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勉強日記①糖尿病

【糖尿病とは】

 糖尿病とは、インスリン作用不足による慢性の高血糖状態を指します。代謝症候群の一種で、原因によって1型、2型、その他の特定の機序・疾患、妊娠糖尿病に分かれます。典型的な症状として、口喝・多飲・多尿・体重減少があります。

1型:膵β細胞の破壊が原因でインスリンが絶対的に不足している状態。
2型:インスリン分泌低下、インスリン抵抗性をきたす。遺伝的な要因以外に、過食・運動不足などの環境因子、加齢が加わって発症する。
その他:膵β細胞の機能に関わる遺伝子異常やミトコンドリア糖尿病、肝臓や膵臓の疾患、内分泌疾患、ステロイドなど薬剤によるもの。

糖尿病は様々な疾患の原因となると言われています。
三大合併症:神経障害・網膜症・腎症。
慢性合併症:冠動脈疾患、脳血管疾患、末梢動脈疾患、動脈硬化症。足・手・骨の病変、歯周病、認知症。
急性合併症:低血糖、糖尿病ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群、感染症。

HbA1cやグリコアルブミンがよく指標として使われ、血糖値と相関がありますが、それぞれ注意点があります。しかも、他の疾患でも血糖値に影響があることが否定できないため、実際の血糖値と乖離する可能性があります。

HbA1c:糖化蛋白のひとつでヘモグロビンが糖化したもの。赤血球の寿命は120日くらいと言われているため、この数値は過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映している。
グリコアルブミン:糖化蛋白のひとつ。アルブミンの半減期が約2週間とヘモグロビンより短い。つまり、HbA1cより短期のコントロール指標として使われている。

糖尿病の人は前提として、免疫能の低下、白血球の機能低下、血流障害、高血糖による蛋白異化亢進、糖化ヘモグロビン増加による末梢の酸素不足、末梢の血流低下で創傷治癒の遅延などがあります。そのため、糖尿病患者は感染症や怪我に注意しながらの生活となります。

【インスリンとは】

 インスリン作用とは、筋肉での糖代謝の促進、肝臓での糖新生の抑制、糖の放出の抑制、脂肪合成。インスリン分泌障害、インスリン抵抗性が増大すると作用が低下します。
分泌障害とは、食後の血糖上昇に伴う分泌低下のこと。
抵抗性とは血中のインスリン濃度に見合ったインスリン作用が十分に得られない状態です。

【原因を探る】

 2型糖尿病の診断は、高血糖が慢性的に持続しているか確認する。HbA1cや血糖値が単に高いかどうかではなく、要因となる生活習慣もしくは高血糖を引き起こす疾患がないかを考えていきます。調べた限りだと血糖値の方が重要とされているみたいです。
欧米だと肥満の方に糖尿病が多いみたいですが、日本の場合は非肥満型の糖尿病が多いようで、インスリン抵抗性が低くインスリン分泌の低下をきたしやすい状態だとか。遺伝的に発症しやすい人種なのでしょう。痩せてるから大丈夫なんて言いきれないですね。

 加齢とともに糖尿病リスクは増加すると言われています。体組成の変化、加齢による筋肉量の減少で内臓脂肪の増加(インスリン抵抗性が増加する)、膵β細胞の機能低下が原因のようです。

それから、薬剤性の機序として副腎皮質ステロイド、免疫抑制薬、免疫チェックポイント阻害薬などがあります。

副腎皮質ステロイド:複雑な機序があって膵β細胞の機能低下、末梢組織におけるインスリン抵抗性の亢進をきたす。加えて肝臓での糖新生が亢進する。
免疫抑制薬:臓器移植後の組織の拒絶反応の抑制。自己免疫性疾患に用いられる薬剤。
免疫チェックポイント阻害薬:癌に対する新薬として注目されている。しかし、免疫関連有害事象が問題とされている。有害事象として、劇症1型糖尿病があり、高血糖症状の出現後に1週間前後以内でケトーシスやケトアシドーシスに陥る。

ケトーシス:ケトン体が血中に増加した状態。進行するとケトアシドーシスになる。
ケトアシドーシス:吐き気、嘔吐、腹痛、呼気のフルーツ臭など。治療しないと昏睡状態となり死亡するケースもある。なかなかヤバイ状態。

【予防について】

 2型糖尿病の予防としては、食生活、運動、肝疾患・膵疾患の予防、睡眠の質・時間。
食生活:野菜の量を増やして、油ものを減らす。飲酒の量を減らす。人工甘味料を避ける。すべての人に悪いわけではないそうだが、グルコース不耐症になりやすいようで糖処理能力が低下すると言われている。大腸菌が毒素を出し始め、腸内環境が悪化する。
運動:週150分の運動を目標。大体1日1万歩くらいが目標となるらしい。これはデスクワークの人は厳しい目標。
肝疾患・膵疾患:肝硬変、肝癌、膵癌の予防。ここの基本は食事・運動・睡眠で対策。
睡眠:睡眠不足が糖尿病に繋がることは別の記事にまとめてあります。ご参考程度に。

最後まで見て頂きありがとうございます。ここでまとめておくと見返せるから便利ですね。
※ただの勉強日記ですので、症状のある方は医師にご相談を。

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