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⚾️チームを愛するということ。-練習から見える本気の姿-

試合以上に、練習を見るのが大好き。

子どものころ、半ば無理やりに弟の野球に付き合わされていた名残かもしれません。当時はいやいやだったけれど、今となっては幸せな時間です。

あの独特の空気感。試合では見ることのできない選手の普段の姿。
グラウンドの雰囲気。
落ち着いていられるというか、全てが心地よく感じるのです。
あの時間は、なんともいえない幸福感で満たされます。


先日の話です。ある大学のオープン戦を見に行ってきました。
なんとなく『練習を見たい』と思い立ち、試合後に許可をいただいて見学することにしました。


一人でじっと見ていたのですが、しばらくしてある選手が挨拶にやってきました。

「あいつ見てくださいよ。本当にいい選手ですよ」
親切に色々と教えてくれます。

「あの今打ってる人、注目ですよ」
その理由、普段の振る舞いを話してくれます。

「いや~先輩は大好きですし、後輩たちは可愛いですよ」
嬉しそうな表情で私に語り掛けてくれます。

「うちのチーム良いと思いませんか。みんな頑張り屋なんです」


その目は本気でした。
自分のチーム、同期、先輩、後輩が大好き。

心から伝わってきました。


チームのこと、自分以外の選手のこと、自身のことを隣で熱く語ってくれました。私は普段、選手の邪魔をしないように、挨拶もそこそこに済ませるのですが、こんなにもたくさん話をしてくれた選手は初めてです。気が付いたら二時間も経っていました。


「それでは僕も自主練にいってきます。是非最後まで見ていってくださいね」

あんなに嬉しそうに自分のチームや仲間のことを話してくれる人、初めて見ました。あの笑顔を思い出すと、今でも幸せな気持ちになります。ああ、これは上手くなるよな。強くなるよな、と実感した出来事です。

気がつけば8時間近くもグラウンドにいました。
さっき朝日を見たかと思えば、もう夕日です。太陽が西に沈んでいきます。

あっという間でした。


一生懸命練習に取り組む選手の姿、全体練習後に個人練習に挑む人々の背中。全てが新鮮で逞しく、素晴らしい時間でした。



多かれ少なかれ、人が集まればそれなりの問題も発生すると思います。その中で自分の目標をもち、チームを愛し、野球に向き合う姿に私は尊敬の念を抱きました。

組織(チーム)を愛することは、簡単なようで難しいです。私も愛社精神がないかといえばそうではありませんが、胸を張って『大好き』といえるかといえば、疑問ではあります。もちろん仕事が嫌いなわけではありません。

そこにはブレない気持ち、こうなりたいという理想、それに向かって真っすぐに突き進める強さをもっている証です。

嬉しそうに語った彼は、首都大学秋季リーグ戦のホームラン王でした。そんなタイトルは首都大学野球連盟にはないので、実際には表彰をされるわけではありませんが、素晴らしい成績を残したことに間違いはありません。


このチームが強くならないわけがない。
ずっとこのまま、この姿勢が後世に受け継がれたらと願っています。

先輩と後輩の距離が近い。だから難しいこともありますよ。
でもそこは一線を引いてます。大変ですけどね。
技術もですが、ここ(チーム)は人間性を重視していますね。
普段の行いって、必ずプレーに出るので。

やっぱり最後は人間性。

改めてこの言葉に間違いはないと感じた一日です。

活動指針
理念


グラウンドに貼られていた活動指針や理念を読むと、社会に出ても大切なことばかりです。むしろ私の背筋が伸びました。

こうなりたい。
こうありたい。

心に刺さる言葉ばかりです。


このチームは間違いなく強くなる。断言します。
これからも楽しみに、少し遠いけれどたくさん見に行こうと思います。

城西大学 恋田 孝一朗 選手(関西③)

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