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「牧村憲一発言集成 1976-2021」出典解説(A-Z)他

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「牧村憲一発言集成 1976-2021」の出典元AからZまでの解説と、関連記事のまとめです(いくつかの記事は有料)。 → Zine「ベレー帽とカメラと引用」06号では出典解説 A… もっと読む
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牧村憲一に関するQ&A

Q: 牧村憲一とはどのような人? A: 1946年、東京都渋谷区生まれの音楽プロデューサーです。 Q: どんな作品を手がけてきたの? A: 70年代からシュガー・ベイブ、山下達郎、大貫妙子、竹内まりやの初期のアルバム、加藤和彦などの作品の制作・宣伝を手掛けました。 かぐや姫の「神田川」、坂本龍一と忌野清志郎による「い・け・な・いルージュマジック」といったシングルも有名です。 84年には細野晴臣主宰のノン・スタンダード・レーベルに参加し、80年代後半からはポリスターで

編者より

【編者より】   本書は、音楽プロデューサー・牧村憲一氏の著書、ライナーノート、対談などから、その発言を選んで編んだ、年代別の抜粋集です。 これまでの主要な著書を読了済みのファンにとって、本書を読む経験は、 過去に書かれた出来事を別の角度から眺め直す機会になるでしょう。 一方、初めて牧村氏の文章に触れる読者にとっては、 主要著書へと進むガイドとなります。 本書はまた、これまでの著作の執筆時に、 おそらく刈り落とされたであろう言葉の枝葉末節を拾い集めて構成された、 もう一つ

編集方針について

「発言集成」の巻末には、それぞれの出典のタイトルや出版社を記載しています。 しかし、それだけでは細かい情報が抜け落ちてしまいますので、 補足的な情報や余談をあれこれと追記してみます。 週に一度くらいのペースで、Zから時代を遡ってAまで書く予定です。 その前置きとして、今回は全体的な編集方針などを簡単に。 過去の資料を整理されている牧村さんから、ときどき雑誌を送っていただく機会が何度かありました。「何かのお役に立てば」「ご参考に」といったメッセージと共にです。 読

レココレでご紹介いただきました

音楽誌「レコード・コレクターズ」10月号で、N4書房刊「牧村憲一発言集成1976-2021」をご紹介いただきました。 こちらから一部お送りしたのが、2,3か月ほど前です。この本の価値や内容を認めてくれて、しかも誌面で取り上げてくれそうな雑誌はと考えてみると「レコード・コレクターズ」と「ミュージック・マガジン」しか思い浮かびませんでした(他に献本した方がよさそうな雑誌があったらぜひ教えてください)。 その後、やや冷静になって両誌を読み直しますと、 1.本と言っても大きな出

出典解説A「ニューミュージック・マガジン」 1977年3月号 ニューミュージック・マガジン社

A「ニューミュージック・マガジン」 1977年3月号 ニューミュージック・マガジン社 1969年に創刊された雑誌「ニュー・ミュージック・マガジン」は、1980年に「ミュージック・マガジン」に改名し現在に至ります。 この号の巻頭特集は「マスコミの中の音楽 歌謡曲とその周辺」 というタイトルの下、 次のような論考が並んでいます。 「歌謡曲のリズムが変わる」平岡正明 「CMソングはタフな胃袋をもってる」牧村憲一 「劇バンには劇バンの苦労と楽しさがある」大野克夫 「加山雄

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出典解説B「宝島」 1978年11月号 宝島社

B「宝島」 1978年11月号 宝島社 雑誌「宝島」は1973年に創刊し、ウィキペディアによると、 「10年ごとにコンセプトを変え、アンダーグラウンド→サブカルチャー→アダルト→ビジネス誌→アングラ情報誌と、これまで全く異なるジャンルを横断」 と時代別にその特質が分類されています。 この号は創刊からわずか5年後の号で、紙質も内容もマイナー誌の香りがまだまだ残っています。 牧村さんのインタビューは特集「宝島式リクルート・ブック(マスコミ編)」の「音楽産業の部」で「キテ

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出典解説C「サウンド&レコーディングマガジン」1986年5月号 リットーミュージック 

C「サウンド&レコーディングマガジン」 1986年5月号 リットーミュージック 前の項目Bからは8年後、次のDから10年前と、このインタビューは前後にかなりの間があります。 インタビューを引き受けられた(意外な)いきさつに関しては付録に書かれている通りで、かつ異例ともいえる長いインタビューです。 小さい文字が横書きでびっしりと並び、文字数を数えてみますと、 横22字×縦60行が7列 横22字×縦57行が3列 横22字×縦45行が2列 およそ合計で15,000字に

出典解説D 「前略 小沢健二様」 1996年3月 太田出版

D 「前略 小沢健二様」 1996年3月 太田出版 本書は、刊行された当時も今もあまり褒められない、言ってみれば「オザケン」ブームに便乗して出しただけのような本として知られています。 ↓ 『クイック・ジャパン』五号で大好評だった“オザケン”特集に、大幅に追加取材を加えた決定版! フリッパーズ・ギター時代のプロデューサーと、伝説のフリッパーズ・ファンジン“FAKE”編集部との特別対談も収録。 ↓ 当時、「FAKE」に関わった私ですらこの本を立ち読みだけして、購入はしな

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出典解説E「STUDIO VOICE」1998年11月号 インファス

E「STUDIO VOICE」1998年11月号 インファス 「STUDIO VOICE」はサブカルチャーとアートをテーマにした大判の雑誌で、90年代の自分にとっては「興味のある特集なら買う」という距離感で、毎号を欠かさずに買うという時期はありませんでした。 で、2021年のある秋の日、ということは一年ほど前の今頃、突然、牧村さんから「何かの役に立つのでは?」と送っていただいたのがこの1998年11月号だったのでした。 さっそく開いてみると「BAD INTERVIEW」

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出典解説F「ジャケガイノススメ ─ Beautiful Covers」 2006年5月 毎日コミュニケーションズ

F「ジャケガイノススメ ─ Beautiful Covers」 2006年5月 毎日コミュニケーションズ 出典のFは単行本「ジャケガイノススメ ─ Beautiful Covers」です。 2006年に刊行された後、版元を変えて2014年には増補改訂(リマスター)版が出ています(表紙の写真は2014年版のもの)。 「本書と連動する形でSONY MUSICをはじめレコード会社各社より 「ジャケガイノススメCDシリーズ」もスタートの予定」とありますので、 CD販売と連動させ

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出典解説G「Digital Audio Fan」 2006年8月 毎日コミュニケーションズ

G「Digital Audio Fan」 2006年8月 毎日コミュニケーションズ 「Digital Audio Fan」は2005年創刊の音楽雑誌です。出典はVol.5の連載「日本音楽年代記」から。 この回のサブタイトルは、 「Magical Connection ~不思議な繋がり / 牧村憲一さんをお迎えして」 となっており、縦書き5段で6ページという、なかなかの量です。 内容は、音楽に関わったキャリア初期のフォークル、六文銭、かぐや姫との仕事に始まって最後はF

出典解説H「ミュージック・マガジン」 2006年9月 ミュージック・マガジン

H「ミュージック・マガジン」 2006年9月 ミュージック・マガジン 牧村さんのインタビューを分類すると、風邪薬のように「総合」的なタイプと、「せき・のど」「鼻炎」「熱」のように部分的なタイプに大別できます。 このインタビューは完全に「フリッパーズ・ギター」に特化したもので、タイトルは「逆説―誰でもフリッパーズになれるわけではない!」と、実際には話されていない文言になっています(編集者の主観というか、解釈のようなもの)。おそらくかなり長い話を凝縮したらしく、他のインタビュ

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出典解説I「クリネタ」 No.2 2008 Summer クリネタ

出典解説のIです。   I 「クリネタ」 No.2 2008 Summer クリネタ   「クリネタ」(「クリエイターのネタ」を略して「クリネタ」)は、グラフィックデザイナーの長友啓典が編集長となり、2008年に創刊され、2017年の38号まで発行された雑誌です。   タイトルの前に「活字で読むデザインマガジン」というキャッチフレーズが付されていますが、その点も含めてどこか80年代の広告業界的なセンスやノリが漂っています。 2号に掲載された牧村さんの文章はFGからトラ

出典解説J「TATSURO MANIA」 no.66 2008 Summer / no.67 2008 Autumn スマイルカンパニー

出典解説のJは、山下達郎ファンクラブの会報に掲載された、 かなり長いインタビューです。 その長さのために2008年の66(夏).67(秋)号に分載となっています。 J 「TATSURO MANIA」 no.66 2008 Summer / no.67 2008 Autumn スマイルカンパニー 2008年というと、渋谷系に関する本やインタビューの依頼が多かった時期と思われますが、このインタビューは生い立ちに始まって、シュガーベイブ時代の山下達郎との出会いまでを66号、CM

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