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イギリスから緊急一時帰国(長期)することにしたレポ、覚え書きまとめ #2 - 渡航編

3月16日に入国して、自主隔離期間がそろそろ終わろうとしています。おかげさまで陰性だったので、追加で検査したり隔離したりはなく終われそうです。前回、帰国にあたっての準備のところを書きましたが、それより何より帰国当日が精神的にめちゃくちゃ疲れたので、忘れないうちにまとめようと思います。

渡航前準備編はこちら↓

どたばたコメディ in ヒースロー

準備編で書いたように、出国に必要なコロナの検査は、渡航当日にヒースロー空港でLAMP検査をする形で予約をしました。飛行機が飛ぶのが15:00ごろ、そこから逆算して12:30の枠を予約したのですが、そもそもまずこの計算が間違っていました。

朝9:00ごろにカーディフから友達の車で出発(私は電車で行くつもりだったんですが、「そんな危ないことさせないから!」と言って車を出してくれました。笑)。2時間半〜3時間かかるという見積もりだったし、オンラインチェックインもしたし、空港でお昼食べる余裕あるよね〜なんて、朝の時点では思っていました。検査は鼻の奥と喉の奥から検体を採取する形のものだったので、検査30分前は飲食・歯磨き・ガム・タバコ禁止。お昼お腹すくかなぁなんてのんきなことを思いつつ、渋滞にあうこともなく無事、12:00過ぎにヒースローに到着しました。空港ターミナル内には渡航者本人しか入れないので、車の前で友達とはお別れ。カタール航空のカウンターへ向かいます。

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空港はガラガラで、カタール航空のカウンター付近だけが人混みでした。

最初の誤算は「検査証明がなくたって荷物くらい預けられるだろう」と思っていたことでした。オンラインチェックインもしたし、と思ってましたが、そのへんはさすがにきちんとしていて、「陰性証明書がないと列には並べません」と言われてしまいました。「今から検査を受けて、1時間後には結果が出る」と言うとどのスタッフも「え?」という反応でしたが、まぁでも陰性なら乗れるから、という感じで、カタール航空の誓約書(検査証明を要求された場合は見せます、という内容)を、結果が出たら書くようにとのことで渡されました。

Departure の3階から検査会場のある Arrival のG階に向かい、予約より15分早かったけど受付をしてもらいました。予約したのは Pre-Departure: RT-LAMP [Japan] という日本への渡航者向けのLAMP検査です。とここで、検査受付のお姉さんに、

「乗り継ぎのカタールがLAMP検査を認可してるかどうか、わかる?」

と言われました。正直な話そこまできちんと調べていなくて、「多くの場合入国を伴わないトランジットの場合には検査なしでOK」というざっくりな知識しかなかったんです。カタール航空からもチケット申し込み後に「渡航先の入国規制を確認しましょう」とはしつこくいわれていたし、カタール航空のWEBサイトで「ロンドン発成田行き」で入国制限を調べても、ドーハでの検査条件は出てこなかったので、てっきり大丈夫と思い込んでいました。

LAMPは検査結果が出るのが早いこともあり、日本では信頼性のある検査として使われていますが、ほとんどの国は入国にはPCRのみを認めているようです。なので、受付のお姉さん的には「確実な方法で検査してほしいから」という確認だったようです。私を含めたその場にいる係員の誰もが、ドーハでの乗り継ぎについての検査条件について知らなかった(それもすごいと思うんですが)ので、そこから全員で大Google大会。最終的に1人のお姉さんが3階のカタール航空カウンターまでききにいってようやく、「乗り継ぎには検査はいらない」という情報を入手しました。時刻は12:50。元々の予定よりも大幅に遅れ、焦りが生まれてきます。

さて、検査結果が出るまで40分〜1時間ほどかかるので、少しだけ休憩。もらった書類に目を通します。先ほどカタール航空のお姉さんにもらった誓約書を記入しようと目を通すと、誓約書には「PCR検査の結果を提示します」の文字が。「もしかしてLAMPだと飛行機に乗れない…?」不安の再発です。

カタール航空のWEBサイトを見ても「陰性を証明できること」としか書かれておらず、検査についての規定がないため、3階のカタール航空カウンターまで一度戻ることにしました。そして、ここで2つ目の事件が起きます。

「誓約書にPCR検査と書かれているけど、私が受けたのはLAMP検査なんです。飛行機には乗れますか?」1人目のお姉さんは詳細がわからず、上司の人を呼んでくれました。すると「渡航先はどこ?成田?成田はLAMP受け付けてないと思うんだけど」というのです。もう頭は真っ白です。

私「いや、でも今まさに、日本渡航者向けにここでやってるLAMP検査を受けてきたんだけど…」

お姉さん「いや、成田はLAMPダメなはずよ」

私「事前に調べたときにもLAMPを受け付けてるって書いてあったし間違いないはずなんだけど…」

お姉さん「間違いないと思うけど一応確認してくるわ。…(数分後)…ええ、LAMPを受け付けるのは3月19日以降の渡航者と書いてあるから、保証はできないわね」

そう、2つ目の盲点、それは厚生労働省のホームページでした。実は私がずっと見ていた情報は3月19日以降に適用される新しい入国検疫のガイドラインだったようなのです。

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※画像は3月29日に取得したものなので、3月15日時点と少し変わっている可能性がありますが、内容的には見ていた情報とほぼ同じです。

もう顔面蒼白状態で、成田は置いておいてカタール航空は問題ないかだけの確認をとり(結果、カタール航空はLAMPでもOKでした)、「チェックインは14:00までだから、それより遅いと飛行機乗れないからね」と追い打ちをかけられながら、よろよろとベンチに座り込む私。厚生労働省のHPを見漁るものの、どこを探しても3月19日以前に渡航する人向けの情報を見つけられない。私の検索能力が低いのか、HPのレイアウトが悪いのか。いずれにせよ、得たい情報を得ることはできませんでした。

調べても埒が明かないので、検査受付のお姉さんに確認すべく再びG階へ。タイミング良く検査結果通知のメールも届き、印刷された日本用の陰性証明書を受け取りながら確認です。

私「上のカタール航空のお姉さんに、成田はLAMP受け付けてないって言われたんだけど…」

検査のお姉さん「え?日本は去年からLAMP受け付けてるよ!何言ってるの」

ほっと一息、と同時に、「結局全部私の事前リサーチがあってたじゃないか!!!」と気が狂いそうになりました。もちろん、調べ不足もあったし見落としもあったので、きかれて不安になるレベルのリサーチじゃ足りないな、とか、こういうときのために時間にはもっとゆとりを持つべきだな、とか反省点だらけではありますが、無駄にどっと疲れさせられた気分でした。時刻は13:35すぎ。荷物を預けに急いで3階へ逆戻りです。

それからは早足で荷物を預け、セキュリティへ向かい、めちゃくちゃ広く遠いゲートまでせっせと足をすすめ、ようやく飛行機に乗り込むことができました。当然お昼ごはんを食べる余裕も、買う余裕もなく、空腹も限界で機内へ。身も心もぐったりです。

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いざ、空の旅

イギリス生活でわりとソーシャルディスタンスが身についていた私は、飛行機に乗って衝撃を受けます。まず搭乗列でも特に間隔をあけるとかがないし、ロンドン発ドーハ行きの飛行機はほぼ満員で、隣と席が空いている、なんてこともありません。機内に入れば少し心落ち着けるかも、との期待は完全に裏切られ、満員の機内で飛び交う会話の中に一人身を置きながらのフライトになりました。

隣がパパと娘のパキスタンへ向かう親子だったのですが、どうやらそのファミリーの親戚の方などがまわりの席に点在していたようで、ファミリーのど真ん中に一人座った形でちょっと肩身が狭かったのが1つ。それからまわりがファミリー揃いで、子どもたちはめちゃくちゃ可愛いのですが超絶パワフルだったので笑、映画を見ようにも備え付けヘッドフォンを超えて声が聞こえてくるので、ちょっと集中できないなーという感じになってしまったのが1つ。まぁ子どもの元気さに元気をもらったからいいのだけれど、飛行機のモニターにつなげるイヤホン、自分のイヤホンが使えるようになったらいいのにな…と思ったロンドン−ドーハ便でした。

超スムーズな乗り継ぎ

ドーハにつくと、ほとんどが乗り継ぎの人のようで、満員の搭乗客が文字通り三々五々と空港内に散らばっていきました。飛行機を出るともうすぐターミナルのセキュリティー通過後エリアで、証明書を求められることも検疫されることもなく、ヒースローでのどたばたは一体何だったのだろう、と思わざるを得ませんでした。でもスムーズなのは良いことなので、まっすぐ成田便のゲートへ向かいます。

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ヒースローの免税店は、一部を覗いてほぼクローズ状態でしたが、ドーハの免税店はしっかり営業していました。本当なら買い物したいところですが、時間がないので断念です。

成田便のゲートへ近づくと、どこからか日本語が聞こえてきて不思議な感じ!いよいよ帰るんだなぁという実感が湧いてきました。

静かな成田便

成田便の搭乗受付で「機体の重量バランスを整えるためにお座席を変更しました」とのご案内。ロンドン−ドーハ便とうって変わって、こちらはガラガラでした。さすがに日本が渡航者を原則拒否しているからなのでしょう。変更後の席は最後列でラッキーだったし、お隣にきたジェントルマンとも1席あいていて安心感。ゆっくり眠れそうです。

お隣のジェントルマンは、偶然にもドーハ便のお隣さんと同じくパキスタンの方でした。日本語がめちゃくちゃ上手で、しばらく日本語をしゃべることがなかった私のほうがなんだか片言なくらいでした。離陸後、真ん中列が完全に空いていたので、ジェントルマンはそちらに移動され、椅子を4つ使って横になって就寝。私も2席つかって足を伸ばして居眠り。長いと噂の入国審査に向けて、少し回復することができました。

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睡眠をとって、やたら美味しい機内食グリーンカレーを食べ、映画も2本ほど見て、成田へ着陸。いよいよ、入国検疫です。

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