見出し画像

【田舎移住で考える事】田舎起業編④

今回は、地域資源をどのように見ていくか、私の考えを基に書いてみます。

農業と林業の生産工程は、種を植え、育成し、収穫するが基本です。

違いは、収穫までの時間です。

農産品の場合、稲作だと収穫までの時間が6ヶ月位、野菜などでも、3ヶ月から半年くらいで収穫できるので、一年で販売する事になります。

現金収入としては、イメージしやすいのがメリットです。

林業の場合、針葉樹の場合、種植えから収穫まで40年から100年位、用途によっては、50年までいかないまでも、収穫する事がありますが、一年で現金化出来ない、自分が種を植えた樹木を収穫するのは、孫の世代です。

広葉樹の場合、木質バイオマスや原木椎茸用の原木だと、20年くらいで収穫しますので、ぎりぎり、自分で収穫できる。

林業と農業は、生産オペレーションは同じですが、収穫時期に、とんでもない時間の違いがあります。

生産のオペレーションで見ると、圧倒的に農業がリスクが少ない

次に、ストックの視点からメリット、デメリットを考えてみます。

農業は、生産は早いですが、ストックは加工しないと出来ないデメリットがあります。粗、一年で現金化出来ないと、不良在庫として損金として落とす、単年度決算に近い形になります。

林業は、収穫まで、気の遠い位長いので、毎年毎年、現金化出来ないものをストックしていく産業です。しかし、不良在庫でしょうか?此処がポイントですね、現在、木材が売れなくなって、約30年位経っています。自然環境が悪化する程、木は市場に出ていなかった期間が30年以上あり、お陰で、ストックは十分にあります。
 ストックがあるとは、どういう事か、安定した原材料が調達できる、計画的に収穫が可能なので、長い間にかけて、事業の継続ができる可能性がある。

日本の林業は、今、安定供給と供給計画を立てやすい、資源なのです。
今、国が一生懸命国策として、折角作ったストックを減らそうとする政策を実行しようとしているのには、違和感感じますが、供給の仕組としたら、日本で一番安定供給できる産業なのです。

林業は、安定供給できる仕組みは出来上がっているが、需要に繋げる仕組が崩壊しているから、衰退産業になっているというのが、実態です。それにより、山の多目的機能が衰退するという、身近な環境に影響を及ぼしている産業という事です。

私は、これから、田舎移住を考えている方々には、本音を言うと、林業に携わる仕事をしてもらいたいと思ってます。新しい林業の形をもう一度、集まった皆で話し合いたい、持続可能とは何なのか、今流行りのSDGsとは何なのか、次回以降は、今実践している林業を紹介しながら、林業の話題を主体に書いていきたいと思います。

それでは、、次回!

この記事が参加している募集

宜しければ、サポートよろしくお願いします。 私達の田舎の自然を残す取組みに使わせて頂きます。