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編集方針について

「発言集成」の巻末には、それぞれの出典のタイトルや出版社を記載しています。
しかし、それだけでは細かい情報が抜け落ちてしまいますので、 補足的な情報や余談をあれこれと追記してみます。
週に一度くらいのペースで、Zから時代を遡ってAまで書く予定です。

その前置きとして、今回は全体的な編集方針などを簡単に。

過去の資料を整理されている牧村さんから、ときどき雑誌を送っていただく機会が何度かありました。「何かのお役に立てば」「ご参考に」といったメッセージと共にです。

読んでみるとなかなか、最近のご発言とは違って鼻息が荒く、 また怒りを抑えながら書いている文章が多い印象を受けました。

もともと私は山本夏彦や寺山修司、「自省録」「エセー(注)」といった名言集の類が好きだったため、並行して幾つかのアイディアを検討するうちに、まず牧村憲一版「発言集」を作れるのでは、という流れになってきました。

前々から何となく雑誌に掲載されたエッセーがいくつかあること、ライナーノートも複数あることは知っていましたので、それらを整理してまとめるアイディア自体は以前から持っていましたが、ついに実現の可能性が出て来たという感じです。

提案してみますとすんなりOKとなり、2022年2月の頭から編集・制作作業に取りかかりました。印刷会社に原稿を送ったのが3月23日ですので、実質的な作業時間は2か月弱です。詳しくは2~3月の日記をお読みください。



自分なりに考えた方針は次の通りです。

・10年ごと(年代順)に章を分ける

・全部を網羅はできないので、ネット上にあるインタビューや対談はほぼ全てカットする

・長い文章をそのまま収録すると読みにくいので、細切れにして、1ページ内に1つか2つの文章のまとまりを載せる

・内容が重なっても、細部が詳しく数値(日時、人数、金額など)がはっきり書かれていれば採用する

・好悪や価値判断を含むものを優先する。

「内容の重複を避けながら、重複を恐れない」という矛盾した方針も途中からかなり意識しました。



注:「エセ―」は名言集ではありませんが、プルタルコスからの引用が多いので、ほとんど「プルタルコス名言抜粋集」のような面もあります。

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