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ホームステイで世界平和について考えた

初めての海外

私にとって人生で初めての海外経験は1年間の高校留学。
それまで、日本から一度も出たこともなく、英語は得意教科では
あるけれど全然喋れないというレベルで留学生活をスタートさせました。
そのため、留学中は語学力・人間関係が思うようにいかず、
とても悩み、辛い思い、悔しい思いを何度も経験することとなりました。

今回はホームステイ先での出来事を振り返りながら、
そこから学んだ「世界平和への第一歩」についてお話ししたいと思います。
いきなりでっかい話だな!と思うかもしれませんが、
私にとっての留学生活での一番大きな学びです。

わたしとホストファミリー

留学中は1年間ホストファミリーにお世話になって生活させてもらっていました。ホストファミリーとすぐに良好な関係を築けたかというと、そうではありませんでした。衝突することが多く、辛い時間もたくさんありました。

¥留学3ヶ月目、私とホストファミリーは関係性は最悪になりました。お互いのことが信用できず、互いに疑ってばかりの状態に。(詳しくは後ほど)日本の留学団体に電話をかけホストファミリーを変えてほしいと泣いてお願いしたことも。

想像していたキラキラした留学生活と現実

留学前の私は、留学生活に対してキラキラしたイメージを持っていました。
学校生活では友達をたくさん作って、休みの日はホストファミリーと仲良くお出かけして過ごすといった、充実した日々を過ごすんだ!と留学に対してワクワクしていました!

しかし、それは英語がある程度話せて意思疎通が問題なくできれば!の話。
留学が始まって、いくら英語圏で生活しているからと、そんなに簡単に英語が喋れるようになるわけではありませでした。自分の語学力不足を痛感し、何度悔しい思いをしたことか、、、数えられません。

相手の言っていることを正確に理解することもできなければ、分からないことを相手にうまく説明することもできない、誰かがわたしを助けようとアドバイスを一生懸命してくれるも、なんて言っているか理解できない。そんな自分に苛立ってばかりの日々をしばらく続きました。

留学生活にもだいぶ慣れてきた3ヶ月目頃、ホストファミリーと生活する事にも慣れてきて、お互いあまり気を使わなくなってくる頃。
私とホストファミリーの間には、少しずつ溝ができてくるようになりました。原因はいろいろとありましたが、少し紹介すると以下のようなことが原因で上手くいかなくなっていたんだと思います。

1. 語学力不足により意図せぬ誤解が生じる
  うまく英語での意思疎通ができないがために、お互いの言いたいことが
  正確に伝わらず、捉えることができず、違った解釈をしてしまう。
  
2.    あたりまえのズレ

  あたりまえだと思っていることでも、お互いにはっきり言葉で伝えない
  と「あたりまえ」がそもそも違うので互いのストレスになっていた。

3.     文化(家族)の在り方の違い
  
私の日本の家族はお互い干渉し合わないのに対して、
  ホストファミリーは子供のことに関して全て把握したがる傾向にあり
  私にとってはとても窮屈だった。

ホームステイは、ある家族に全くの赤の他人が加わって生活をしていくことです。それも、文化も言語も価値観も全く違う家族の一員として生活していくのです。私は上に挙げた原因により、ホストファミリーと共に生活するのが困難になってしまったので、現地コーディネーターに相談する事にしました。

中立な立場であるはずの現地コーディネーター

現地コーディネーターとは、留学先での留学生のサポート係です。
立場的には、ホストファミリーと留学生のどちらからも中立な立場であるはずの役割で、定期的に困ったことがないかヒアリングしたり、何か問題が怒った時に助けてくれるはずの人です。

しかし、これは後に判明したことですが、現地コーディネーターの方とホストファミリーは友達関係であったようで、本当は私がコーディネーターに相談したことは秘密厳守としてホストファミリーにそっくりそのまま伝えてはいけません。しかし、コーディネーターは私がホストファミリーには直接伝えにくいから相談した内容を、全てホストファミリーに伝えたのです。それも、私が文句を言っていたというようなニュアンスでです。

せっかくの留学生活、私はホストファミリーと良好な関係を築きたくて、
アドバイスを求める思いで、コーディネーターを信頼して相談したのに、ホストファミリーを怒らせるような事態になってしまったのです。私はこの出来事により、異国の地で頼りになると思っていた味方が、自分の敵になってしまったと感じました。今、振り返れば本当はそうではなかったかもしれないけれど。

敵対関係、お互いに疑ってばかりの日々

自分の味方だと思っていた、コーディネーターとホストファミリーが
信じられなくなり、関係は最悪の状態になりました。ホストファミリーとは同じ家に暮らしているのに、一時期はほとんど会話をしていなかったと思います。まだ、大学留学や社会人留学であれば、自分でホテルを探したり、アパートを探したりして、ホストファミリーと物理的に距離を置き、生活することもできたかと思いますが、なんせ、わたしは当時16歳。未成年の私は親の同意なしに1人でホテルに泊まることもできません。
わたしはできるだけ学校の友達と出かけたり、カフェで時間を過ごしたりと
できるだけ家の外で過ごすようになっていました。そんな生活をしていたので、ホストファミリーも私をいい風には思っていません。お互いにギクシャクした関係性でストレスがかかるばかりです。今にも戦争が勃発しそうな雰囲気でしばらく過ごしました。すごく居心地が悪く、ストレスフルな状態でした。

こんなはずじゃなかった。

ホストファミリーとはバチバチの関係性。
せっかくの留学生活、正直全然楽しくありませんでした。
ホストファミリーと仲良くできている他の留学生の話を聞いて、
「なんて羨ましいんだろう?」「なんで私はホストファミリーとこんなに仲が悪くなってしまったんだろう?」とガッカリした気持ちで過ごしていました。

特別な出来事があったわけでないけど、険悪な関係で一緒に暮らす事に
お互いに疲れてきた頃、ふと思ったのです。ホストファミリーと過ごす時間を避けて、友達と外で過ごしているのもいいけれど、それは私が望んでいた留学生活でははない。ということを。それに、きっとホストファミリーも留学生を受け入れてくれてる以上、ホストファミリーも険悪な関係は望んでいないということを。

プライドを捨てて、自分から歩み寄る大切さを実感する

ホストファミリーと気まずすぎて、現状を変えたい!関係を修復したい!
と思ったわたしは、多少のプライドと意地は捨てて、自分から歩み寄り、
自分を理解してもらおうと、積極的に会話をするようにした。

留学生活を送る中で、カナダ人の日本人とは異なるコニュニケーションの
仕方が分かってきた。日本では言いたいことを100%言わなくても、80%
言えば、相手に大体の伝えたいことは伝えることができるだろう。
しかし、カナダでは文化も価値観も違う人に、わたしが伝えたいことをの正確に伝えるためには、何事もどストレートに分かりやすく、はっきり伝えないと、伝わらない。

そこで、私はホストファミリーと会話をする上で次の3つのこと
をハッキリと伝えるようにした。

・自分がどう感じているか。
・なぜそう感じたのか。
・自分はどうしたくて、相手にどうしてほしいのか。

日本ではここまではっきり自分の意見を伝えると、嫌われてしまいそうだが、3つのことを意識して会話をするようになったら、一気に関係性が
改善した。

違いを知り、受け入れる

文化の違いやそれまで育ってきた環境の違いによる、価値観や考え方の違いは計り知れない。それに気づくには、面と向かってオープンマインドで互いについて会話を重ね、相手の話に耳を傾けることが必要だと私は思う。実際にそうすることで、誤解が解けたり、相手をより深く理解することができる。

私が自分から歩み寄り、理解しようと思わなければ、きっと、ホストファミリーとはもっと仲が悪くなっていたかもしれない。留学が辛い思い出だけになってしまっていたかもしれない。でも、お互いに話し合いにより、相互理解しようと努力したから、留学の後半からは、良好な関係性を築き、一緒に出かけたり、楽しい思い出をたくさん作ることができた。

今の時代に思うこと

わたしは専門家ではないので個人としての意見だが、人々が豊かな生活を送れるようになった今の時代。世界はいい方向へ進んでいると思う。一方で、世界にはまだまだ改善されるべき問題が山積みになっていると感じる。

特に戦争だ。もちろん、世界で起こる出来事には立場により、それぞれの背景や見解が存在すると思う。しかし、一部の権力者が地位や利益を追求し続けるあまり、本当に大切なことが見えなくなっているように感じる。戦争という非人道的で暴力的な手段により、決着をつけようとする権力者たちの姿に対して、わたしはギモンだらけだ。なぜ、他国に優しくなれないのか、自国の利益ばかりを追い求めるのか、話し合いではなく戦争で権力争いをするのか。話し合って違いを理解して問題を解決すればいいのに、と思う。

世界の縮図を擬似体験したように感じた。

文化も習慣も考え方も価値観も違う、「日本人である私」と「カナダ人であるホストファミリー」が同じ家に共に暮らすということは、世界の縮図であると言えるのではないかと思う。実際に、私とホストファミリーとの間に起こった問題は、今の世界で起こっている問題と正直同じだったと思っている。もちろん、規模や複雑さは全く異なるが、それぞれの国の特性を持った人間が、同じ場所に暮らすというプロセスにおいては同じだということに気づいた。

わたしは世界平和の実現を強く願っているが、危うくホームステイ先で戦争を起こすところだった。世界の権力者たちの振る舞いや行動は理解し難いと思っていたけれど、一歩間違えたら、私もホストファミリーと軍事衝突しかねなかった。

ホームステイ生活から学んだこと

世界の平和を願うのならば、まずは自分が関わる人(家族、友人、学校、会社)との平和を実現させるために、相手に歩み寄り理解しようと、最低限の礼儀と思いやりは忘れずに接する姿勢を持ち続けなければならないということだ。

話し合うこと、理解し合うことで、物事はよくなるということを学んだ。


最後に

この学びは留学をしなければ得られなかったものあり、
ホストファミリーにはたくさん迷惑をかけてしまいましたが、
大切なことを学べたので本当に感謝しています。

今回はホームステイの大変だったエピソードばかり話してしまいましたが、
私にとって、「苦いけど最高の経験」についてお話ししてみました.

これからホームステイされる方!ホストファミリーと上手くいかないこともあるかもしれませんが、常に相手を理解しようとする気持ち、そして敬意は常に絶対に忘れずに、自分から歩み寄ってみてください!きっと素敵な思い出を作ることができると思います。












  
  

  










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