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ある日いつものようにネットオークションをチェックしていると
「炎の人ゴッホ・滝沢修・タンギー爺さん」というものが現れた!
「これは!」とある記憶が蘇って来た
それは演劇の神様、滝沢修がゴッホを演じた時の事

ゴッホが自分が描いた絵を
レィザーで怒りにまかせて切り裂くシーンがあり
完全主義者の滝沢は
本物のレィザーで毎日一枚の絵を切り裂くことにした
しかし公演日数分のレィザーが必要となり
週刊誌で寄贈を呼びかけた
それに応えて理容業界の歴史家、竹内蔵之介先生が
愛蔵のベンゴールレィザーを贈ったところ
後日、滝沢修本人から丁寧な自筆の礼状が届いたという😍
タンギー爺さんはその舞台で切られるはずの油絵だったのか

画学生に100枚のゴッホの絵を描かせたという

これは滝沢の役者魂と、一理容師の芸術に対する愛情と
志の高さを表す貴重な史料ではないかと理解者を探したところ
O先生から「買いましょう」との返事で一安心😅
私の記憶が正しいか竹内先生の著作を当たったが見つからず
業界の歴史に詳しい方に訊いても、皆、初耳ということだった😅
とうとう、劇団民藝にも問い合わせると
89年、滝沢最後の演出の時
100丁のレィザーが必要となり週刊新潮で募集したと分かった
更に理容文化社にも訊くと
89年12月号に西原二郎氏と竹内先生の対談の中にあり
ベンゴールレィザーの使用法の説明を添えて贈ったというのである
私の記憶は証明されたのだった😅
しかし、竹内先生の著作を読み返して驚くのは
昔の理容師の文化レベルの高さである
音楽、文学、美術、演劇を日常の話題とし
理容師だけで、原作、脚本、演出の演劇公演を行ったという話には
参りましたというしか無かった😮

竹内先生には色々な助言をいただきました

竹内先生にお会いした時
「昔は技術の時代、今は経営の時代ですかね」と言われた
言外に「文化の時代は何時来るのでしょうか」と
言われたような気がしたのだが…😓

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