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足し算って絵の具みたいなもんだよね

娘はそんなこと言ってないと言い張るんだけど、私は妙に納得してしまって翌日NLPの授業の朝のスピーチでこのことを発表したので覚えてるこのセリフ。

学校にあまり行っていない娘から、算数の問題の解き方を聞かれることが多い。5年生になってから特に、答えはわかるんだけどその解き方をわかりやすく説明する、というのがすごく難しくなった。唯一理解してもらえたことといえば「ママはすごいバカなんだな」ということだった(私のことを「スポンジボブ」と呼び始めたのはこの辺りからかもしれない…)。

そんな感じだから、すっかり私に聞くのは諦めてしまって、頭の良い友達に聞いたり自分でググってみたりしながら問題を解いていただんだけど、娘がふと「あれだよね、足し算って絵の具みたいなもんだよね」と言った。
私とは全く違う感覚や思考を持つ娘の頭の中が、垣間見えた瞬間だった。混色カードがお気に入りの娘の頭の中は、色と色を足して新しい色を作ることでいっぱいなんだなと感じた。そして、この子は数字に色を感じてるのかもしれない、と思った瞬間に、そういえば私はいつも人に対して色を感じているなということに気がついた。もちろん自分にも色を感じる。

私が人に感じる色は、いつも同じではない。同じ人でもその時々で色が違う。赤と橙のグラデーションのような温かい色を感じる時もあれば、青と紫のような神秘的な色に吸い込まれてしまいそうだと感じる時もある。きっと私の心理状態によって変わるんだと思う。
そんな風に色を感じる人と一緒にいる時は、自分の色と相手の色が混ざってグラデーションを感じる。美しいグラデーションの時もあれば、すっかりと混ざり合って新しい色ができることも、混ざらずに境界線があるかのように真っ二つに分かれることも、もちろんある。
「黒」を感じる時もある。自分に黒を感じる時には、なるべく明るい色の人と会いたい。白を足してくれる人も必要。でもこんな風に書くと、黒は悪い色と感じるかもしれないけど、私たちに不要な色なんてなく、どんな色の自分も大好きでありたい。どんな色の相手とも、新しい色を作る喜びを忘れずに生きていきたい。

娘は数字に、私は人に色を感じて生きている。
娘の一言で、私の中に広がったこの感覚を言葉にできてとても嬉しい。こんな風にたくさんのことに気付かせてくれる娘と私は、これからもずっと互いの色を認め合いながら、たくさんの色を作り出し、思い出の端々に色を塗っていくんだと思う。

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