見出し画像

「無料」のオンラインサービスによる価値の崩壊

新型ウィルスの予防の観点から緊急事態宣言が出され、特定の職業や不要不急の外出以外は自宅にいることが推奨され、世の中の仕組みが色々と変化し続けている。

持ち帰りのなかったレストランや居酒屋でもテイクアウトが可能となり、いろいろ楽しめて楽しかったのもつかの間、自分たちで家で作れるものも増えてくると、今度はお店で食べている時の値段を見ると「なんか高いな」という印象を持つようになった。

また最初の自粛要請だった5月6日までの期間限定で、様々な職種の人たちがオンラインの会議や仕事だけではなく、無料セミナーや飲み会も参加費タダで交通費もかからず参加できるようになった。

するとどうだろう?

例えばオンラインで5,000円のセミナーがあったとしよう。以前だったらそれであの先生の話が聞けるならなんてお得なんだろう。そう思ったセミナーも、無料になれた我々にとってはその恩恵に慣れてしまい、当たり前の世界になり、「高くない?」「場所代もかかってないし」「準備もそんなにいらないし」と同じセミナーであってもその価値はすでに暴落しつつあるのだ。

でもそれなら、在宅ワークをしている人の仕事の価値は無料でいいんですよね?っていうことにもなってしまう。まぁせいぜい家賃のいくらか程度でいいんじゃないの?と給料を減らされたらあなたはどう思うだろう? 

その仕事を覚え、または資格を取り、人に教えるほどまでに確かな技術と経験を持つその人たちへの付加価値は「オンライン」という「手軽さ」において暴落していいのだろうか。

もちろん、やはりオンラインよりも対面の方が断然いい。そうでないとあの価値の本当の良さはわからない。そういったものが何であるか。あの体が震えるほどの体感ができるライブの良さは到底オンラインでは味わえない。そう思う内容のものもあるだろう。例えば音楽や美術、スポーツ観戦や文化芸能など。技術系や心震えるセミナー講師ももちろんいる。

緊急事態宣言が延長になり、私たちはもうそろそろ、物事の価値において「緊急事態の助け合い精神」から正当な価値観のなかで対価を生み出していく手段としてのオンライン化を積極的に進めていくべきだろう。

そしてこの事態が収束するとき、やはり会って受けたい。何時間かけてでもそこに行って自分の目で、体で体感したい。

そう思えるモノこそが勝ち残っていくのかもしれない。 

よかったらサポートしてくださると嬉しいです。 何か良いことに使わせていただきます。