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出せなかった診断書〜やっぱり不登校は甘えではない〜

学校が抱える問題として、教員の病休の多さがあります。
私も病気休暇を経験しました。

不調を感じたのが、コロナ禍真っ最中の2020年の5月ごろ
コロナ禍に入り、環境の変化が苦手で、予定変更に弱い支援学校の子どものことを心配していました。
「この状況ヤバいな」

なんのこっちゃない。
子どもたちは、コロナ禍でも、たくましかった。

調子を崩したのは、むしろ私でした。
相次ぐ「予定変更」
それへの対応
世の中全体が疑心暗鬼になっている状況

今になってもはっきりとした原因は分かりませんが、
心身に異変が起きたのは確かでした。
・普段4時起きの私が、朝起きられない。
・夜何度も目が覚める。
・独り言が口をついて出てくる。次第に叫び声に変わっていく。

当時お世話になっていた医師から、診断書が出ました。
「抑うつ症状が増強しています。
業務内容についてご配慮いただければ幸いに思います。」

でも、診断書を学校へは出せませんでした。


当時の学校現場は、通常業務に加え、コロナがらみの飛び込みの仕事が次々に飛び込んでくる状況で大混乱。
診断書を提出すると、私の業務は誰かのところへ行く。
出せませんでした。

症状はますます悪化し、
1ヶ月後、
結局、病休を取得することになりました。

幸いにも40日程度で回復し、復帰できましたが、
診断書を出せなかった理由が、職場の多忙さ以外にも理由があります。

それまで病気休暇を取った教員を見てきて、
・病気休暇に入ると、長引く傾向があること。復帰しても、振り返すケースが多いこと。
・それに対して「またか」「甘えている。根性がない。」という他教員の発言を耳にしていたこと。
・口にしないまでも、私自身も病気休暇を取得する教員に対するマイナスな感情があったこと。

私が1度診断書を保留した経験で、意識が変わったことがあります。

病気休暇を取得する教員だけでなく、
不登校の生徒に対しても、同じことが言えます。

「不登校は、甘えではない。覚悟がないとできないこと。」

不登校は甘えだ。親が甘やかせている。
という考えをする教員が少なくない。

イヤイヤ、そんなことはない。
生徒もその保護者も苦しい状況の中、決断を迫られる。
相当の覚悟が必要。そんなに軽々にはできない。

当然、不登校を経験した教員なんて極々少数だろうから、
無理はないのかもしれない。

元々学校や教師が好きで学校現場に入った人間ではないので、
不登校の生徒の気持ちは分かっているつもりだったが、
身をもって経験したことで、確信に変わった。

「不登校は、甘えではない。覚悟がないとできないこと。」

この意識を現場に広めていきたい。広めていきます。










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