【書評】僕の人生には事件が起きない
僕は,お笑いコンビ・ハライチのラジオを毎週欠かさず聞いている.ドイツに3ヶ月間留学していた時は彼らの話に心を救われたことを覚えている.
今回はハライチのボケ・ネタ作成を担当している岩井の書いた「僕の人生には事件は起きない」を読んだ感想や気づいたことについて書きたいと思う.
岩井氏は物事を抽象化することが上手い
例えば,本書の後半で書かれているずっと連絡を取っていなかった女友達から自分の誕生日パーティに誘われる話や同窓会についての考察が非常に面白かった.「自分の誕生日パーティに誘う」ということを「祝いたいという気持ちがあるかないかわからないにもかかわらず,とにかく祝わせる」と切り取った.僕は一つのお願いからここまで裏を読めることが単純にすごいと思った.
「行動」の裏側には「感情」がある.それを意識して,生きてみると同じよな毎日も違った見え方ができるんじゃないだろうか.
もしもOOだったらという設定を作ることが上手い
岩井氏は,自分の住んでいるメゾネットタイプの庭の雑草を駆逐するために,ネットで得た「塩」をまけば草が生えなくなるという情報から庭に塩をまこうとする.しかし,さらに調べていくと,塩をまくと庭は塩害によって草は生えず,虫は飢え,すべての動物が屍になる「死の庭」になってしまうことに気づく.一般人であれば,「危ない危ない」で終わる話だと思う.
しかし,岩井氏は違う.「死の庭」により,北斗の拳の世紀末のような状態になることによって,異常なほど強い「個体」が生まれてくると妄想しているのだ.さらに,その個体は北斗の拳の登場人物のように革ジャンを着て,バイクに乗っているそうだ(笑)
これこそが「もしも,OOがOOだったら」という設定である.
ほかにも,VIP用のタクシーに乗ったことで,自分をVIPだと妄想して高級釜飯の出前を取っちゃうことや,自分を忘れることの能力者だと思うこともそうである.
でも,僕らも小さい頃は,自分がもしヒーローだったら,ジャングルジムが悪者の基地だったら,と考えていたはずなんだよね.
どうしたら,僕らは岩井に近づくことができるのだろうか?
1.人が「行動」するときの「感情」について考えるようにしてみる
2.「もしも,△△がOOだったら」と妄想する癖をつける
妄想することって人間にとって大切なことなんだと思い知らされました!
岩井氏の独特の世界観は非常に面白い.
ここまで読んでいただきありがとうございます(*^-^*)
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