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磐梯町民に磐梯町のコトを聞きました。 -戸田かなえさん【福島県|磐梯町】

移住者・地域の方々へのインタビュー
 令和5年度夏季に実施した「磐梯町地域おこしインターンシップ」にて、磐梯町の移住定住の促進、愛着人口を増やすために、すでに移住している方々や、長く磐梯町に住われている方々に、「磐梯町に惹かれた理由」「磐梯町の良さ」を聞き出すインタビューを6名の方に実施しました。

「磐梯町地域おこしインターンシップとは?」

 磐梯町では、「地域おこし協力隊インターン制度」を活用し、地域おこし協力隊を経験し、将来的に磐梯町に移住・定住や愛着人口につながる可能性のある若者を対象とした「磐梯町地域おこしインターンシップ」を実施しています。

 令和5年度は、累計9名の参加者と一緒に「磐梯町が現在抱える課題の把握とその課題をもとにしたプロジェクトの企画・設計」を目的に、夏と冬の2回開催。夏季開催は「移住定住・愛着人口の誘致」、冬季開催は「愛着人口を増やすには?」をそれぞれテーマに、地元住民や役場職員へのヒアリング・インタビューを行い、参加者が考えつ自分達なりの政策提言を実施しました。

以下インターンシップ参加者作成のインタビュー記事になります。

はじめまして。地域おこし協力隊のインターン制度を使い、短期インターンをしている稲葉です。
 
インタビュー記事第三弾は、まるこ珈琲を営んでいる戸田かなえさんに取材をさせていただきました。
 
今回は「移住」「子育て」の二本柱に焦点を当てて、お話を伺いました。

戸田かなえさん(35)
以前は喜多方市に住んでおり、2020年に磐梯町へ移住。現在はまるこ珈琲のオーナーを旦那さんと務めている。小学生のお子さんが2人。

ーはじめに磐梯町へ移住したきっかけを教えて下さい。
戸田さん:小さい店舗でもお店を始めたいと思ったことがきっかけです。今までは露店営業をやっていたのですが、冬場はイベントがない時もあるので難しいなと。実家は農家でトラクターなどがありお店を出すことは出来ないので、磐梯町に移住して始めようと思いました。

ーお店を開いた2020年10月はコロナ禍ですが、苦労はありましたか。
戸田さん:はい。本当は4月にオープンしようと思っていたのですが、機材が届かなかったことからオープンを10月に延期するなど苦労はたくさんありました。しかし、磐梯町民はもちろんのこと、喜多方市からもお客様が来て下さってありがたかったです。

ー移住した磐梯町の魅力は何ですか。
戸田さん:磐梯町は住民同士の繋がりがあり、協力し合って生活しているところが魅力です。お店にきてくださったお客様との繋がりや農家さんとの繋がりを活かして、秋には焼き芋と珈琲といったコラボ企画を実行したり、壺焼きしてコーヒーを飲んでゆっくりしたりする時間が好きです。磐梯町に来るまでは繋がりを意識したことがなかったのですが、町民と繋がりが生まれることによって、出店のお誘いを頂くことも出来ました。繋がりって連鎖していくもので、接点がなかった議員の方とも繋がりが生まれたんですよ。

ー磐梯町の大事なキーワードは繋がりですね。人って誰かと繋がることによって、1人では出来なかったことが出来るようになるものだと実感しました。磐梯町で暮らしていて、暮らしやすいなと思うことはありますか。
戸田さん:子育て支援があることですかね。小さい町だからこそ商品券の配布やコロナ禍の対応が良かったなと。また、ばんだいコイン(磐梯町内の加盟店舗でのみ利用可能なデジタル通貨)も活用しやすいと思います。手数料もかからないし、換金の手続きも不要であるため、お店に負担がかからないことがありがたいです。

ーばんだいコインってチャージ金額に対して10%のポイントが付与されるので便利ですよね。
ではお子様を育てるにあたって、暮らしやすさを感じるポイントって何がありますか。
戸田さん:コドモン(コドモン:施設・保護者間コミュニケーションアプリ)のサービスですかね。デジタル化によって、遅刻・欠席の連絡を保護者アプリから申請出来るようになったことは、ありがたかったです。また、まなびとき磐梯の存在も大きいです。子供たちは自由に宿題をしたり、休憩したり、外で遊んだり自由に出来るんです。

ー児童館とまなびとき磐梯の違いって何ですか?
戸田さん:自由の度合いですね。娘は、児童館は時間に縛られて嫌だと言っていたけれど、まなびとき磐梯は自由に過ごす事が出来るため、好評です。まなびとき磐梯では中学生や高校生と話すことが出来るので、学年や地域を越えた繋がりがあるなと思います。家に帰るか、児童館に行く、その間のクッションにまなびとき磐梯があるのがすごく良いなと思います。

ー勉強の時間、遊びの時間を決められていないのは自由で良いですね。ではこれからの移住者に対してのメッセージはありますか?
戸田さん:よく言われるのが「何もないところにわざわざ行くの?」
しかし、自然にも囲まれているし町民の方と繋がると面白い方もいらっしゃるので、自然が嫌いでなければ移住してきてほしいなと思いますね。自由さとゆるやかな繋がりがあることが魅力です。

ーありがとうございます。では磐梯町の魅力はとても伝わりましたが、一方で課題はありますか。
戸田さん:磐梯町のお祭りは小規模だったりするので、もう少し盛り上がると良いのかなって。マルシェは年に4、5回ぐらいはあるけど、移住前に住んでいた喜多方市よりも小さい感じのマルシェなんです。磐梯町のイベントがもう少し盛り上がっていったら良いなと思いますね。盆踊りに関しては、町民のみ参加している感じなんですよ。他の地域からもたくさん人が来るお祭りが欲しいなあと。

ーコロナ禍後、よりお祭りが大規模になると良いですね。現在出店しているイベントはどのようなイベントがありますか?
戸田さん:町主催のイベントが多いですね。また以前は道の駅で、議員さんと「エコマルシェ」を開催しました。

ーエコマルシェって何ですか。
戸田さん:エコマルシェとは、フリーマーケットのように地域の人の物を頂いたり、寄付をしたりするイベントです。

ーそのようなイベントがあるんですね。ちなみにお店はどのようなお客様が多いですか。
戸田さん:女性のお客様が多いですが、男性のお客様も来て下さいます。スイーツがあるカフェだと1人で行きづらいという男性のお客様が、珈琲豆を買いに来て下さることもあります。

ー女性、男性問わず愛される珈琲店なんですね。では最後に、今後こうしていきたいなというビジョンはありますか?
戸田さん:まずプライベートに関しては休みを作りたいなと。今はお店が休みの日でも焙煎などで忙しいんです。だからこそ休む日も作っていきたいとは思っています。また町との関わりに関しては、同世代の議員さんが増えたので、何か一緒に新しいことをしたいと思っています。

ーインタビュアーからの感想
下條:カフェラテを飲みながらゆったりとインタビューさせていただきました。ふるさと納税返礼品がきっかけでお客さんが来店されるとお聞きし、まるこ珈琲を通して人のつながりが生まれていると実感しました。戸田さんは県内移住者ということで、移住や子育てにまつわる話をお聞きしました。磐梯町は人口が少ないことが課題ですが、少ないからこそ町民に密着した政策が施されていると感じました。また磐梯を訪れたときはぜひ足を運びたいです。インタビューに応えてくださった戸田さん、ありがとうございました。

稲葉:インタビューをさせていただいている間にも多くの地域の方の来訪があり、地域に愛されている珈琲店であると感じました。磐梯の魅力は人と人との緩やかなつながりで、皆が協力しながら生活をしていることが分かりました。私自身も磐梯に訪れた中で、人とのつながりを大事にしている町民の方や地域おこし協力隊の方と出会うことが出来ました。つながりがある町ってとても素敵な町だと思います。今回のインタビューでは、ほうじ茶ラテを頂きました。また磐梯を訪れた際には絶対に足を運びたいと思う暖かい味がしました。戸田さん、お忙しい中ありがとうございました。

インタビュアー紹介
稲葉未有(イナバ・ミユウ)
2001年生まれ 神奈川県横浜市出身 青山学院大学法学部4年
大学では関係人口ゼミナールに所属し、昨年度はふるさと納税について研究。大学外ではNPOで若者の活動促進する横浜アクションアワードの開催、八丈島と三宅島の島おこしに参加。地域のつなぎ役になることが目標で、来年は公務員になる予定。

下條未遥(シモジョウ・ミハル)
2003年生まれ、岐阜県出身 福井大学国際地域学部2年
大学では福井県大飯郡おおい町にて活動。学生向けのプログラム、地域を盛り上げるイベントのボランティアに参加。他の地域のまちづくりの現状を知るため、地域留学への参加を決意。今後の活動については考え中。

「磐梯町民に磐梯町のコトを聞きました。」全5回
 Vol. 1:渡辺正雄さん
 Vol. 2:戸田かなえさん       
 Vol. 3:鈴木勇一さん、鈴木悟司さん
 Vol. 4:中嶋貴子さん        ※6月28日公開
 Vol. 5:大田喜代和さん       ※7月1日公開


【磐梯町の移住・定住についてのお問い合わせ】
磐梯町役場HP
磐梯町役場 行政経営課 行政経営係
 bandai-gyouseikeiei@town.bandai.fukushima.jp

▼ 本気で移住を検討している人向け ▼
【 磐梯町移住・定住ガイド 】
福島県磐梯町の移住・定住に関する情報を紹介するページです。まちの概要、相談窓口の紹介、空き家や公営住宅などの住まいに関する情報、仕事探しに関する情報や子育て環境などの情報等を紹介します。

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