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応援日和

初めて「駅伝」の応援に行った日のこと。

初めての現地での観戦、応援。
久々に味わう緊張感。


仲間たちと久々の再会を果たし、
リーダーの作った応援ポジションへ各々わかれてその時を待つ。


まだかまだかと、何分も前からスマホで配信Twitterの速報を見ながら待っていたけれど、

中継車と白バイが見えると一気に緊張が高まって、慌ててスマホをしまい、手作り応援旗を目一杯広げる。


まだ、ランナーの判別がつかない距離感なのに、見える気がして、目を凝らして集中してしまう。

「あれだ!来た来た!」

速いけどでもゆっくりと流れる時空に、
頭と体と心を全て集中させて、

たった3回、

名前を呼んだらあっという間に後ろ姿になった。


「行けー!」と見えなくなるまで声をかけ続け、
無事に走り切ることを祈り続けた。


テレビではずっとカメラが追ってくれるのに、
現地で自分の目に映るのは本当に一瞬で。

ランナーが輝くとよく言うけど、
本当に眩しいくらいに輝いていて、

流れ星のように一瞬で、
でもその一瞬がすごく長く感じる。

そんな不思議な時の流れを味わった。

あっという間に見えなくなる後ろ姿を見つめながら、
もうこの走りを見ることができないんだと、
引退を心に決めたそのランナーの後ろ姿を胸に刻む。

ランナーには、人の心を動かす力がある。

彼女から、元気をもらい、勇気をもらい、

「明日も頑張ろう!!」

そんな単純だけど、大きな力を貰っていた人は、きっと私だけではないはず。

その一瞬を目に焼き付けて、
アドレナリンがまだ止まっていないまま、
フィニッシュ地点まで移動する電車に乗り込む。


右も左も前も後ろも、
みんなスマホで配信を見ている。


この人の数だけドラマが生まれているんだなと、通勤電車とは違う、ワクワク感に包まれた満員電車に身を委ねながら、仲間たちと思い出話に花を咲かせる。

無事に応援することができ、ひと仕事終えた達成感のようなものも感じていて、ちょっとだけ眠気に襲われた。


結局、レースをちゃんと見ることはできず、全体を通してどんな展開だったのか、どんな駅伝だったのかはわからなかった。

わからなかったけれど、テレビで見る何時間より、
その一瞬で感じるものの方がとても大きくて、
何か腑に落ちたというか、生観戦の醍醐味を知ることができた。


仙台駅へ向かう坂道。

薄暗くなった冬空を歩きながら、
「帰り、牛タンを食べようか!」
と盛り上がる。

そういえば、お昼は食べてなかったなぁ。と。

食べるよりも満たされる何かが溢れていて、みんなそれぞれ感じていたんだと思うと、なんだか嬉しかった。
(牛タン最高でした♡)


大満足の一日って、365日あるうち本当に数えるくらいだと思うけど、
そんな大満足の一日だったから久々のnoteに書き記すことにした今回でした。

noteだいぶ更新さぼってしまったな〜。


これまで、本当にたくさんの感動をありがとうございました!
私の憧れの先輩は、最後の最後までかっこよく輝いていました!

またどこかで会えた時には、24時間では足りないくらい語り尽くしたい。
色んなことを聞いてみたいなぁ。

現役生活、お疲れ様でした♪


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