📸5年目の相棒。これからも、ずっと。
ずっしりと重い機体は、私の心を躍らせた。
ボーナス一括で買った黒光りの相棒は、暑い日も寒い日も、嬉しい日も悲しい日も、たくさんの景色を映してくれる。ええい、と、購入ボタンを押した日のことは、今でも忘れない。
シャッター音もキレがよく、さっぱりとした色味。彩度を抜くと、これまた芸術的。シャッターを切るたびに、少しばかり本体が揺れるのも、何となく心地がいい。描写力も申し分なく、最高の相棒だ。
一時期、フルサイズ機に心を奪われたことがある。プロ機と呼ばれるものに、それはそれは大きな憧れを抱いた。しかし、予算の壁がある。私が石油王の娘で、働かなくともお金がジャンジャンはいる環境であればよかったのだが、現実はそう甘くない。必死こいて働いて、いそいそ遠征費を稼いでいる始末だ。一発で買えるほど、勇気も貯金もありゃしない。その上いい重さだ。いくら怪力の私でも、一試合すらもたないだろう。持ち歩くのも嫌になりそうだ。
自分が何を撮りたいのか、真剣に考えてみた。本当に必要なのか。フルサイズ機を手にしたところで、それを使いこなせるのか。結論、私には今の相棒がちょうどいいものだと気が付いた。まぁお金さえあれば、諦めの方向でものを考えなかったのかもしれないが、現状を踏まえた上でベストな選択なのだろう。
D500で撮影した作品
近年、ミラーレス一眼レフが主流になりつつある。新製品情報をいつ見ても、ミラーレス一眼レフのことばかりだ。D500の後継機の発売情報を探すも、有力な内容はない。世の中がミラーレス一色となっている今、もう一眼レフを作る可能性はないのかもしれない。エントリー機にあたるD5600やD3500も、製造終了となっている。初めて一眼レフを手にする人も、もうすぐいなくなってしまうのか。なんとも悲しい世の流れだ。
後継機が出ないのであれば、今の相棒を大切にしなければならない。強く感じる今日この頃。かわりはいくらでも、いないんだ。そう考えると、一回一回のシャッターすら重く感じる。そう、いつか必ず壊れてしまう日がくる。全ての作品が貴重な『一枚』なのだ。
最近は、D500を買い足すべきかと悩んでいる。いつかはミラーレス一眼レフに移行する日がくるかもしれない。とはいえ、まだまだスポーツ撮影の現場では、使いこなせないのが現状だ。やっぱりもう少し、いや、これからもずっと私の相棒としてガンガン働いてもらわなければ。私の力を最大限発揮し、引き出してくれる、最高の相棒だから。
いただいたサポートは野球の遠征費、カメラの維持費などに活用をさせていただきます。何を残せるか、私に何ができるかまだまだ模索中ですが、よろしくお願いします。