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移住を決意してから実際に移住するまでの6ステップ

地方移住を検討している会社員の方の参考になればと思い、僕が移住を決意してから実際に移住するまでの11ヶ月間のステップを書き残しておく。
僕の場合は以下6つのステップを踏んだため、それぞれについて簡単にまとめる。

①   移住を決意(2021年8月)フツフツ期
②   情報収集(2021年8月~2022年3月)ワクワク期
③   会社との移住相談(2022年4月)ドキドキ期
④   転職活動(2022年5月)ハラハラ期
⑤   引継ぎ、引っ越し準備(2022年6月)ギリギリ期
⑥   移住(2022年7月)ワクワク期2nd

①   移住を決意(2021年8月)フツフツ期

2021年、妻がお盆休みに単身で広島県福山市に帰省。
お盆休みに入るまで激務に追われていた妻は、仕事からの解放感の中で改めて地元の居心地の良さを実感し、広島移住を決意した。
そんな心境の変化があったとはつゆ知らず、妻と東京で再会したときは、すごい剣幕で広島移住への熱意を告げられた。
ただ、自分もいつかは「どこかの地域で、人や自然との繋がりを大事にしながら暮らしたい」と思っていたため、「あれ、よく考えたらほぼフルリモートで働いているから、会社を退職せずに移住できるかも?移住するなら今なんじゃ…?」という気持ちがフツフツとわいてきて、すんなりと妻の熱意を受け入れることなった。

②   情報収集(2021年8月~2022年3月)ワクワク期

まずは移住イメージをより明確にするため情報収集に努めた。情報収集先のカテゴリは大きく分けて5つだったので、以下一つ一つ簡単にまとめる。

友人

まずはすでに広島に移住していた学生時代の友人2人にコンタクトをとった。
友人は移住の検討を歓迎してくれ、さらに前のめりで移住を考えるように。

ふるさと回帰支援センター

次に東京・有楽町にあるふるさと回帰支援センター(https://www.furusatokaiki.net/)を訪問。ここは全国移住相談窓口となっており、移住先が未定の人の相談にものってくれる。全国各地域の地方暮らしの相談ブースがあり、移住に関する資料も充実している。
この時は、広島県庁から出向していたスタッフの方に相談し、妻の実家の福山市や、なんとなく面白そうな匂いがする隣の尾道市の話を伺い、客観的な情報を集めていた。

最近では移住相談数もどんどん増えているよう


オンライン移住イベント

広島県が主催する"ツナガル"尾道体験セミナー(https://www.hiroshima-hirobiro.jp/event/details/002011/)に参加。イベントを通じて人や街の魅力を感じ、妻も自分も移住するなら尾道かも?となった

東京にいながら、現地の生の声を聞けるのはありがたい!


オンラインヒアリング

ふるさと回帰支援センターのスタッフの方とオンラインで再度面談。
尾道市や福山市の方を4名紹介してもらい、オンラインであれこれ街のことや地域での活動などを伺った。紹介いただいた方、それぞれが魅力的でずっとワクワク。このヒアリングを通して、より地域コミュニティの規模感が自分たちと合う尾道に移住することを決意。

現地視察

3月下旬に、自分たちで企画し、尾道を視察。
オンラインで会った方や、その方から紹介いただいた方、延べ14人の人に会い、尾道の人の魅力や空気感の虜に。ついでに物件の内覧も数件行った。

尾道の街中で偶然会った方と談笑


③   会社との移住相談(2022年4月)ドキドキ期

移住したい気持ちが高まったところで、満を持して会社に移住を相談。
前例のないことだったし、切り出したらいよいよ後にひけないなと思っていたので、ドキドキ。
会社に対応を検討してもらった結果、週1出社は必須、かつ、出社の交通費は会社から出せないことを告げられ、移住シナリオの修正を迫られた。

④   転職活動(2022年5月)ハラハラ期

週1で出社必須だと広島〜東京間で最低月12万円の新幹線代が発生するため、意を決して転職することに。GWから転職活動を開始した。
数少ない「フルリモート」かつ自分の望む「サステナビリティ」の職種の求人に落ちたらどうしようとハラハラしつつ、無事志望していた東京の会社から内定をもらうことができた。よかった!

⑤   引継ぎ、引っ越し準備(2022年6月)ギリギリ期

会社に退職の意志を伝え、引継ぎ開始。当時の仕事内容や職場の人たちは好きだったので非常に残念だったが、その気持ちが伝わったのか皆さん快く送り出してくれた。
引っ越し先は古民家がよかったが、いい条件の古民家は市場にでていなかった。まずは移住したのちに情報収集した方がいいと先輩移住者にアドバイスをもらい、結果住む場所はオンラインで内見した無難な場所に。ちなみに、引っ越し先は即決を条件にオーナーと礼金交渉を行い、1.5か月分の礼金をカットすることができた。
この時期は、繁忙期の仕事を行いつつ、引継ぎつつ、連日の送別会で送られつつ、引っ越し準備を進めており、体力的にかなりギリギリの時期だった

⑥   移住(2022年7月)ワクワク期2nd
決意してから11か月。退去立ち会い・鍵返却を済ませ、期待とワクワクを胸に、ついに移住。

振り返りと気づき

振り返ると③~⑥は本当にあっという間。移住において重要なステップは②で、いかに効率的・効果的に移住先の情報を収集し、移住後のミスマッチを防げるかということが重要だと思った。
自分たちの場合は、人に会いまくり、最後には移住先の空気感を感じてここだ!と決心が固まった。

また、移住にかかった11か月という期間について。
自分の職場は3月と9月に異動の辞令がでるため、職場の異動構想になるべく影響ないよう、2022年4月に入ってから移住相談を始めたが、これがなければ①⇒③の期間はもっと短縮できるし、もし転職する必要がないのであれば、移住を決意してからもっと早く移住できる会社員の人もいるだろう。会社が認め、移住先が決まれば、極端な話1か月あれば移住はできるので。

ちなみに、上記①~⑥のステップは妻も同じく踏んでおり、今回は夫婦で転職&移住したことになる。
リスクを考えると、まずは転職せずに現在の職場に移住相談することをおすすめしたいが、自分たちのようにフルリモートを許可してもらえないケースもあるだろうから、そこは何を大事にしたいのか(仕事内容、住む場所、家族、趣味など)の優先順位を自分(家族がいる場合は家族含む)の中で整理し判断することが必要だと思う。
ちなみに尾道で出会った人には、会社に相談した結果、事務系の職種でありながら前例のないフルリモート勤務を認められたケースもある。

最後に、これを読んでいる人は都市で働いている会社員の方が多いと思うが、僕は「都市」と「地方」の感覚を持っている人が、より会社の事業や地域社会の価値に繋がる新たな発想を生めるのでは、と思っている。
また、地域の人や自然とのつながりを大事に暮らすことは、自分のみならず子育ての観点からもとてもよいのでは、と考えている。
なので、少しでも「いつか地方移住したいな~」と考えている会社員の方がいれば、まずは移住したい先の情報収集を始め、その後、会社と相談してみることをおすすめしたい。移住にはリスクがあるが、検討すること自体にリスクはないので。

今までは、移住先の働き方が限られており、移住もハードルが高かったが、コロナ禍でリモートワークが浸透したことでそのハードルは大きく下がった。
(ちなみに2021年より、移住支援金100万円はリモートワーカーも対象となっている)

地元の方に配慮することは大前提だが、まずはトライアルで興味のある地域と行き来、または、期間を決めて住んでみるくらいの気軽さで、もっと「都市」と「地方」の距離感を近く感じる人が増えればいいなと思う。

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