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BとDのはなし

今回は小さいお子さんが英語を学習している親御さんに関係が深い話です。小さいお子さんの中には、小文字のbとdの違いを認識することが苦手なお子さんが意外と多くいるんです。

これは英語に限ったことではありません。日本語でも、平仮名を鏡文字で書いてしまうお子さんいらっしゃいますよね?他にも、「ぬ」と「め」を間違えたりなど、日本語でも起きる間違いが英語のアルファベットで起きているだけなんです。もちろん英語を母国語とするアメリカ人の子供も鏡文字を書いてしまう子はたくさんいます。

鏡文字を書いてしまうことは人間の脳にとってごく自然なことだと言われています。例えば、マグカップは取っ手が右側に来るようにおいても左側に来るように置いても、それはマグカップです。その物体が置く方向によって何か他のものに変わることはありません。なので人間の脳は物体の上下左右の配置をあまり気にしないようになっているのです。

嘘だと思う方のために一つ質問をします。信号は右から順に赤黄緑ですか?それとも左から順に赤黄緑ですか?

すぐに答えられる人は少ないはずです。

ほとんどの人が信号の色の配置を覚えていないのは、私たちにとって信号を見たときに重要なのは色であり、その配置ではないからです。

この配置、つまり上下左右の向きが不自然なほど重要なものが文字です。英語にはたまたま反対にすると違う文字になってしますb、d、p、qといった文字があるため、この人間の脳のごく自然な特性が表面化してしまうのです。

と言うわけで、もし幼いお子さんがわずか3、4回のレッスンの後でまだbとdを間違えると言うことがあったとしても怒らないであげてください。放っておいても気づかないうちにしっかりと違いをわかるようになるはずです。

大人から見るとbとdは全く違って見えるので、もしお子さんがbとdを間違えているところを見ると、なんでこんな簡単な文字がわからないの?と思われるかもしれません。でも安心してください。これはごく普通のことで、お子さん が少し大きくなれば何もしなくても違いがわかるようになります。


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