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持続可能な魂の利用(31-50)

新しい週の始まり、月曜日の昼下がり皆さんご機嫌いかがでしょうか?

昨夜はなぜかイライラして、どうしようもないほど不甲斐ない自分に腹立ちながら、読んでいるうちに少し立ちなることが出来た、そんな作品を紹介します。

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「どうして親は私に殺しのテクニックを叩き込んでくれなかったのだろう」会社に追いつめられ、無職になった30代の敬子。男社会の闇を味わうも、心は裏腹に男が演出する女性アイドルにはまっていく。新米ママ、同性愛者、会社員、多くの人が魂をすり減らす中、敬子は思いがけずこの国の“地獄”を変える“賭け”に挑むことに―。「おじさん」から自由になる世界へ。(「BOOK」データベースより)

ストーリー説明が難しい作品ですが、簡単に言ってしまうと「おじさん」に支配された国で「おじさん」に消費される女性(作中ではアイドル)が、「おじさん」を抹殺するというものです。ちなみに「おじさん」は年齢や性別で定義されるのではなく、「おじさん」要素があれば、女性でも年齢に関係なく「おじさん」です。

おじさんの多くが威張って差別意識を持ち、若い女性に気持ち悪く言い寄り、馬鹿にするような文化、男性が中心のため、女性が生きにくい現代社会をリアルに描写しているところにとても魅力を感じました。

考え方の多様性を良しとしない旧日本社会の構図を変える力は、「ひとりひとりが諦めないこと」だとこの作品は訴えています。日本人のみなが足並揃えて生きるのをよしとし、漫然と過ぎゆく日常にまさに一石を投じる一冊です。

私に取っては痛快な作品でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今日という日が、あなたにとってかけがえのない1日となりますように。

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