山本弘さんの訃報に思うライトノベルやゲーム文化保全

「蓬莱学園」シリーズの復刊と、7万冊のライトノベル保全の方をやっている私ですが、いのまたむつみさんと山本弘さんの訃報にはちょっと参りました。お二方とも仕事をさせていただいたことがありました。

お二方ともまだ若く、私としてはそれよりも先にオーラル・ヒストリーを残しておかねばならない方々がいらっしゃるので、よもやという感じでした。お話聞けるときに聞いておかねばならないな。

山本さんは、そのSFに対しての深い造詣から、ライトノベルというジャンルやTRPGの中においてすら、そのSFマインドからの知見が満ち溢れてくるような物語設定やストーリーを構築されていました。

ライトノベル作家が、なかなか他ジャンルに進出できないという状況にあっても、自ずと早川書房や東京創元社、また言うまでもなく角川書店の一般文芸部門からも依頼があり、積極的にSFや一般文芸に活躍の場を拡げていかれたのも記憶しております。

そうした尊敬する部分もたくさん持っている反面、オタク第2世代の私からすると、一回り年上の(そんなに年上とは思わなかった)山本さんは、オタク第1世代特有の真摯さ・頑固さも持たれており、小説の後書きやSNSでの発言を見ていてもハラハラさせられたことが多かったのも確かです。でも今となってはそれらも懐かしい。

私は一番愛読したのは、『クトゥルフハンドブック』『時の果のフェブラリー』になりますが、それだけでは語り尽くせないぐらい多くの功績を残された方でした。本当に誰か良い形でまとめてくださると良いなぁと思っております。

ライトノベル保全、なんとか加速させて山本弘さん等の功績も残していければと思っております。

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