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”猫を堕ろす”という最強ポップバンド


最近、とても趣味の良い友人からSpotifyでとあるバンドを勧められた。そのバンドは

「猫を堕ろす」


なんだこのバンド名!こんなん絶対尖った音楽性じゃんか!奇抜な名前大好き!おっしゃ聴いたろ!

無類の奇抜なバンド名好きの私には、とんでもなくドストライクな名前だった。

一体どんなバンドだろうか。

とんでもなく暗いアングラ系?ラジカルな思想を持ってる奴ら?それともただの危ない人達?

色んな憶測が飛び交いつつ、私は期待を胸に高ぶらせて、彼らの「シナプス」という曲を再生した。

なんだこれ???


曲が始まった途端、期待を大いに裏切られた。

とんでもなくポップじゃねえか!


それは紛れもなくポップだった。それもジメジメした邦ロック感、エモさ一切ナシの、とにかく王道を貫いたポップだった。

しかしそれは、テレビとかで見るようなピアノポップでも、”爽やか”とか言われて女子にチヤホヤされてるエモエモギターポップでもなかった。

明るいシンセサイザーサウンドと、それに合わさるパワーコードのロックなギター、そしてなんと言ってもキャッチーなメロディと、ボーカルの男女のデュエットがめちゃくちゃに曲にマッチしていた。

あ、これ好きだわ。


直感でそう思えた。バンド名から良い意味で裏切られ、最初の第一声で、直ぐに心を掴まれた。

とにかく明るく、踊れて、良い意味で質量の軽い音楽。

カラッとしたその潔さは、今のバンドシーンに足りないもの、”そのもの”だった。

常日頃から私は思っているが、今の音楽シーン…

アパートだの、タバコだの、ドルチェ&ガッバーナだの、

言い方悪いけど、お前らキモいんだよ!!


ゴールデンボンバーの1000倍女々しい奴らが蔓延ってる今の音楽シーン。

正直うんざりしていた。

でも彼らはそんな悪く高い湿度を、カラッと乾かしてくれる。そんな気がした。

何も考えずに素直に楽しめる音楽。それこそ、彼らが鳴らしている音楽なのだ。

彼らが売れれば、バンドシーンは変わる。


そう私は確信した。


そして、こんな良いバンドを見つけてしまってウキウキしていた私は、Spotifyじゃ物足りずにYouTubeでMVを見る事にした。

こんな良いバンドなんだから、さぞ再生数も高いんだろうなあ

まあ、低くても何万回とかだろ!なんて思って検索を掛けたら、、


6000回…


え?もしかして再生数低すぎ、、?


びっくりした。YouTubeのバグかな。

リアルに2度見してしまった。

6000回…

あれか!もしかしてマイナー曲なのかな!

そうだ!きっとそうだ!他の曲はきっと高……

……………

おいふざけんな


私はとんでもなくショックだった。なんでこんないい曲が正当に評価されてないんだ??

おいレコード会社お偉いさんたち!マジで何やってんだ!

よくわかんない自社のエモバンドの宣伝するくらいなら、こいつらを紹介しろよ!!

正直、彼らは後は売れるだけだ。曲もビジュアルも最高だ。これ以上に何を求める!?

彼らがラジオやテレビに1回でも出てみろ、

絶対バカ売れするぞ!


音楽業界の大人たちは本当にアホだ。こんな良いバンドを捕まえないなんて。

しかし、彼らが遠い存在になるのも時間の問題だろう。2.3年もしない内に有名になっていく。

バンドに興味が無い人だって、彼らの事はきっと好きになるはずだ。

だから私は1人でも多くの人に、このバンドを聴いてもらいたい。

とんでもなくキャッチーでポップな彼らは、今の音楽シーンを揺るがすだろう。そういった意味では、バンド名通り、ラジカルな奴らなのかもしれない。

そして結論として

”猫を堕ろす”は

最強ポップバンドだ。




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