戦術的ピリオダイゼーション理論 その2~カオス理論~
LINE BLOGからのお引越し
※もとは、昔に書いたものなので、当時の少ない情報からまとめたものなので、ご容赦ください。
・カオス理論
「サッカーはカオスでありフラクタルである」
じゃあカオスとは?ってことで。すっごく簡単に。正確に言うと正しくない部分もあるかもしれない。でも、数学や力学などの分野なので、細かく行くとキリが無いからイメージだけつかめれば良いかな…と。
・カオスのイメージ
超簡単に言うと、
「カオスとは、法則性はあるが、複雑で予測ができない現象のこと。」
例えば、スクランブル交差点で、4方向からたくさんの人が歩いてきてぐちゃぐちゃすれ違いながら反対へわたって行く。
この“ぐちゃぐちゃ”した感じ!
これがカオスのイメージ!
カオスは “複雑で予測不能である”
・ランダムとの違い
ただし、何も法則性が無く、めちゃくちゃであるなら、それはカオスではなくランダム。
法則性があるにもかかわらず、ランダムに見える≒カオス
スクランブル交差点の例で言えば、
「交差点の反対側へわたる」
「途中で他の人にぶつからないように歩く」「信号が青になったらスタートし、赤になる前に渡りきる」
こういう法則性を一人ひとりが持っている。にもかかわらず、交差点の中心付近では誰がどう動くか、予測不能。
「カオスは、法則性はあるが、複雑で予測ができない。」
・初期値鋭敏性
法則性があるのに、なぜ予測不能なのか?
その理由が
「初期値鋭敏性」
≒「最初のわずかな違いが最終的な結果に大きな影響を与える」
“バタフライ効果”っていうのは聞いたことがあるかもしれません。
「一匹のチョウが羽ばたいたら、地球の裏側で大雨が降る」というようなお話。
(ちなみに、天気というのは典型的なカオスの一つ。)
これは、チョウの羽ばたきが世界の天気を決めているという事ではなく、チョウが羽ばたいた非常に小さな変化が時間の経過とともに全体の結果に大きな影響を与える可能性がある(あくまで可能性)ということの例えである。
たとえ天気というカオスであっても、世界中の気象の状況がすべて(チョウの羽ばたきとかそのぐらいまで)観測できれば、完璧な天気予報ができるかもしれない。
でも、実際すべてを正確に観測するのは不可能。だから、天気は確率でしか予報できない。
法則性があったとしても、「 “初期値鋭敏性”(≒“バタフライ効果”)があるがゆえに最終的な結果の予測が困難である。」という事が、カオスの特徴である。
・サッカーやバスケは?
ここまでで、なんとなく“カオス理論”のイメージがつかめてくると、サッカーやバスケは“カオス”であるっていうことがわかってくるはず!
試合の結果や大まかな内容だけならある程度予想はできるかもしれないけど、誰がどう動いて、いつ点が入るか、なんて完璧にわかるはずは無い。
ましてや、次にどういう形で点が入るかすら、予想するのは難しい。
さらに、同じチーム同士、同じメンバー、同じコート、同じボール、同じ審判、同じ作戦で何回か試合をしたとしても、全く同じ試合になるはずが無いってことは、当たり前にわかるはず。
何か小さなことがサッカーやバスケの試合に影響を与えている可能性がある。
つまり、初期値鋭敏性があということになる。
「サッカーやバスケはカオスである」それはわかった。だから何?って話しになるけど、フラクタルの話のあとで。 あ、線形と非線形についても……
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