休めない人のジレンマ

休暇を取る、というのが苦手だ。
もちろん週に一度、決まった休みを取るのは当たり前で休むことが苦になるわけではないし苦手でもない。

しかし、”普段休みでない日を休む”というのにはいつまで経っても慣れない。
「たまには連休にして”なにもしない”もいいものだよ」と人には言われるし、それはそれで良いものだと「理解は」している。が、腑に落ちていないのだろう。いざ休みを取ろうかと考え始めるとウダウダ悩み、そのうちに予定していた日を迎えてけっきょくいつもどおり働く。
休み方を知らないのだろうな。とても日本人的だと我ながら苦々しく思う。

仮に休むにしても（表向きは）研修みたいなカタチ–つまりどこか休まないと伺えないお店へ行くこと–にしないとそういう気にはなれない。自営の悲しい性である。
研修と称してどこかへ伺ったとて、飲んで楽しむのが大半を占めるくせに。
本音と建前。
こういうところもとても日本人的だ。

本来、誰しも休むのにそんな大した理由は必要ないと思っている。ましてや僕なんか自営で休暇申請などする必要がないのだからなおさら。
…しかしこの自営というのが諸刃で、「休みたい時に休める」というメリットと「休んだらその日の収入はゼロ」というデメリットを抱えている。だからとても葛藤する。そしてだいたい休まない方を選択する。

現在っぽく副業でもしていればもう少し思い切り良く休めるのかもしれないけど、それは自分の性格を考えると心配事の種をひとつまた撒くようなもので、やろうものなら週一の休みすら潰しかねない。身の丈に合わない事はしない方が賢明。
地道に稼ごうと思います。
そんなわけで今年も臨時休業なるものを一度として取っていない。
2年くらい前から月に1度くらいは連休にしてゆっくりするなり気になるお店を訪ねるなりしようと考えていたのに。

それなりにそういう場所は溜まっているのだ。
仙台に始まり沖縄まで現在20ほどある。
どこも日帰りするには難しく、タイミングで休まないと伺えない。

気温も落ち着いてきたし、”研修”に行くにはいい季節である。
世情もあろうが、Go Toキャンペーンも行われているわけだし来月あたりどこかに伺いたいなあと最近ぼんやり思ってはいる。いるものの、また休む/休まないで葛藤してけっきょく行かないというオチがつく気がしてならない。
自分に発破をかける意味でもここに書いておく事にする。不発にならなければいいのだけど。