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『甲子園の負け方、教えます。』 澤田真一

現在では甲子園の常連校となり、優勝も狙えるほどの強豪校としての地位を確立させた岩手県の盛岡大附属高校。その土台を築き上げ、春1回、夏6回の甲子園へ導いたのが、前監督、現在は教頭を務める著者の澤田真一氏である。

澤田氏は、部員数が10名しかいない野球部を、生活指導を徹底して行うことにより、甲子園の常連チームへと育て上げるのだが、出場した7回の甲子園では一度も勝利を挙げることができなかった。

監督退任時は未練があったようではあるが、甲子園初出場時の捕手である関口氏が現在は監督を務め、初勝利を挙げている。

教育では「人の嫌がることをするな」と指導をするが、野球では「相手の嫌がることをしなさい」と指導をする。そのような矛盾と向き合い、悩み、苦しみつつ「本当に自分の指導は生徒のためになっているのか」と、教頭という立場になった今も自問自答を続ける。

そんな澤田氏の著書からは、教員という立場の人間として考えさせられることが多くあった。

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