎日唱えているいくつかの原則がある。
息子が離乳食拒否をすると、この全てに逆行する行動をしてしまっていた。
なるべく息子が好む味だけを食べさせ、
フルーツとおかずを交互に食べさせる。
食べることに集中していなくてもむりやり食べさせる。
実際、これでよく食べるようになった時期もあった。ただ、短期的にしか効果は出ず、かなり悪手だったと思う。
この原則を実践するのは勇気がいる。
食べなくなったらどうしよう
うちの子はそうでもしないと食べないんじゃないか
そんなことを思うようになっていた。
けれど、今の息子を見ると正しい選択だった。
今の息子は何でも素材のまま食べられる。
野菜も火を通せば苦手なものはない。
アスパラガス、にんじん、ブロッコリーあたりを丸齧りするのにハマっている。
ほうれん草もだいすき。
気分によるときもあるけど、大人もそうよね。
まだまだ出先で制止できないほどグズった時にはおせんべいを渡してしまうときもあるけど、以前よりは減ったのではないだろうか。
これからもっと認知が進む前に改善したい。
食事は人生を豊かにする大切な時間。
私自身も嫌いな食べ物は幼い時からなく、少食ではあったが食事が好きだった。
お小遣いでお野菜を買うような子供だった。
それが活きて、どんなお店に行ってもすべてを楽しく食べられる。二郎系からビーガンフードまで。
食育については学べることがたくさんありそうなのでもっと掘り下げていきたいな。
2歳まではこの本をもっと熟読しよう。
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