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3歳児パリピ問題

息子(3歳)がパリピな件は、かねてから問題だったと思っていたが、いよいよ急を要する。何をそんなに急いでいるのか、よくよく考えたら疑問だが、母親としてはとにかく急を要する。

先日、姉(5歳)の子の保育園のクラスの親子が集まって、近所の公園で花火があった。すでに秋の虫の声がする中、総勢約30名、うち半分は小学生未満の子どもが花火と懐中電灯を持って夜の公園に集合した。非日常的な体験に、子どもたちの多くは最初からハイテンション、ただ車が通り過ぎただけでも大歓声といった狂宴となった。近所の方には大変申し訳ない、すみませんでした。

そんなパリピ空間で、息子は水を得た魚のようにはしゃぎ回った。そもそも姉のクラスの催しなのだが、姉以上に雰囲気に溶け込み、姉のクラスの御父兄とも、十年来の付き合いがあるかのように馴染んでいた。3歳なのに。

自分の花火が終わったら、すかさず他のママさんたちから花火をもらい、「ありがと!」と笑顔で去っていく後ろ姿は、デキる営業サラリーマンのそれだ。子どもたちが花火に飽きて鬼ごっこを始めると、いつの間にかその輪の中心に。ひとりだけ小さいから目立つ目立つ、鬼役の小学生にねらわれて、狂ったように逃げ回っていた。あれだけ怖がってくれれば、鬼も本望だろう。

しかし、一体誰に似たのだろう。夫も私も、どちらかと言えば内向的なタイプで、子どもの頃も居場所は図書室、それもみんなが図書室に来たら、今度はひとり教室に戻るような性格だった。我ながら、暗いな。なので息子のパリピぶりに、羨望と戸惑いが入り混じって、いまだに馴染めないでいる。このまま成長したら、どんな中高生になるのだろうか。

そういえば、息子を追い回していた小学生、誰かのお兄ちゃんだとばっかり思っていたら、実は完全な部外者、単なる近所の子だったらしい。見ず知らずの花火集団に自然に溶け込み、鬼ごっこの鬼役をつとめるまでに馴染むとは、息子に勝るとも劣らないパリピぶりだ。お見事!褒めてる場合か。うちに帰れ。



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