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猫ブームの終焉。犬ブームの創出。

猫が好きである。犬も嫌いではないが、猫の方が好きだ。だが、残念ながら時代は犬へと動き始めているように見える。

最初に気がついたのは、いなばペットフード株式会社のCIAO ちゅ〜るである。
いやいや、真面目な話である。

2012年『CIAO ちゅ〜る』発売
2018年『Wan ちゅ〜る』発売

Wikipedia『いなば食品』から転載

最近、TVのCMで『CIAO ちゅ〜る』よりも『Wan ちゅ〜る』の方がよく見掛ける気がするのは僕だけだろうか?
2019年12月初旬から始まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は人々を感染の恐怖に陥れた。非常事態宣言のもと不要な外出は制限され、在宅勤務が推奨された。広いとは言えない日本の家屋内で一日中家族全員が過ごす日々。一方で独り暮らしの者は孤独を強いられた。どちらにしても精神的ストレスが満ち溢れる中、日々に彩りを与えてくれたのはペット達だったと言っても過言ではあるまい。とりわけ猫は室内での飼育が可能、犬のように大きな声で吠えず散歩も必要ないため、重宝されたと思われる。動画系SNSの急速な発展もあり、猫動画全盛の時期を迎えた。

しかし、COVID-19の収束した今、状況は変わりつつある。健康志向に目覚めた人々は犬の散歩を自らの運動の機会と捉えるようになった。

所謂コロナ明けが見通せない頃、出社しないでテレワークをするための空間を確保するため比較的地下が安い郊外に戸建てを持つ人も増えた。もちろん都内のマンション価格が高騰したための回避策といった面もあるので要因の一つと捉えるべきではあるが、国道16号線ブームという用語で語られる現象があったのは記憶の片隅に残しておくべきだろう。戸建てなら犬も飼える、と思った人も多いのではないか。

ペットに話を戻すと、ペットを猫にする理由が減った。そろそろ猫動画にも飽きてきた。猫動画を上げても、バズらない(既に死語か?)。犬で、いいんじゃね? 

TVのモフモフ番組といえば放送時間の大半が猫だったのが、半分くらいは犬になった。某国の「国営放送」NHKでは、『岩合光昭の世界ネコ歩き』の放送時間が目立たないところに押しやられた。NHKといえば、『ドッグシグナル』というドッグトレーナーを描いたアニメを放映しているようだ。極めつきは、今期のプリキュアである。『わんだふるぷりきゅあ』である。犬の鳴き声であるワンとWonderfulと掛けてあるらしい。犬が主役級であり、プリキュアに変身する設定である。
ここも犬ですか。

最後に流行色の話をしたい。

アパレルや化粧品、デザインの仕事をされている人には何を今さらかもしれませんが、僕は何年か前にテレビ番組で「今年の流行色」がある組織によって決定されているのを驚いたのを忘れられません。それまでは今年流行った色とか現在流行っている色が流行色と呼ばれているのかと思っていたのですが、ある組織が2年前も前から決めています。

別に秘密の裏組織ではなく、「流行色」で検索すれば簡単に調べられます。流行色を決めているのは、インターカラーとも呼ばれる国際流行色委員会(英語:International Commission for Color)という民間の国際団体です。解説はWikiで。
日本からは一般社団法人 日本流行色協会(JAPAN FASHION COLOR ASSOCIATION/ JAFCA)が参加し、インターカラーの決定した色と独自の調査を元に流行色を発表しています。なんとnoteにもページがありました。
もう一つは米国のPANTONE社が決めてるらしいです。

結局何が言いたかったかと言うと、流行は作られているんですねってことです。タイトルに創出って書いたのは、そんな意味です。そしてブームが去ったからといって飼っていた猫を捨てたりしないで欲しいと思います。




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