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感情がゆれたらメモをとる。するとライフログができあがる。

メモ魔に憧れて、メモを取るようにした。
しかし「いつ」メモを取ればいいのか、それが悩みだった。

だって、僕の日常はなんでもない。おもしろおかしい話も、ちょっと不思議な事件も、そうそう都合よく起こらない。

でも、そもそもそんな "なんでもない日常" を記録したいからメモを取りはじめたはずだ。なにかしらを書かなければ。なにかキッカケになるような……。

そうだ。自分の気持ちが揺れ動いたら、それをキッカケにメモを取るようにしよう。


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気持ちの揺れ動きが自分の軌跡になる

外に目を向けても、そうそう大した出来事なんて起こらない。毎日が大冒険なんていうのは漫画だけの話で、気を抜けばだいたい昨日と同じ今日が訪れる。

しかしひとたび、目を向ける方向を自分に変えてみれば、毎日けっこうな大事件が怒っていることに気がつく。

自分の心は、意外と荒れていて、揺れ動いているのだ。

出来事としては些細なことかもしれない。けれどもそれは、僕にとっては大きなできごとで、ひどく悲しんだり、落ち込んだり、あるいは怒ったり、イライラしたりしてる。

たとえばこれは、昨日のメモの一節。

某スターバックスで仕事をしていたときのこと。いわゆる「就活生」のような身なりをした女性二人がやってきた。大きめのコーヒーカップを持って、和やかに談笑しながら、席についた。

僕はその様子を視界の端っこで捉えたのち、再び目の前のパソコンに目を落とす。難しくはないけれど、ちょっと集中しなければならないタスクを淡々とこなす。

ようやく片付けるべきタスクが完了したので、ふぅと一息つきつつ、周りの様子に目を配ってみた。すると、先ほどの女性二人のうちの一人が、ピンク色のカーラーを前髪に巻いて、話し込んでいた。

カーラーの存在にも驚いたが、問題はその大きさだ。たぶん恵方巻きぐらいはあったであろう、極太のカーラーだったのだ。

「うそでしょ」「まじか」「なんか、すごいな」と、いろんな感情がぐちゃぐちゃになってしまったけれど、とにもかくにも驚いたし、そしてちょっと笑えてきたのを、鮮明に覚えている。

まぁこれは確かにちょっとした事件だったかもしれない。しかしきっと、メモをしていなければ、次の日には忘れているぐらいの、大したことのない出来事だ。

けれども、こんな短いメモを残しておくだけで、その先にあったできごとすべてを思い返せる。これこそメモの魔法なのだろう。

メモはあくまでトリガーであり、キッカケ。そのさきにあるすべてを記録する必要はなく、記憶の呼び水になれれば、それで十分なのだ。


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オノマトペで気持ちをあらわす

メモの仕方にこだわりはない。フォーマットもなく、ただ思いついたままに言葉を重ねるようにしている。そのほうがありのままっぽくていい。

唯一あるルールとしては、自分の気持ちをタグとして記録すること。これだけは欠かさないようにしている。

おこった。いらいらした。わらった。たのしかった。つまらなかった。もやもやした。
自分だけのメモなら、どんなにマイナスな感情でも、隠したり飾ったりせずに記録していける。

iPhoneのメモアプリでは、シャープ記号のあとに言葉を連ねると、それをタグとして登録できる。こうすれば、あとから自分の気持ちからメモを探し出せるし、メモの内容から出来事を思い出しやすい。

ただし、このタグ付けにはちょっとした工夫というか、ルールをつくっている。

  • ひらがなで書く。漢字やカタカナは使わない。

  • 「わくわく」「しみじみ」など同じ言葉を二回つづけた単語を使う

  • ひとつのメモに最大二つまで付けて良い

ひらがなで書くのは、予測変換がしやすいように。「まめ/マメ/豆」のどれで登録したのか思い出せなくなってしまうと、あとあと管理が面倒になるため、ひらがなのみを使うようにしている。

また「いらいら」「むかむか」といった強いマイナスな感情だったとしても、ひらがなで書けばちょっと穏やかな気持ちになれる。見返したときにイヤな気持ちにならないための工夫だ。

「けらけら」「にやにや」といった言葉を使っているのは、自分の感情をなるべく詳しく残しておきたいため。しかし、自分の複雑な気持ちをそのまま言葉にしていたら、ルール化することができず、繰り返し使うことができない。

なのでこのルールにした。どんなに複雑な気持ちだったとしても、ふたつ組み合わせたらだいたいの感情を表現できるんじゃないかと思って、チャレンジしているところだ。

たとえば友人がすごい成果を達成。それを素直にすごいなぁと感心する一方で、悔しい気持ち・うらやましい気持ちがふつふつと湧いてしまって、素直に喜んであげられない。そんな気持ち。

そんなときは「ほれぼれ」「もやもや」というふたつ組み合わせるかもしれない。あるいは、うまくいかない自分への憤りを表したければ「いらいら」、成果が出ない自分への焦りがあれば「どきどき」といった言葉が似合いそうだ。

どうやったらこの気持ちを表せるか考えるのも、ゲーム感覚でたのしくて、気に入っている。よければぜひまねてみて。

それでは、今日はこのあたりで。


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