見出し画像

認めよう、出版詐欺に騙されたと:入り江わにの自費出版・自己出版の軌跡

紆余曲折があったので、とても長いですが、読んでいただけると嬉しいです。

【AmazonKindleセルフパブリッシング】

「サメのこどもたち」

「あやしうこそブログるほしけれ」

https://amzn.to/2GPfS7C

「日常川柳」

https://amzn.to/3ddFFT7

「神の日常川柳」

https://amzn.to/3lsgBL5

(2019年4月現在)

①発端(2000年から数年かけて)

職場の事故とパワハラでメンタルやられて、社会から遮断。そこで初めてPCとインターネット環境を導入。ネットサーフィンしているうちに、ライブカメラ「ウミガメライブ」に辿り着く。ウミガメが来るまでぼーっと見ているだけのサイト。チャットあり。そのウミガメポイントにサメも通ることがあって、興味がサメに移り、サメサイト「サメの海」へ。掲示板で交流していたら、「サメのこどもたち」原案が生まれる。サメ絵師JINさんに絵を描いてもらい、自宅のプリンターで100枚両面印刷して、二つ折りにしたものを、高等学校教師生物部顧問の方に文化祭で配っていただく。好評を得る。

②自費出版、ソフトカバー(2003年?)

「サメのこどもたち」は、「サメの海」のコンテンツとして載せてくださるって話があったが、ネットで話題になって書籍化、ってなるとは思えず、アイデアをパクられて終わる気がしたので断って、自費出版する。

ソフトカバーで100部発行。ネットでデータを入稿して製本してくれる印刷出版社を使う。できた本は知人に配った。すぐ無くなった。

解説文を付けて書店で売りたいと思うようになる。

③ブログを持ち、創作期に入る(2004年2月)

同時期、「サメの海」の掲示板で「海洋戦隊バトルシャーク」の連載を始める。だが、新参の人には意味不明だし、自分のサイトを持って連載した方がいいな、と、「楽天日記」を始める(後の楽天ブログ)。理由は、買い物したらおまけでついてきて、掲示板からフリースペースから、何でも揃っていたから。しかし、バトルシャークを読みにわざわざ来てくれる人は少なく、楽天での交流が始まって、楽天ブログの方は、単発の短編小説と子供ネタとオタクの記事ばかりに変貌。
現在はseesaaブログに移転している。

旧:無菌室育ち 

http://plaza.rakuten.co.jp/banawani/

無菌室育ち 

http://banawani01.seesaa.net/

④新風舎で共同出版(2005年2月ころ)

解説文つけた「サメのこどもたち」を自費出版にするにあたり、「共同出版=全国の書店に卸しますよ」が売りの新風舎で出版することにする。出版ブログの「入り江に棲む鰐」を開設。

入り江に棲む鰐 

http://saltwaterdylus.seesaa.net/

出版関連はそちらに書くことにする。多分2ちゃんねらーと思われる人に、「新風舎は悪徳出版社だから、他の出版社で自費出版した方がいい」と、忠告を受けるが、知らない出版社は書店配本が不安であったことと、新風舎は『うしろにいるのだあれ』『まさかさかさま』と絵本でヒットを出していたこと、とを考えて、やはり新風舎で出すことにした。

解説文の監修はサメの専門家に、無償でやっていただきました。「サメのうんちの形」まで、水族館飼育員の方にわざわざ聞いて下さって本当にありがとうございます!

⑤新風舎のぼったくり商法

最初はコンテストに応募。一次選考は誰でも通過する。そして、惜しくも落選したが、共同出版しないか、と、もちかける。著書についてはとにかく褒められる。共同、と、言うけれど、出版費用・人件費・宣伝費、全て著者持ちで、本の校正も著者。しかも本が売れた場合は印税7%。新風舎は売るだけ。絶対出版社が損をしない仕組みなのに、後に倒産することになり、「サメのこどもたち」の印税はどこかに消えた。

⑥出版費用を値切る

新風舎は、最初は1000部発行・単価1600円(税抜)・見積もり200万円、と言ってきたので、バカ言うなそんなに売れるか単価も高すぎる、と、交渉。本の大きさを小さくして単価を下げて発行部数も減らす。

※最終見積り

A5変形版フルカラー

24ページ内

500部(内50冊をお渡しします)

予価1200円(税別)

著者負担:出版賞特別価格(出版費)980,000

インターネット販売申込費用 50,000

合計 1,030,000

税込み1,081,000

はっきり言って、バカみたいに高い。それに私は1000円で売りたかったのに!このお金は、事故で死んでいたはずの命を拾ったんだし、退職金を充ててもいいと夫が言ってくれたんで、出せた。

⑦「サメのこどもたち」初動とその頃の動き(2005年8月)

100冊はあっという間に売れた。それからだんだん売れなくなって、月に1~5冊のペースで落ち着いた。

出版した後にできることってあまりないので、ショートショートなどを好きに書いていて、実話怪談に傾倒する時期があり、コンテストに出したりして、痛い目に合う。2ちゃんねるは、読むのは面白いけど参加するものではないなぁと実感。バトルシャークは、ブログがサメブログではないので読者がつかない。休止。

⑧新風舎倒産(2008年1月)

絶対損をするはずのないビジネスモデルなのに、社長が調子に乗ってやりすぎて、倒産。新風舎独自の雑誌を出して「この雑誌に投稿する者は自分の弟子である」とか、何言ってんの?って頃に、新風舎商法は、詐欺的であると訴訟が起きたのだった。

その頃「サメのこどもたち」の残り冊数は約180冊。著者は自著を定価の2割で買い取れって、全額出してるのにふざけんな、とか、著者と新風舎の間で色々あった。本の所有権は新風舎にあるんだとかで、仕方なく買い取る。しかも、データ通りの冊数が残っていないかもしれない、と、言われて、買取は100冊。残り80冊は断裁処分に…。

⑨Amazonの委託販売「e託」で販売を始める。(2008年11月)

年会費(当時9000円)を支払えばAmazonが委託販売をしてくれると知り、申し込んだのは倒産直後。しかし、新風舎の著作がe託にどっと押し寄せたので事務手続きに時間がかかり、11月からAmazonで「サメのこどもたち」販売を開始する。

やはり一ヶ月に1~5冊のペースで売れる。e託は、売れ行きに応じて在庫を数冊持ってくれるから、「在庫あり」だと買ってくれる人もいる。私は、Amazonからの納入依頼が来ると納品する、って形である。

その頃、文芸社から、新風舎著者各位に「再出版しませんか?」という手紙が来るが、そんな金はない!第一、在庫売り切ってないし!と、無視。

⑩紙の本「サメのこどもたち」販売終了!(2012年8月)

在庫がわずかになったので、Amazonに「絶版」の連絡をして、e託契約を打ち切った。

出版が500冊、断裁処分が80冊、手元にいくらか残っているので、350~400冊は世の中に出たことになる。

⑪自己出版(セルフ・パブリッシング)を開始、電子書籍化(2013年7月)

ある本のKindle出版記事に刺激されて、Amazonの電子書籍Kindle化を決意、実行。KDP作家のいっちょあがりである。自分の労働力以外に費用はほとんどかからない。スキャナ付プリンターで画像データを作り、「でんでんコンバータ」という無料ツールで出版。無料セールやるとそれなりにダウンロードされるけれど、売れ行きは月に1冊程度。

電子書籍と絵本とは、相性はあまりよくないのかもしれない。それにサメマニアのための本だからなぁ、ってのもある。需要がニッチ。絶版してから、Amazonマーケットプレイスで価格が高騰しているのが悩みの種。高すぎる。同じ内容だから、Kindleをダウンロードしていただきたいと、著者としては思う。スマートフォンにアプリを入れれば読めます。

「サメのこどもたち」

⑫調子こいて二冊目KDP(2013年8月)

「あやしうこそブログるほしけれ」の誕生である。ショートショート集。いや、文字だけのデータなら、出版しやすそうだったから。色々書きためたSSの自薦集。こっちは、読者層があいまいなので、「サメのこどもたち」よりさらに売れない。お買い上げの方、ありがとうございます!

「あやしうこそブログるほしけれ」

https://amzn.to/2GPfS7C

⑬さらに三冊目KDP(2016年8月)

てなこと言ってるうちに、川柳にハマり、川柳集「日常川柳」も出す。句だけじゃつまらないから解説つける、って、やりはじめたら結構大変な作業になり、そのうちに、そもそも川柳には解説をつけないものだと知る。川柳の世界では「野暮」なことらしい。川柳ブームのおかげか、たまに売れる。嬉しい。

「日常川柳」

https://amzn.to/3ddFFT7

⑭2016年11月~2017年10月

次は「海洋戦隊バトルシャーク」を出す、っつって出す出す詐欺継続中。イラストと文字が混ざったデータをどう扱っていいのかよくわからない…。手直しも必要だし。

と、四苦八苦しているうちにここnoteにマガジン機能が装備され

マガジンでまとめりゃいいじゃん!

となり、まとめる。
サメマニアには読んでもらった。

「海洋戦隊バトルシャーク」~架空のサメ戦隊の記録~

⑭まとめ

やってみればわかるけど、KDPは、割と簡単に誰でもできます!費用は限りなく無料に近い!やってみればいいと思いますよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?