📒あなたは野球“も”できる人。

選手の皆さん。

いつか必ずやってくる、野球を辞める日。
想像して、なにを思いますか。

引退したあと、どうしよう。

野球がなかったら無価値な人間だ。

僕は野球“しか”できない。
僕には野球“しか”ない。

そんなふうに思っていませんか。

果たして、本当にそうなのでしょうか。

私はそうは思いません。

野球“も”できる人。

野球は、武器の一つに過ぎません。

学生の途中で野球を辞める人、卒業して辞める人、社会人で辞める人。色々な人を見てきました。

もちろん全員が全員うまくいっているとは限りません。人生山あり谷あり。それは野球をやっていようがいまいが、みんな同じです。いいことも悪いことも、色々なことが起こります。

誰にでもいえることですが、野球が終わったからといって人生は終わりません。100年時代と呼ばれる今、自分がなにをしたいのか。それを明確にすることが大切です。自分の興味のあること、好きなことなんでもいいのです。

特殊な例になりますが、野球を引退し、大学を卒業した後、プロレスラーになった人物がいます。

帝京大学硬式野球部の元主将、西川拓馬さん(2019年度卒)です。

在学中より、野球は大学まで。その後は『プロレスラーになる』と夢を掲げ、努力の末に叶えました。

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西川拓馬❕日本逆上陸✨
9.7後楽園ホール決定⚔️
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メキシコでデビューしてから1年・・・西川拓馬が日本逆上陸☝️

📅8.20大田区総合体育館
📹LIVE on DragonGateNetwork
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▶️年間50大会以上をLIVE配信#DRAGONGATE #DangerousGate2023 pic.twitter.com/4Y7dsWlZT7

— DRAGONGATE NETWORK (@dragongatentwk) August 20, 2023

帝京大学イヤーブック2019.pdf

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僕、今年の暮れにプロレスの入団テストを受けるつもりなんです。小学生まではずっとプロレスラーになりたかったんですよ。中学で野球に出会ってしまって、一時は離れていましたが、昨年の春から真剣に自分の進路を考えたとき、一度はチャレンジしたいと思っています。

帝京大学硬式野球部イヤーブックより抜粋

続けていたものを辞め、新しい世界に飛び込む。かなりの勇気が必要ではないかと思います。西川さんはそれをものともせず、夢を切り拓きました。9月には日本でのデビューが決まっています。

西川さんだけではありません。

桜美林大学の外野手だった村岡勇樹さん(2019年度卒)は、首都大学リーグのベストナインに表彰されるなど、活躍をみせました。卒業後は社会人野球の名門、NTT東日本で三年間プレー。その後は会社を辞め、なんと『ボクシング』の世界に飛び込みました。

NTT東日本、ありがとうございました。
こんなデカい会社に数年でも入れて偉大な人達と一緒に野球ができて幸せでした。一生の思い出作る事ができました！
最初から最後まで良い会社だったなぁ。

また新しい夢に向かって一から全力で
挑戦していきます🥊
まだまだ人生楽しみます！！#一区切り#再挑戦 pic.twitter.com/ic058b0fGl

— 村岡勇樹 (@yuuki23muraoka) June 2, 2023

誰もが知る安定した『大企業』を去り、目標を達成するため、日々汗を流しています。

長いこと野球を続けてきた選手たちが、次々に新しい世界を切り拓いています。将来を悲観するどころか、逞しい姿を見せています。

彼らの躍進をみるたびに、人は無限の可能性があると感じずにはいられません。

特別な例ばかりを挙げましたが、なにも『特殊なこと』をする必要はありません。野球は数ある得意分野の一つなだけで、他にもたくさんの可能性があることを伝えたいのです。

大学野球が終わると、一つの区切りがやってきます。そのときに『野球しかやってこなかったから』と卑下しないでほしいのです。野球で学んだことはたくさんあるはずです。技術のみならず、人間関係も含みます。それらは大きな財産です。

私は野球経験者ではありませんが、得意だと思ったことがいきなりなくなったらどうしようと、不安に駆られることがたびたびありました。できなくなったら自分は価値がないのではと、恐怖に襲われたのです。でも、その心配はありませんでした。野球も同じだと思います。

野球“しか”できないと下を向いてしまうのであれば、私は何度でも野球“も”できる人だと伝えます。選択肢や可能性を自分で狭めてしまったら勿体ないです。

進んだ道を正解にするのは自分にしかできません。周りの人は助言はできるけれど、人生を代わることはできません。自分で自分の道を閉ざさない。大丈夫です。あなたは野球“も”できる人です。

―――

野球を辞めたら自分に価値がなくなるんじゃないか。
野球を辞めたら自分にはなにも残らなんじゃないか。

そんな話を何度も聞いたことがあります。

自分が一番好きなもの、得意だと思うこと、それが目の前からなくなる恐怖は想像するに難くありません。

そりゃそうですよね。幼い頃から何年も続けていたものが明日からなくなるわけです。どうやって生きていこう、自分にはなにができるのだろう。頭を抱えてしまうのは当然です。

今回紹介した二人は、野球以外にも好きなこと(興味のあること)があった。それだけではなく、事前準備ができていた。だから挑戦できたのです(大きな決断と勇気が必要だったとは思いますが)。

ユニフォームを脱いだからといって、その人の価値が変わることはありません。

野球以外にもできることはある。もちろん、関連することだっていい。プレーすることだけが全てではありません。

焦らず自分と向き合ってみてください。できることはたくさんあります。やりたいことだって、生きているうちに必ず見つかります。何度でも伝えます。あなたは野球“も”できる人です。