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どんなお題でも語る #2「エビバデ道祖神」

このnoteでは「どんなお題でも語る」をモットーに、皆様から貰ったお題について小噺にして語っていきます。

#2「エビバデ道祖神」

やあ、僕は北の道祖神!
町の道端でみんなの健康を守ってるんだ。
おや、今日は珍しいお客さんが来たよ?

「私は東の道祖神だ。力を貸してくれないか?」

北「何か困ったことでもあったの?」

東「実は、町の皆が好き勝手に願いを込めて我々を乱立し続けた結果、祈る道祖神の管轄違いが多発しているのだ」

北「あー、ここら辺もそうだよ・・・」

東「少し前まではお前の健康長寿、私の五穀豊穣くらいだったのに、”宝くじに当たる”だの”運動会の日に雨を降らせる”だの、挙げ句は”一生ウンコ踏まない”だぞ?」

東「いまや我々の数は120!このままでは下らない願いに埋もれて叶えるべき町民の声が届かなくなってしまう」

東「そこで、我々”四方神”が天啓で担当の道祖神へと案内する仕組みを作ろうと思っている。願いも方位毎に類似ジャンルで固めて再編成する」

東「明日の編成会議に参加してくれ。西と南には既に声をかけた」

北「分かった、参加するよ!」

翌日、四方神が一堂に介し編成会議が開かれた。


南「現状は、我々は北の健康長寿、東の五穀豊穣、西の縁結び、吾輩の子孫繁栄の4つなのだが」

西「この町では農家も減っているし、五穀豊穣はもう良いんじゃないかしら」

東「え・・・?」

北「僕、縁結びやってみたい!他は何でも良いよ!」

西「良いわよ、じゃあ交換ね」

北「やったー!」

南「東よ、貴殿には新たな役割を担ってもらう。良いかね?」

東「・・・南がそう言うのなら。」

さらに翌日。

北「”片想いの子を振り向かせる”?わー頑張ってね!北北東の3番目だよ!!」

西「過去に縁を結んだ者たちの願いにまた触れられるのは中々嬉しいわね」

南「”2人目は女の子がいい”?ほれ、南南東の6番じゃ(双子にしてやろう)」

東「・・・あー、ここで合ってるよ、うん。」

かくして120の道祖神達は四方神を中心に

「縁結び」

「健康長寿」

「子孫繁栄」

「一生ウンコ踏まない系」

に役割を再編成され、効率的に町民の願いを叶えられるようになったのであった。

#2「エビバデ道祖神」完

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