見出し画像

優しく、静か、トリッキー、最後は涙が(3-50)

週末の金曜日、いかがお過ごしでしょうか?

私は早くも今年3冊目を読み終えました。今日の本は図書館司書さんからのお勧めです。

画像1

父は亡くなる直前、雨降る病院の庭をなぜ靴を脱ぎ歩いたのか?(『はだしの親父』)。自殺志願の少年の命を救った優しいホームレスは殺人者だった!?(『神様の思惑』)。大金が必要となった青年は母を騙して、父の形見である絵画を狙うが(『タトウの伝言』)。リストラ中年と迷い犬の新生活は、奇妙な出来事ばかりの日々で(『我が家の序列』)。25年も男を苦しめた母の一言。しかし記憶を辿るとある違和感が(『言霊の亡霊』)。美しく、泣ける家族ミステリー。(「BOOK」データベースより)

著者黒田研二氏は私にとって初読みの作家さんですが、2000年にメフィスト賞受賞でデビュー、近年漫画「逆転裁判」等のノベライズや脚本を、さらに演劇の脚本と活躍されている作家さんのようですね。

司書さんおすすめで手に取って、まず可愛らしい犬の表紙に心奪われました。そして帯にも惹かれます。

伏線が美しく、泣ける。これぞ「余韻まで美味しい」小説です。―森沢明夫

森沢明夫氏の推薦ならと読み始めたら、どの作品もとても読みやすく、あっという間に読み終えてしまいました。

家族同士分からないことはたくさんありますし、ぶつかり合いもあるでしょう。それでもいろんな出来事をパズルのようにうめていくと家族の本当の姿が見えてきます。収められている5作品全てが必ずどこかの家族に起こりうる話ばかりなので、スッと心に入り込んできます。

特に私が一番身近に感じたのは「言葉の亡霊」で、他人事でない気がしました。

昨年12月に発売されたばかりの作品ですが、既にKindleでも読めますので、是非皆さんに読んでいただきたいです。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。
週末にのんびり読書というのも充実した時間ではないでしょうか。


この記事が参加している募集

読書感想文

いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。