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読書備忘録

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2020年2月の記事一覧

世界一おしゃべり上手な人たち(16-50)

2月も3分の2過ぎましたが、年末から年始に夫はかなり長いお休みをいただきました。 公共施設である図書館も同じだったので、キンドル本を購入して、少しづつ読み進めていました。 半世紀前、国王に送った一通の手紙によりイランに留学、日本のペルシア文学研究を大きく進展させてきた女性研究者が、言葉の国イランの、当時と今、その文化の魅力を語る。(Amazon内容紹介より) ペルシア文学研究第一人者の岡田恵美子氏の体験エッセイです。 私自身中近東の地理、歴史共とても弱く、苦手意識があ

オリーヴ・キタリッジの生活(15-50)

やっと雪が落ち着いて、少し気温が上がってきた水曜日です。太陽って本当にありがたいです。 先日お話ししたエリザベス・ストラウとの作品を読み終えました。ちょっと苦戦したのには訳がありました。読み終わってやっと理解しました。 アメリカ北東部にある小さな港町クロズビー。一見何も起こらない町の暮らしだが、人々の心にはまれに嵐も吹き荒れて、いつまでも癒えない傷痕を残していく―。住人のひとりオリーヴ・キタリッジは、繊細で、気分屋で、傍若無人。その言動が生む波紋は、ときに激しく、ときにひ

今日もお疲れさま(14-50)

土曜の昼下がり、いかがお過ごしでしょうか? 休日の(お仕事の方ごめんなさい)読書は、特にお仕事をお持ちの方にとっても安らぐものを選ぶというのもいいものです。 今日紹介するのは、ほっこりする小説が多く、私たちシニアにとってもうらやましい作家のひとり群ようこ氏のシリーズ第5弾です。 ほっと、ひと息つきませんか?滋味深いスープと美味しいサンドイッチと優しいもてなしで。アキコとしまちゃんは、いろいろありながらも、お店を元気に営業中!(時々お休みしています)。30万部突破の大ロン

タイトルに釣られて(13-50)

家庭の中でしか生きてこなかった母の影響もあって、私はあまりにも世の中を知りませんでした。 そのため10代で働き始めた私は未熟さを埋めるように、今でいうハウツー本をかなり読んだ気がします。 けれど読んだときは、「そうか、これを実践すれば」と心に留めるのですが、なかなか実行が伴いません。 そうこうしているうちに月日は経ち、私も妻になり、母になりました。そして病を得て、退職、今に至りますが、この年齢になってもどれほどの成長があったのか、全く持って自信のない有り様です。 前振

熱源(12-50)

こちら珍しく快晴の祝日です。朝から洗濯に追われていました。太陽はこの時期にとても貴重です。特に冬は日照時間が少ない田舎町なので。 夫はこの天気に誘われ、いそいそゴルフに出かけました。 さて連日映画の話題が続きましたが、今日は借りていた本の最終、第162回直木賞受賞した川越宗一氏の作品です。 樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変

流浪の月(11-50)

昨夜読み終えたのは凪良ゆう氏の本屋大賞ノミネート作品。 あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。(「BOOK」データベースより) 私にとってこの著者の初作品がとても衝撃的なものとなりました。 最近SNSによって知り合った若い男性に小中学生

夢幻(ムゲンのi)の世界(10-50)

雪も降ったりしたので、読書にぴったりの1日。 今日読み終えたのは知念実希人氏の今回本屋大賞候補作品。 眠りから醒めない謎の病気〈特発性嗜眠症候群〉通称イレスという難病の患者を3人も同時に抱え、識名愛衣は戸惑っていた。 霊能力者である祖母の助言により、患者を目醒めさせるには、魂の救済〈マブイグミ〉をするしか方法はないと知る。 愛衣は祖母から受け継いだ力を使って患者の夢の世界に飛び込み、魂の分身〈うさぎ猫のククル〉と一緒にマブイグミに挑む――。(Amazon内容紹介より)

ライオンのおやつ(9-50)

連日ですが、本屋大賞候補作になっている小川糸氏の作品を読み終えました。 余命を告げられた雫は、残りの日々を瀬戸内の島のホスピスで過ごすことに決めた。そこでは毎週日曜日、入居者がもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があった―。毎日をもっと大切にしたくなる物語。(「BOOK」データベースより) 物語は33歳の海野雫が余命を宣告され、闘病するも快方に向かわないと認め、地元の人が「レモン島」と呼ぶ瀬戸内海の小さな島にある「ライオンの家」というホスピスに

むかしむかし(8-50)

4月半ばに発表される「本屋大賞」候補作品が発表され、未読で図書館所蔵のものを順次読んでいこうと思います。 昨日読み終えたのは、青柳碧人氏の作品です。 鬼退治。桃太郎って…えっ、そうなの?大きくなあれ。一寸法師が…ヤバすぎる!ここ掘れワンワン埋まっているのは…ええ!?昔ばなし×ミステリ。読めば必ず誰かに話したくなる、驚き連続の作品集!(「BOOK」データベースより) 雑誌「小説推理」に掲載された「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶