見出し画像

人生総括2 メンヘラ大学生、福祉実習に出向く

今日も訪問して頂きありがとうございます。
という事で、前回の記事・人生総括1の続きとなります。


福祉アレルギー

大学デビュー後、楽しかったモラトリアム生活もあっという間に過ぎ、またもや進路を決めねばならない4年生になってしまいました。

その頃の私は勉強をしない大学生ではありましたが、卒業するため福祉系科目の授業に出席はしていました。そして3年間の履修を通して

「支援・支援って、どんだけ上から目線なんだよ」
「2◯時間テレビみたいな偽善者っぷりがどうにも苛立つ」
「支援技法って、テクニックで人の人生変えられると思うな、傲慢過ぎるわい」
「っつーかあんたらが社会的弱者のレッテルを貼って、人助けする自分に酔いたいんだろーが」

とすっかり福祉嫌悪状態に陥り、もちろん就職も福祉と一切関係ない分野に進もうとした訳です。

実習生として福祉現場へ

しかしながら私のいた大学では、4年次に福祉現場で実習し単位を取らないと卒業出来なかったのですね。よってやむなくこの実習に参加せざるを得ませんでした。
もう福祉には関わらないと決めていたので、実習先は家から近いというだけで精神科のある病院と特別養護老人ホームに決定。社会見学して、何なら偽善者っぷりを指摘してやろう的なノリで現場に向かった訳です。今から考えるとあまりの無礼っぷりに冷や汗がダラダラ出るばかりですが…。

いずれの実習先でも「福祉の道には進まないので具体的な仕事内容を伝授してもらうより、現場がどういう感じか見学したい」と意味不明な実習動機を伝え、自由に動く実習スタイルとなりました。今更ながら、実習担当を引き受けて頂いた指導員さんの寛大さに感謝しつつ、あの頃の自分を墓穴に埋めつくしたい気持ちになります。

現場実習で感じた不可思議さ

ところが面白い事に、福祉実習どころか就職・人生そのものを拗らせつつあった私を、それぞれの施設の指導員さんが本当に良く話を聞き、面倒を見て下さったのです。これは実習生を引き受けるようになって感じるのですが、確かにあれだけメンヘラな実習生が来たら「話聞いてあげた方が良いかも…」と心配するかもしれません。でも私なら時間取られるし、ヘタに関わらない方が良いかも、と思うかな…。だからこそ、あの頃メンヘラ学生に時間を割いて付き合って下さった指導員さんの尊さに頭が下がるばかりです。

そしてこのフリースタイル実習が予想外な展開をもたらす事となりました。3年間の座学で「上から目線で助けるとか言ってんじゃねーぞ」としか思えなかった社会福祉が、なんだかそれだけでもないらしい…と感じ始めたのであります。感覚的なもので言語化が難しいのですが、「あなたも私も大変だけど、まあ一緒にぼちぼちやってこうぜ」な世界観と言うのでしょうか。どうも上から支援してあげるというのと違う。
どちらかと言うと上も下もなく、まあ一緒にしんどい今日を乗り越えようや、みたいな世界なのかな〜という感覚だけはあって、それが結構心地よかったりした訳です。

ただこの体験は私が本当にラッキーだったためで、現在のように人手不足・業務過多な現場にメンヘラ実習生が来たら、速攻迷惑なので大学に通告される事でしょう。ありがたやありがたや。

という事で、偶然や幸運に支えられ無事に実習を終え、大学卒業まで至った訳であります。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?