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スタートアップのバックオフィス構築~事業に集中するために~

BAMBOO INCUBATORは、スタートアップ起業家の情報格差解消を目指し、起業家、エンジェル投資家、弁護士、弁理士、会計士、税理士、司法書士及び社労士で運営されている任意団体です。

このnoteでは、当会が開催している無料ウェビナーのレポートを投稿していきます。

今回は、2021.8.26に開催された「スタートアップのバックオフィス構築〜事業に集中するために〜」のレポートです。

「経理処理、めんどくさい、、、本業に集中したいけどバックオフィスってどうやって整備したらいいの?」
「経理担当者を雇う必要はある?事業が軌道に乗るまではできるだけ人件費は節約したいんだけど、、、」
「バックオフィスの構築って誰に頼んだらいい?」

こんな悩みをお抱えの起業家の皆さん、ぜひご一読ください。

本記事の構成

本記事は、トピックごとに、以下の順序で解説していきます。

・バックオフィスとは?
・外部委託の対象業務は?
・起業初期段階で、どこまで外部委託すべき?
・会計・経理業務を委託するうえで、起業家が最低限押さえておくべき知識は?
・既存の代表的なサービスは?
・法人設立でクラウド会計サービスを使う場合の注意点?
・起業初期段階の労務管理、何をしなければいけない?
・まとめ

バックオフィスとは?

バックオフィスとはお客さんと直接かかわることはないが、利益を生み出すために後方支援する業務のことです。中小企業では「総務」や「経理」などといわれることもあります。

企業が売り上げを上げて利益を生み出すまでのプロセスの内、売上を例にすると、まずお客さんに請求書を作成し、郵送、入金管理のための台帳作成、債権管理、入金確認、会計システムへの消込、といったプロセスがそれぞれのバックオフィス業務で発生します。

そのプロセスを踏んだうえで、会計ソフトに今まで起こったものすべてを入力する作業があり、最終的には試算表が出来上がります。

このような一連の流れがバックオフィス業務で発生します。

外部委託の対象業務は?

費用を度外視すれば、全て外部委託しようと思えば、可能です。会計・税務の領域は税理士に、法務は弁護士や司法書士に、労務は社労士に、顧問料をそれぞれ支払って丸投げに近い状態を実現することは、費用を度外視すれば、可能です。

起業初期段階で、どこまで外部委託すべき?

はじめは、会計・経理の領域を税理士に委託するところからスタートするのがよいでしょう。トラブルの有無にかかわらず、どのような会社でもしなければならない作業(納税の前提)だからです。

会計・経理の領域は、起業初期段階から外部委託しても構いませんし、起業家が本業に集中する時間を捻出するために、むしろ積極的に活用すべきではないかと思います。

会計・経理業務を委託するうえで、起業家が最低限押さえておくべき知識は?

やはり最低限の基礎知識は起業家自身が身につけておくべきです。薄い本でも良いので、貸借対照表・損益計算書の読み方、決算の仕組みくらいは、起業をするのであれば最低限自分のものにしましょう。そのうえで委託をすると、税理士の良し悪しや質問に対する回答内容の適不適も、ある程度起業香川で判断できるようになります。

費用相場は?

税理士事務所によってかなり違います。零細企業の段階だと2〜3万円程度で顧問契約してくれるところもあります。ただ、重要なのは、「何をどこまでやってくれるか」です。1万円でも、顧問になっただけで何もしてくれないのであれば高いですし、5万円であっても、バックオフィス周りをまるっと処理代行してくれるのであれば安いと言えます。士業は、士業自身が個人事業主ということもあり、サービスの内容が不明瞭なことが多いので、契約の段階でサービス内容をよくよく確認するようにしましょう。


既存の代表的なサービスは?

最初は、freeeやマネーフォワードが使われることが多いですし、それぞれ十分なサービス内容を安価に提供しており、税理士目線でもオススメできます。


法人設立でクラウド会計サービスを使う場合の注意点?

外部投資家からのエクイティ・ファイナンスを考えているスタートアップの場合、こういったサービスのデフォルト設定で登記してしまうと、あとあと定款変更しなければならないケースを多々目にします。例えば、登記事項の変更であると、大体平均3万円程度の印紙税が取られます。そのため、事業目的、一株の金額、発行可能株式総数、機関設計などは、登記前の段階で司法書士や弁護士に一般的なアドバイスを仰いでおくのが賢明です。

起業初期段階の労務管理、何をしなければいけない?

一番最初は、社会保険(健康保険、厚生年金保険)に入るステップがあり、従業員を雇うとなった場合は、雇用契約書を作成し、労働保険(労災、雇用保険)の手続きを行います。その後に細かい手続きとして、三六協定や就業規則を作るといった作業があります。

ハローワークや年金事務所に通って、自力でできなくはありませんが、これらを全部社長自らが行うと、事務手続きだけで一日以上の時間が無駄になります。

この点、昨今はウェブサービス化が活発で、例えばSmartHRを使うと最低限の事務書類は無料で準備可能です。従業員の人数規模があまり増えないのであれば、freeeやマネーフォワードが準備している労務管理サービスを活用することもオススメです。

まとめ

起業家(社長)がバックオフィスを何から何までやることはおすすめできません。起業家は事業に集中してください。他方で、士業との円滑なコミニュケーションをとり、トータルの所要時間を削減するためにも、起業初期の段階で最低限の基礎知識を起業家自らが学習して習得することはきわめて有用です。踏ん張りどころですがどんな会社を起業する場合も避けては通れない領域なので是非がんばってください。


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https://peatix.com/group/7504919

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執筆協力
billage OSAKA
https://billage.space/osakaekimaedaiichi
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