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2020年に「その仕事、全部やめてみよう」を読んでどう感じたか【書評】

はじめに

アウトプットすると決めたので、何をアウトプットするのか迷いましたが、書評を残すことにしてみました。ほぼ主観で書いていくと思いますので、「こういう考え方もあるんだ」程度で軽く読み流してください。

また、すべてではないですが、ネタバレになることもあるかもしれませんので、そのつもりで読み進めていただけますと幸いです。

書籍の表紙写真を撮って貼るのも著作権的にやっかいそうなのでAmazonリンクを貼ることにしました。以降の書評でもこの形式で進めていきます。

本の紹介

タイトル:その仕事、全部やめてみよう
著  者:小野和俊
出版社 :ダイヤモンド社
出版日 :2020/7/29

どんなことを学んだか

ITベンチャーの代表と老舗金融企業のCTOと言うキャリアを持つ小野さんの知見に基づき、人は違って当たり前、みんな癖をもつ状態で仕事の本質をつかみ、成功に導くためにやってきたこと、やった方がいいことを示唆してくれていると思います。以下に要点をまとめます。
(繰り返しますがネタバレ注意です。)

要点①~「谷」を埋めるな、「山」を作れ!

短所を補うことは「谷」を埋める行為であり、長所を生み出し伸ばすのは「山」を作る行為だ。「谷」を埋めても「山」がなければ顧客の目には何も「映らない」。

埋めても標準的なものしか作れない。むしろ、長所を伸ばして「山」を作れ、でなければ埋もれていくと言うことです。

大切なのは谷に惑わされず、山を見極めることが大事で、この1%の本質に焦点を当てることが、世の中に新しい喜びや驚きを届ける唯一の道と述べられてます。

要点②~エンジニア風林火山

風のエンジニア:迅速な設計/実装ができるエンジニア
林のエンジニア:突発的なトラブルが発生しても冷静に対処できる
火のエンジニア:新しい技術/方法を積極的に導入する
山のエンジニア:厳密なエラーチェックと堅牢なプログラミングができる

オールマイティなエンジニアになるのはとても難しいと述べられてます。私もそう思います。私も20年以上システムエンジニアをしてきました。山の要素は苦手ですが、火と風の要素が強く、時間を忘れて楽しんで進めていたのを思いだします。自分の特性に合った強みを客観視し、他人の強みを取り入れチームが機能するようにする必要があります。

要点③~職場は「猛獣園」である。

チームは2つに分けられる。
1つは、同質な人たち「だけ」で構成されるチーム。
もう1つは、異質な人たちで構成されるチームだ。

筆者によれば、「前者は、歴史ある日本の大企業でよく見かける。一方で、後者はいつもカオスで環境がめまぐるしく変っていく状況に強い。ITベンチャーは典型だ。」とのこと。私が属していた組織もどちらかと言えば前者でした。いろいろな教育がしっかりしていたので組織の共通の考えを新卒時から学ぶことによって、組織風土が形成され、日々の業務で醸成されていったと思います。そして、今は小さいシステム会社も手がけているので、後者で四苦八苦しています。本当に個性的な人が多いです。

本中では、多様性に満ち、突き抜けた人材のいるチームを「猛獣園」と呼んでいます。突出した能力を持つ人には癖がある。その中で意見をまとめるには、「議論をするのではなく、みんなの意見を聞く。すべて聞いた上でチームの方針を決定する」と宣言し、会議を進めるしかないと要約します。

そして、チームを統率するマネージャーは2つのタイプがあるとしています。調整型とリーダーシップ型リーダーです。調整型は、「面倒見が良い、交渉がうまい」、リーダーシップ型は、「夢を熱く語り、自らが率先して動く」。両方のタイプがベンチャーであってもいた方がいい。いないならリーダの内面で7:3とか8:2とか決めて動く方がスムーズに進めることが出来ると述べています。

最後に、チームとして成果を上げるために褒めあう文化を醸成し、お互いが尊重し合って役割に応じて進めていけばチーム全体が気持ちよく働けると結んでます。

まとめ

そういや、2ピザチームというAmazonの提唱するルールについても触れてました。2枚のピザでまかなえる範囲という意味のようですが、常々目が行き届くのは8人までと思っていたので非常に共感しました。

同じ業界が長いという共通点で、共感出来ることが多い内容でした。
個人のキャリアマネジメントからプロジェクトのマネジメントの要諦までわかりやすくまとめられています。

システムエンジニアはもとより、ビジネスパーソンにも読んでいただきたい一冊と思います。

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