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セオリーの検証

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#ピッチング

アームアングルは打者の左右の影響を受けるのか

 サイドスローやアンダースローのようなアームアングルが低い投手は、利き手が一致しない(右投手なら対左打者)打者を苦手とするとされる。実際にその傾向があるかと、その要因を探る。

アームアングルの求め方 アームアングルの求め方はまず上記URLから2015年の選手ごとの推定アームアングルを入手。そこからフォーシームの横変化、縦変化、リリース横位置、リリース高さを説明変数として重回帰分析する。

 補正

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「ストレートがあってこその変化球」は本当か?フォーシームが他の球種に与える影響

「ストレートがあってこその変化球」「変化球に頼り過ぎると変化球が活きなくなる」と言われることがある。今回は実際にストレート(フォーシーム)が他の球種に影響を与えているのかについて見ていく。

フォーシームの投球割合が他の球種に与える影響を検証ある年と翌年のフォーシームの投球割合とフォーシーム以外の球種のSwStr%(空振り/投球)とxPV/100(予期される100球あたりのPitch Value)

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「ストレートがあってこその変化球」は本当か?球種割合増減の効果を検証

「ストレートがあってこその変化球」「変化球に頼り過ぎると変化球が活きなくなる」と言われることがある。今回は実際に球種割合を増やすとどんな効果があるのかを見ていく。

先行研究上記の記事は投手が球種の割合を増減させた場合に、RV/100(100球あたりの得点価値)やSwStr%(空振り/投球)に、どのような変化が見られるのかについて検証した記事だ。検証した結果、投手がある球種の投球割合を増減させたと

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投手は同じ球種を連投するべきではないのか。

投手は狙いを絞らせないためや打者に球筋を見慣れさせないために同じ球種を連続して投げるべきではないと言われることがあります。しかし実際それは正しいのでしょうか。

球種の投球割合を増やしてもRun Value(得点価値)やSwStr%(空振り率)は変わらない。上記の記事は投手が球種の割合を増減させた場合にRV/100(100球あたりの球種の得点価値)やSwStr%(空振り/投球)にどのような変化が見

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MLBの周回効果を定量化する

投手が何度も同じ打者と対戦すると打者が慣れて打ちやすくなるとは以前から言われていることだが現在、その効果は定量化され認知されMLBでは3巡目になると投手を変えるという戦術をとるチームも存在する。(2020年のワールドシリーズで好投していたスネルを3巡目になるからと交代したことは記憶に新しい)今回は2017-2020年のMLBで周回効果がどの程度投手成績に影響を与えるか定量化する。

検証方法同じ試

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