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「“勉強ゼロ”からのスタートでも、圧倒的なスピードでオンライン販売を実現」(有限会社宇佐美)

JR小倉駅から徒歩数分の場所に、“北九州市の台所”と呼ばれる『旦過市場(たんがいちば)』があります。『百年床・宇佐美商店』は、その旦過市場で戦後から親子三代にわたって60年以上続く老舗で、小倉名物のぬか漬けとぬか炊きを製造販売しています。

店舗を運営する「有限会社宇佐美」を支え続けてきた宇佐美久子さん(現・取締役会長)に代わり、2018年から代表取締役社長に就任したのが宇佐美雄介さん。その宇佐美さんは、社長就任前からコツコツと店舗の“インターネット化”に取り組んでおられたそうです。

同社がインターネット化に至った背景と経緯、その結果について、うかがいました。

オンライン販売に至った経緯

——実店舗のインターネット化はどのような背景によって勧められたのでしょうか?

宇佐美さん:そもそも私は東京の高校・大学を出て、そのまま東京のIT系企業に就職いたしました。そのときはまだ家業を継ぐことは全然考えていなくて(笑)。10年勤めた後、転職を考えているときに、家業を継ぐことも選択肢に入れて、最終的には継ぐことに決めました。

その当時、店舗での対面販売以外の注文手段はFAXのみで、お店のホームページも簡易なものしかありませんでした。そこからのスタートでした。

——なるほど……老舗の店舗ですし、旦過市場はすごく賑わっているのであまりインターネット化の危機感は感じなかったのかもしれませんね。

宇佐美さん:現会長である叔母が、知り合いにホームページの制作をお願いしていたり、私自身IT系企業にいたので、決してネットリテラシーが低かったわけではないんです。

ただ、実質何も手が付けられていない状態でしたので、まずは無料のホームページ作成サービスでお店のホームページを作るところから始めました。ネットショップも、そのサービスのオプションで追加しようと思ったのですが、決済サービスを別で契約しなくてはいけないことがわかり、その作業がすごく面倒で…。

——たしかに最近のホームページ作成サービスはEC機能も付帯していることが多いですが、決済機能は別サービスになることが多いですね。

宇佐美さん:そうなんです。弊社は会社といってもほぼほぼ個人経営に近いですし、私以外にそういったシステムをいじれる人間が近くにはいません。

ですので、初期導入の面倒な作業もそうですが、運用時にも手間が掛かるのは結局全て自分に跳ね返ってくることを考えると、導入そのものに躊躇してしまいました。

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なぜ販売ツールとしてBASEをお選びいただいたのか?

——BASEはどうやって知ったのでしょうか?

宇佐美さん:無料で始められるネットショップ作成サービスを探していて見つけました。

また、たまたま友人がBASEでネットショップを開いていたんです。その友人に相談したところ、「BASEは簡単だよ。一人でもできるよ。」と教えてくれて、本格的に検討をはじめました。

——ご友人の方に感謝でございます(笑)。大手のショッピングモールに出店することなどは想定していなかったですか?

宇佐美さん:検討はしたのですが、初期費用かかる事が最大のネックだったことと、ネットショップがどれだけの売上規模になるのか当時はわからなかったので、先送りにしました。BASEと似たような無料で始められるサービスがあることは、BASEを始めてから知りましたね。

——なるほど。その中で、最終的にBASEに決めた理由はどこにありましたか?

宇佐美さん:やはり初期費用が不要な事と、有料のデザインテンプレートが豊富だったことですね。今使っているテンプレートも、書いてある指示通り作りましたが、それなりの雰囲気に仕上げられたなと思っています。作業も簡単でしたからね。

オンライン販売開始前の目標設定について

——具体的な目標設定や、ノルマなどはありましたか?

宇佐美さん:そこまで具体的なイメージは当時なかったですね。転職時に給料がけっこう下がったので、その分をネットショップで回収できるくらい稼げればいいな、という程度の考えでした(笑)。

——当時、その目標はどう感じましたか?

宇佐美さん:難しいと思いましたね。ホームページも見様見真似で作ったぐらいでしたし、積極的な広報活動(SNSでの発信等)は知識的にも自分のリソース的にもあまりできないことは分かってましたから。ウェブ広告に投資する習慣がなかったですしね。

——結果としてはいかがでしたか?

宇佐美さん:奇跡的に、ネットショップ立ち上げ2ヶ月後に全国放送のTV取材があり、視聴者プレゼントまで選んでもらったんです。それで一気に売り上げが跳ね上がり、100万円くらいの売り上げにつながりました。

その後も、お陰様で地元のTVやメディアの取材があったりするので、一定以上の売上は毎月確保できています。もちろんまだまだ満足できる規模ではないですが(笑)。

運営していて気づいたBASEのいいところ

——BASEを利用してみてよかった点(活用できた機能など)はありましたか?


宇佐美さん:開設までの操作が簡単で、自分のような初心者にとっても始めやすいところは本当に良かったなと思います。

簡単ということは、要するに「圧倒的なスピード感でリリースできた」ということです。ホームページ作成サービスやCMS等で勉強しながら開設することを模索していましたが、そもそも、その「勉強」に割ける時間って、仕事しながら捻出するのはかなり難しいので。

——社長として経営を統括しながら店頭接客もおこなう中で、“ショップ運営のための勉強時間を見つける”のはたしかにすごく難しいですよね…。

宇佐美さん:そうなんです。開設後、実際に注文が入って発送作業や売上の引き出し申請するのもすごく簡単なので、とにかく勉強要らずでしたね。

本当はGoogleアナリティクスなどを使ってきちんとショップのPVや流入元など、細かい分析と改善もしなければいけないのですが、なかなかそれもできなくて。

そんなときに、「データ」のページが新しくなって、私が知りたいデータのほとんどは管理画面上で簡単に確認できるようになりました。閲覧数の多い商品を上から順にランキングで見られるので、簡易的に現状把握するのにすごく役立っています

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今後のショップ展開・展望について

——今後の販売目標や展望を教えていただけますか?

宇佐美さん:5年後までに安定的に年間400万円の売上を目指したいなと考えています。

また、会社としての売上シェアを見るとまだまだ圧倒的に実店舗でのシェアが高いのですが、この旦過市場も再開発の話しが持ち上がっています。いつまでも実店舗の売上に依存できないので、駅や空港等への卸販売や、新店舗の設置も検討しています。それに向けて目玉となる新たな商品の開発も同時並行で進めています。

また、SNSやブログ、メルマガ機能など使った「本格的な販促活動」にも積極的に取り組んでいこうと思っています。今までやっていなかった有料広告の出稿も検討していきます。

——貴社はぬかの効果効能やレシピ、ぬかづくりのノウハウなどもあるので、色々と展開できそうですね。

宇佐美さん:はい。今度料理家さんと一緒にワークショップもおこないますし、店頭ではぬかの効果効能は掲示してあるので、これをブログに転用することは比較的簡単かなと思います。実際に作っているところを動画で撮って、YouTubeに上げていくこともできるので、やれる可能性はたくさんありますね。

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活用ポイント

有限会社宇佐美商店のネットショップ活用ポイントは、以下になります。

・余計な学習コストをかけずに、圧倒的スピード且つノーリスクでショップ開設までおこなったこと

・ショップのPVや売上状況など最低限のデータを管理画面上で把握し、本当に必要な打ち手の検討にリソースを割いていること

ネットショップをはじめ、新たなインターネットサービスやシステムを導入すると、どうしてもその学習コストや教育コストが掛かってくるのがネックですが、BASEはほとんど学習コストを必要としません。

そのショップオーナーしかできないこと、つまり新商品の開発や集客に対して有限なリソースを投下し、認知や売上規模を拡大していけることは、小規模事業者や中小企業にとって、中長期的にも大きなメリットになると思います。

また、代々受け継いだノウハウやスキルを使って、ワークショップなど新たな展開もできますし、BASEではこういったワークショップのチケットなどの「無形商品」も販売することができます

ぜひみなさんもBASEでのネットショップ開設をご検討してみてはいかがでしょうか?

百年床・宇佐美商店 ネットショップはこちら

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