熱い想いは、適温で届ける。
こんにちは。
iCAREのエンプロイーサクセスチーム保健師のShinoです。
わたしの好きな言葉のひとつに
「情熱は伝染する」という言葉があります。
わたし自身、もともと人前で話すのが苦手で、
スターバックスでアルバイトをしていた大学生の頃に教わった言葉です。
すらすらと上手に話せなくてもいいから、
熱量をもって自分の言葉で話すこと。
相手に気持ちを届けようという姿勢を大事にすること。
noteを月1本書き続けているのは、自分の伝えたいことを整理する練習になると考えているからです。
文章を書くことも、もともと得意ではありませんが、人に自分の気持を伝える練習の場としてnoteを活用しています。
「伝わるプレゼン」について教わる
先日、iCARE代表の洋太さんより専門職チームが集められ、「伝わるプレゼン」についてレクチャーを受けました。
学生時代、プレゼンなど人前で話したり、発表することが苦手で悩んでいました。授業で発表する機会はたくさんあるのに、発表の仕方を学ぶ機会はなく、自分で本を読んでみたり、上手だなと思う人を観察してみたり、とにかく自分で実践し続けながら、感覚を掴んでいくしかありませんでした。
今回のように人から直接、体系立てて教わる機会はほぼ初めてで、
約1時間、洋太さん自ら時間を使って丁寧に教えていただきました。
今までの経験から、自分なりになんとなく理解していたものが、
言語化し整理されたことが嬉しかったです。
なぜ、専門職にとって「提案する力」が必要なのか?
わたしは専門職が集まる「エンプロイーサクセスチーム」に所属しています。
iCAREはCarely(ケアリィ)という健康管理システムをつくっています。
Carelyを使って、企業の産業保健体制構築を支援する「専門職サポート」というサービスがあり、私は現在10社の企業を担当しています。
産業保健体制の構築支援と一言でいっても、実際に行う業務は各企業の状況に応じて様々で、とても幅広いです。
企業の健康課題を整理し、専門職サポートで可能な支援について提案したり、人事担当者様との打合せでは、依頼業務の進捗や心配な従業員様の情報共有を行い、今後必要な対応について一緒に考えます。
依頼された要望に応えていくことはもちろんですが、専門家の立場からお客様の企業の健康づくりに必要だと思う施策を考え提案します。
産業保健看護職は、業務効率化・生産性向上の視点を持つことも求められます。健康施策がどのように企業の生産性向上につながるのか、会社側へ理解してもらう必要があります。
企業によって風土・大切にしている価値観、取り組む課題のフェーズは異なるため、その状況に応じて、最適解を考え情報を提示する。
こうして挙げてみるだけでも、提案する場面が意外と多いなぁと改めて感じます。
従業員、人事担当者、経営者層…
従業員と会社の中立の立場である産業保健職は、伝える相手に応じて情報を提示する力が求められます。
企業の健康づくりを支援•推進していくために、『提案する力』を伸ばしていきたいと思いました。
話がうまいは、センスなのか
まだ人前で話すことに苦手意識のあった学生時代、
話がうまい人は、センスのある人なんだと思っていました。
自分はセンスがないから、うまくなることはないのかな…と諦め気味で、
授業で発表の時間がある時は、なるべく得意な子にお願いしたいと影に隠れているような学生でした。
苦手意識があるから人前に立ちたくない。
でも、人を惹きつける話をする友人や舞台に立つ芸人さんに憧れがありました。どうしたら私もそんな風に話せるようになれるんだろう?と模索していました。
ふと「学生を飽きさせない授業をする先生」と「眠くて退屈な授業をする先生」がいるけど、何が違うんだろう?と気になり、その違いを自分なりに構成要素を分解して考えてみたことがありました。
人を惹きつける話をする人の共通点は
自分の言葉で話している、伝える相手の方向を見て話している(手元資料を見ないで自由に話している)、熱量を感じる ということでした。
流暢に話せることが、話がうまいわけではないのかも…と自分なりに気づいた瞬間でした。選ぶ言葉がちょっと拙くてもいいから、うまく話そうとするのではなく、まずは相手に気持ちが届くように、熱量をもち、自分の言葉で話すこと。それなら自分でも意識してできそうと考えるようになりました。
プレゼンは技術と捉える
洋太さんが定義するプレゼンとは、
自分の想いを言葉にして、相手の心を動かすこと。
そして、プレゼンは「技術」と捉えるとよい、ということを教わりました。
センスではなく、「技術」。
技術だから、習得し、身につけることができる!
ロジックを理解できれば、
あとは場数をこなして、自分のものにしていくだけ。
そう思うと「まだまだ、伸びる!伸びしろしかない!」とモチベーションが上がりました。
そして、洋太さんのレクチャーの中で、特に印象に残ったものが
人を説得するために影響のある3つの要素です。
自分視点のプレゼンではなく、顧客視点・型を意識したプレゼンを
ストーリーを組み立て、伝えていくことが大切と教わりました。
ロゴスは、ロジック。
伝えるときに使うフレームワークや、伝える内容の構成を考えるなど
自分自身の準備や練習でここは伸ばしていくこと。
エトスは、雰囲気。その人のもつ背景や人柄。
初対面の相手には、なぜ自分が伝えるのか、自分はどういった人物像であるか理解してもらうと良い。
継続的に関わりがある人に対しては、日々のコミュニケーションで信頼関係を築くことで、プラスの要素になると思った。
相手が話してくれたちょっとしたことを覚えておいて、次回お会いしたときに話すなど、小さい心遣いの積み重ねを大切にしたい。
パトスは熱量。なぜあなたに伝えたいと思うのか。
この「パトス」が自分が大事にしている言葉「情熱は伝染する」につながってくるなと、過去の経験も一緒に振り返る良い機会となりました。
伝えた「先」のことを考える
スターバックス時代も、保健師で働く今も
「なぜ伝えるのか」「伝えた先、相手にどうなってほしいのか」一歩先の相手の姿を考えることを大切にしています。
相手のことを考えることを、より強く意識するようになったきっかけがあります。
コピーライターの阿部広太郎さんに『伝わる企画書』の3つの要件を講座で教わり、企画をするときに自分に問いかけるようになりました。
まず、自分が本気であること。
本気でない言葉は相手にバレる。
自分の本気を伝えるために、想いを言語化する。
一方的に伝えるのではなく、伝わる言葉を探すこと。
そして、相手が喜ぶかどうか、相手のメリットを考える。
日常生活でどんな風にコーヒーを楽しんでもらいたいのか?
なぜ健康でいてほしいのか?この人が大切にしている価値観を尊重するためにできることはどんなことか?
受け取る相手視点で考えること。
そして3つ目は、実現可能か。
信頼を失わないためにも、ほんとに出来るのか?
出来るためには何が必要なのか、どんな手段で進めていくのか具体的に考え提案する準備をします。
熱々な想いは、適温で届ける。
自分なりに意識していることがある。
自分の中に熱を持つことは大切。
でも、その熱をそのまま全力で伝えることが、良いことではないと思う。
自分だけの想いが強すぎると受け取り手は困ってしまう。
自分の想いを知ってほしいが目的にならないように。
相手に想いを伝えてどうしたいのか?
相手にとって心地よく受け取ってもらえるように適温を探す。
そのためには、相手を観察し、知ること。聴く力も大切だ。
熱々よりも、適温を調整できる自分でありたい。
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