成長vsやりがい

 最近、noteが日記になってきている白石翼です。趣味のアンチエイジングは愚直に取り組んでおりますが、どうも仕事が忙しくてなかなか書く時間が取れません。

残業が多くて、気が狂いそうになる日があれば、穏やかに残業している日もあったり。
いずれにしても、残業している事に変わりはないのですが、なぜこんなに感情の波があるのか。

先日、大学の友達と久しぶりに会ってきて、なんとなーく思ったのは
「日本のリハビリ業界っていうのは、やりがいを重視しすぎている」のではないか。

これはリハビリだけでなく、他の医療従事者にも言える事ですが、とにかく報酬と職務内容が噛み合っていないのですよ。

そんなこと言ったら、他の仕事も噛み合ってないよって人は大勢いるでしょうけど
日本の医療費ってなんであんなに安いかわかります?
みんなで出し合ってるからですね。
その恩恵を私自身も家族も受けておりますし、仕組み自体は世界に誇れる素晴らしいシステムなのですが、請求できる金額が決まっている以上、青天井というわけには行きません。
という事情がありまして、私らの給料が安いのであります。
ですが、親方様が決めた仕組みがそうなってるので仕方がない。

だいたいの患者さんに言われることは
この仕事はやりがいがあるでしょ?
人の命と生活を助ける仕事って素晴らしいね

ん〜たしかに「やりがいすらなかったら、医療従事者は現場から消える」と思うのですが、どうも私という人間は、就職して間もない頃から
いや、もしかしたら学生の頃から、この「やりがい」という言葉がピンと来ないんですよね。
勉強は好きなので、やるにはやるのですが、もはやライスワークと化しております。

であれば、仮に報酬がいくらあれば満足できるのか。
報酬というと給料であったり、患者からの感謝、周囲からの承認や昇格といったところでしょうか。

たしかに給料が増えた時は嬉しいですよね。
仕事頑張って良かった〜って思えるし。
20代前半でチームリーダーを任される事になった日は嬉しかったですよ。
でもね。皆さん思い出して下さい。
その感情はどのくらい長続きしましたか?
私は半年も経たないうちに消えてしまいました。
むしろ、もっと出せるはずなのになぜ出さないの?って思ってしまったり、リーダー業務もやってるのになぜ同期と給料が一緒なのかとか。ほんと醜いですが、人間の欲というものは底なしであることを知りました。

では患者からいただく、感謝の言葉はどうでしょうか。
嬉しいですが、仕事なので無くてもいいっちゃいいんですよね。
上司から貰う言葉の方が嬉しいかもしれません。とくに成長してることを気づかせてくれたときとか。

新人の頃、ほぼ毎日怒られながら、出される課題をこなして一年が経ったある日。
指導してくれていた先輩が、部署異動になる前日に「あなたはもう大丈夫だから、あとは後輩とチームを頼んだよ」みたいなことを言われました。
はっきりとは覚えておりませんが、成長したことを認めてくれた瞬間でした。

それで気づいたんです。私個人にとっての仕事の報酬というのは本来、給料や感謝(やりがい)ではなく成長なのではないかと。
仕事において、自己成長こそが最大の報酬なのではないのか。
お金も他人からの評価も、時が経てば減っていきます。
個人の経験や知識だけが、いくら時間が経っても残り続ける唯一の報酬だと思います。

人というのは、自分の時間と労力をかけた経験や物事に価値を感じます。
であるが故に、己の過去や記憶を美化し、あの経験があったから〜…。
と思える様になるのではないでしょうか。
本人がこれを、自身の成長に繋がるからと捉えて行なっているのであれば、問題ないでしょう。
しかし、職場の上司や先輩が、〇〇は成長に繋がるからやっといた方がいいとか勧めるのは違うと思うんですよね。
そういうやりがい搾取に私自身も合ってきましたし、見てきました。

皆さんはどうでしょうか。搾取と自己成長の方向性が同じなら苦痛ではないかもしれません。
経営陣や上司は、もう少し報酬という面で考えていただき、本当に部下の成長に繋がるのかという視点が必要なのだと思います。

すんごい真面目に書いてしまった…。わら
おしまい。

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