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「背中の蜘蛛」誉田哲也(26-50)

金曜日の朝、雨から始まりました。夫が出かけたのを機に、Apple Musicでこのアルバムを聴きながらnote書き始めました。

昨夜夫が疲れていたようで19時半から横になったので、私は借りていた本を1冊読み終えてしまいました。

直木賞候補作にもなり、気になっていた誉田哲也氏の作品です。

東京・池袋で男の刺殺体が発見された。捜査にあたる警視庁池袋署刑事課長の本宮はある日、捜査一課長から「あること」に端を発した捜査を頼まれる。それから約半年後―。東京・新木場で爆殺傷事件が発生。再び「あること」により容疑者が浮かぶが、捜査に携わる警視庁組織犯罪対策部の植木は、その唐突な容疑者の浮上に違和感を抱く。そしてもう一人、植木と同じように腑に落ちない思いを抱える警察官がいた。捜査一課の管理官になった本宮だった…。「あること」とは何なのか?池袋と新木場。二つの事件の真相を解き明かすとともに、今、この時代の警察捜査を濃密に描いた驚愕の警察小説。

誉田哲也氏といえば、「ストロベリーナイト」など警察官を巧みに描く作家です。

今回は以前コンビを組んでいた本宮、上山の2人がそれぞれ違う道へと昇進しているのですが、人間性は変わるはずもなく、結局2人で事件を解決へと導いていくというものでした。

この時代の警察捜査とは、私より皆さんの方がお詳しいと思いますが、情報は足や口で稼ぐのではなく、機器やネット上による詳細な情報によるものが主流になっていることです。

本作はその操作が国民のプライバシーを犯しているとわかりながらも、それを利用することで犯罪を暴くという背中合わせの行為をうまくフィクション化したものでした。

ミステリーなので、内容にあまり深く書かずにと思うと感想がありきたりになってしまいますが、どうか警察の今を考えながら是非読んでいただきたい作品には間違いないと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございます。いよいよ日本も特に都市部では全てにおいて自粛へと向かうようですね。

学生スポーツを中止という事態にまで追い込んだ現状を真摯に受け止め、皆が早くいつもの日常を取り戻せるよう、努力していきましょう。







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