メール配信方法の分類
メールの配信方法の種類
単発配信
定期配信
動的配信
ざっとこのように分けられます。実際はツールやマーケターによっても呼び名が違ったり誤用していたりもします。一つ一つ見ていきますね。
単発配信とは
単発配信は、文字通り1回きりの配信です。つまり配信の回数だけ、配信日時、文面の入稿が必要です。概ねメール配信ツールだと複製もできるので類似の文面で良ければ流用して省力化は可能です。
小規模企業やごく軽いメール運用をしている企業や、運用者が初心者の場合など含め伝統的にはこの運用をしているのではないでしょうか。ただ、運用規模以外にも単発配信を選ぶ企業は意外に多いのです。
B2Bなど配信対象が限られ、都合配信頻度が少ない。
同じ内容で再配信したくはない。
メール執筆者の署名があり都度読み物として推敲して送っている。
天変地異の災害時や、障害時だと配信は不謹慎だし、配信当日などに都度配信をONにしたい。
メール経由でコンバージョンなどを狙っていないから配信本数も少ないし業務効率化も考えていない。
理由はこういったものでしょうか。一見良さそうな理由に思えます。
単発配信のデメリット
設定に手間がかかること
配信事故の蓋然性が上がること
単発配信に正当性を与える業務が余分に発生し得る。
配信回数だけ設定に手間がかかります。人件費がかかりすぎている、ということ以外に、配信頻度の機会損失でもあります。また、配信を都度手動設定することで、文面への誤字脱字、設定時刻も発生し得ます。だからと言って文面を流用繰り返すとマンネリズムに陥ります。するとマンネリを防ぐために数ヶ月先、時には年間イベントスケジュールなどを作成し、配信内容、配信スケジュールを作成することになり膨大な工数も発生し得ます。
こういう多忙な状況が続くと、マーケティング部門の予算が景気変動に弱い以上、配信頻度が稼げないことでメール経由の売り上げも伸び悩み、運用の人的リソースが削られたり、Webページ作りなど兼務も増えてしまい、悪循環に陥ります。
スケジュール配信とは
自動配信とも言えますが、オーソドックスな方法としては
開始日時、終了日時を決め(永久もあり得ますね)、決めた頻度で配信する設定です。文面は同じものが使用されます。
配信頻度は以下のようなものから選べることが多いですね
曜日
月通算日
N日毎
曜日は複数設定できる場合もありますし、月通算日も全日程を送るようにしたら毎日、となります。私の使っていた、いるツールは自社開発や有名なツールもありますが日本の祝日、などが画面からは設定できませんでしたね。
スケジュール配信のデメリット
同じ文面を送ることになること
スケジュール設定が完全に自由なことは少ない
原則同じ文面で送るのでマンネリズムになりますね。読み物記事のメールには向きません。他方、自社の訴求したいイベント、例えば「5のつく日」開催のようにイベントそのものを、曜日指定や、月通算日指定の開催方式にすると効果を上げやすいです。スケジュール配信によって開催当日や前日にリマインドメールを送ることができますから。
動的配信
パーソナライズ配信と分けようか迷いましたが、動的配信に入れておきます。何が動的なのでしょう。配信の都度、内容が変わるという意味です。
配信元
宛先★
配信日★
件名★
文面★
例えば私はこのうち、★で印を付けた宛先、配信日、件名、文面は動的なメールを送っていました。順番に見ていきましょう。
宛先が動的とは
自動で毎日送る設定が入るとして、宛先が毎日変化するということです。
昨日オプトインした人、オプトアウトした人が存在すれば確かに宛先は動的に変化するのですが、ターゲットそのものが日次で変化する場合があります。例えば、「昨日このサービスのWebサイトに訪問した人」などだと毎日変化しますね。
送らない宛先も動的
先のケースだと、このサービスに訪問しなかった人は除外されるということでもあるので、例えば送らないリストとして、昨日メールが到着した人は頻回受信者として除外するリストを意図的に作成することも動的と言えます。
メール配信ツールでは、NOTという指定方法ができて、送らないリストを作成できることも多いですね。
配信日が動的とは
曜日や月通算日の設定だけでなく、ポイントの付与日が毎月動的に変化する場合(エンジニアの出勤日だったり)、付与日をプログラムで検知して、付与のお知らせメールの配信日となる場合もあります。
天気情報を取得して雨だと送る、例えば飲食店や美容室予約サイトだと雨だと空きの可能性が高まり、割引オファーのメールを配信する、などありますね。
件名が動的とは
テキストの出しわけです。ユーザ名を表示する場合はそうなりますし、残高表示、ユーザの居住地域名などで出し分ける場合などもそうですね。
本文が動的とは
テキスト、並びに画像の出しわけもありますね。単にAを出すかBを出すかという二択ではなく、商品の閲覧履歴リストなどを表示する場合はそもそもリストの件数も人によって異なります。
配信元が動的とは
障害をシステム検知した場合にお知らせ系メールは販促ではないので購読解除リンクが不要だったりします。文面も異なるのですが、配信元名・アドレス(fromなどと呼びます)を使い分けることでユーザにわかりやすくする方法なども考えられます。普段の販促メールは「韋駄天クーポンメール<no-reply@idaten.com>」などとユーザー認知を助けたりするものです。
動的配信は宝の山
動的配信はこのように非常に多彩なメール配信が可能なので、場合によってはびっくりするくらいのCTR/CVR/売り上げを稼ぐ場合もあります。その話は次回以降で。
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