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イギリスから緊急一時帰国(長期)することにしたレポ、覚え書きまとめ #1 - 渡航前準備編

突然ですが、2月下旬に発表されたボリス首相のロックダウン緩和のプランを受け、イギリスの大学院を9か月(予定)休学して一時帰国することにしました。

帰国を考え始めたのが2月中旬、それからボリス首相の発表があって、学校との相談数回で決定したのが3月頭、そこから約1週間ですべて準備し、3月15日に英国を出発、今現在は日本で隔離中です……と書くと、いかに急ピッチで準備したかが伝わる、のだろうか?

帰国のもろもろはそこそこ大変だったので、せっかくなので覚書としてまとめることにしました。帰国を決めたプロセスについても、卒業後のビザ申請に関わる思考なので別記事にまとめようと思っていますが、とりあえずこれから書くのは帰国前の準備と、帰国後の隔離の部分のお話です。ちょっと長めです。

なお、これは2021年3月時点での、英国から日本への帰国に関してのレポであり、個人の体験です。正確な情報、最新の情報はオフィシャルなところを調べてね!!!(これ大事!)

帰国前に準備したものたち

航空券
まず最初に手配すべきは航空券でした。便が減っているし、4月1日から日本で働くことが決まっていたので、それまでに14日間の隔離を終えている必要があったからです。

ヒースローからの直行 JAL / British Airways(とANA - だけどJALマイルを集めてるので One World 優先)は高すぎて即却下!乗り継ぎ便で探しました。信頼・安価のカタール空港は通常時とほぼ変わらない値段。一応1月に復学するつもりなので、年末の復路を指定して約£800。カタール航空はコロナを鑑みて、直接予約すると渡航日の変更とキャンセルが何度やっても手数料無料でできるとのこと(ただし2021年内の渡航に限る、あと4末までの申込みだったかな?)。これは復路が曖昧なわたしにとってめちゃありがたいのでカタールに決定です。

渡航前のコロナ検査
日本への入国には「出国前72時間以内の検査証明書」を出す必要がありました。いわゆるPCR検査は結果を出すのに1日かかるイメージがかかったので、まず最初に Better2Know というところで自宅で検体をとって送るとフライト用に検査証明書を出してくれるサービスに申し込みました。万全を図って Priority Track に申し込んだ結果、検査費£240....痛い。。。

さて、検査キットが届き、中身を見て説明書を読んだのが渡航5日前。検体をとるように指示された日の前日です。厚生労働省のホームページには「このフォーマットを使うか、この項目が書かれているようにしてください」と証明書のフォーマットが細かく指定されています。項目の中にはパスポート番号なんかがあるのですが、申し込んだ検査サービスでは一切そういう質問がなく、キットの中身を開けても記入欄がなく、不安になったので問い合わせることにしました。

問い合わせの回答は「わたしたちの検査証明書にはこれが載っていますよ」という内容で、日本政府が指定している項目は満たしていないことがわかりました。また、それと同時に「この検査はq-PCR法のものだという文が入ります」ということも教えてくれました。

さて一方、(そしてここからはわたしの完全な勉強不足なのですが)この政府指定のフォーマットを開けると、テスト形式がチェック項目になっていて、以下の検査方法が有効だということがわかりました。

・nucleic acid amplification test(real time RT-PCR)
・nucleic acid amplification test (LAMP)
・quantitative antigen test (CLEIA)

明日検体をとらなければいけないわたしは大パニック。よくわからないけれど、q-PCRとRT-PCRは同じなのか?別物なのか?どうすりゃいいんだこれ。ググってもよくわからんぞ。うおー!状態。

その状態でいろいろ調べると、ヒースロー空港で検査結果が60〜90分で出るLAMP検査を受けられ、しかもヒースローでは日本渡航専用のフォーマットでの申込みが可能で、確実に有効そうなテストがその場でしかも£85で受けられることが判明。いや、はじめからこっちにすりゃよかったじゃないか。

とりあえずbetter2knowのカスタマーサポートさんには、q-PCRとRT-PCRは別物なのかの質問と、検査キットを使わなければ返金は可能なのかという質問をして、空港でのLAMP検査を申し込み、その日は就寝。翌日の検体をとるべき時間までに返事がなかったので手元のキットは使わないことに決め、渡航当日を迎えるのでした。(そしてこれを当日大きく後悔することになることを、このときはまだ知らないのであった…)

※なお、後日Better2Knowさんからの回答でq-PCRはRT-PCRの一種なことが判明するので、これは有効なテストでした。

自己隔離期間の滞在場所
英国からの帰国者は帰国後3日間(帰国日を除く)は検疫所が確保した宿泊施設に滞在なので、自己隔離場所はこの3日目が終わったあとからの部分になります。カーディフで引きこもっている間はかかる要素がない、って感じですが、ウイルスをもらってくるとしたら渡航当日〜入国して隔離ホテルに入るまでなので、親には「もしもらってきた場合絶対にうつしたくないから絶対に迎えにくるな、そして実家には泊まらん」と言ってきかせ、高額出費を覚悟で滞在場所を抑えることにしました。

これが独り身にはとにかく高い…11日間滞在でも10万以上とかばっかりです。数カ所調べた結果一番安く、送迎も込みだったUnitoさんのサービスを使うことにしました。期間が短いので14泊価格から少しお安くなり、7万円台での滞在が実現。高いけど、他のところに比べたらだいぶ節約になりました。こういった隔離サービスはアパートメントホテルやウィークリーマンションを活用してるので、ファミリーで帰国なんかだと、1人あたりでもっとお得に感じるんだと思います。

ところで、この「14日間(帰国日を除く)」の隔離期間にも落とし穴がありました。何度も自分で確認したはずだったのに、14日間の計算方法を間違っていたのです。わたしの脳内では、

帰国日=3月16日+3月17日スタートで14日間隔離⇒3月30日チェックアウト

でばっちりだぜ!となっていたのですが、成田空港についたら検疫のスタッフに「いや、14日間丸々隔離なので、隔離があける15日目にチェックアウトでないと…」と言われてしまったのです。どういうことなの。

そもそも、Unitoさんのような帰国者向け隔離サービスは、変異株確認地域でない方が主なターゲットなので、14泊 or 15泊(帰国日を入れると15泊になるから)プランで提示されています。それを、わたしの場合隔離3日目までホテルで日数を変更したので、自分で計算するときにミスってしまった、という経緯です。

いやもうさ、そもそも政府の指針のところに例示とかさ、日数じゃなくて時間数表記(飛行機が着陸してから360時間隔離とか)にしてくれればもうちょっとわかりやすいと思うんだけども…と思ってしまったけれど、まぁ間違えたのは自分なのでね。恥ずかしや。

その他の渡航用書類
3月5日のイギリス政府の発表で、3月8日から出国にあたり政府指定のフォームの携行が必要になりました。これ、大使館のメールがなければ気づかなかったので、大使館さまさまです。ただこのフォーム、Wordで作られた超簡単なもので、理由を自分で選んで書くものなので、なんていうかものすごく簡易的…これでいいのかイギリス政府…。あまりに簡易的で不安になったので、日本に帰ってからの就職先(渡航目的をWorkにしたので)に一筆書いてもらいました。念のため。でも結果的には、フォームはチェックインカウンターで見せて「Border control で使うからとっといてね」と言われたのに border control を通らずに飛行機に乗れてしまったり、回収されることなく終わったのでした。なぜ。

荷物どうする?
約9か月間の一時帰国になるので、それなりの量の私物(春夏秋冬対応できる服とか)を持ち帰りたかったものの、カタール航空のエコノミークラスはスーツケース1つ(25kg)しか預けられません。カタール航空の Excess Baggage の事前申し込みを見たら鬼高かったので、クロネコヤマトの国際宅急便の別送品を使うことにしました。別送品は日本に入国する前提で使えるもので、一時帰国でも有効。別送品だと個人の身の回り品(新品を除く)なら関税の対象にならなかったり、少し割安だったりするのがお得です。Parcelforce などの普通の国際郵便を使う手もあったのですが、たくさん送るから紛失になったりしたら嫌だなぁと思ったので、信頼と安心のヤマトさんにしました。笑。家までピックアップしにきてくれるのが、大きい荷物を送るには結構ありがたかったです(カーディフだからArea 3で代金上乗せあったけどね!)。

生活用品や自分で買った少しの家具、イギリスの冬を耐え忍ぶための厚手のニット・コート類などは復学してから使うので、セルフ倉庫的なところを借りて預けることにしました。1 Bedroom Flat(いわゆる1DK)の荷物は25sqft(平方メートルのフィート版)に収まるかなーと思ったのですが、実際スペースを見てみたら不安になったので35sqftで契約。いくつか問い合わせて料金交渉したりもしました。ロックダウン中の support bubble だった一人暮らしの友達(※イギリスのロックダウンでは、一人暮らしの場合はお互いを支え合うために一世帯と support bubble を形成してOKで、その人となら会うことができる)が車を持っていて手伝ってくれるというので、2人でせっせか荷物を運びました。

イギリスは家具付き物件が一般なので、住居の荷物といっても家具がほぼない(自分で買い足した机と棚くらい)のが、引っ越し時には身軽でありがたいです。日本も家具・家電付き物件増えてくれ!!!

イギリスで借りていた家は?
家賃を払って9か月残す選択肢はなく、ひきはらってきました。契約期間は3か月分残っていて、更新のときに半年分更新するか、月ごとの契約にするか選べたのを後者にすればよかったなぁとちょっと後悔。不動産会社との契約は、次の入居者が見つからない限りは残りの契約分の家賃は払うというものなので、次の入居者がすぐに見つかることを祈るばかりです。でも契約解除の連絡をした翌週には内覧が来て入居したそうにしていたので、期待はできる!

携帯電話・ネットの契約
携帯については Three というプロバイダを使ってますが、問い合わせた結果アカウント凍結は不可、そしてキャンセルの場合24か月の契約更新したのがわりと最近だったので、Early Termination Fee が10か月分の携帯料金よりなんと£100も高いことが発覚!ひょえー。ということで、携帯料金はそのまま払い続けることに。

ネットに関してもアカウント凍結はできず(同じ住所に帰ってくるのだったら可能性はあったかもしれないみたいです)、Early Termination Feeを£150払うことになりました。これはもともと2年は住まないだろうと思っていたから Early Termination Fee がやすかった EE に契約していたので、覚悟していたので想定の範囲内、かな。

さて、短期間でドタバタ準備をすすめ、いよいよ渡航当日を迎えます……(続く!)

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