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"もう行けない"チヴィタ・ディ・バニョレージョ

コロナウイルスが流行し、気軽に海外旅行できなくなってから約2年が経つ。
社会人になっても年に1回は海外に行きたいと思っていたが、今は思い出を懐かしむことしかできない。

写真を見返しながら、「また行きたい」と思う場所がほとんどだが、アクセスの悪さから「もう行けないな」と思う場所もある。

チヴィタ・ディ・バニョレージョ(イタリア)がその一つだ。

ジブリ映画『天空の城ラピュタ』のモデルといわれている村で、住民の高齢化や雨風による土地の侵食から、"死にゆく街"とも呼ばれている。
埼玉あるある(?)で、交通の便が悪い川越東高校のことを"陸の孤島"と比喩したりするが、この村こそが陸の孤島だ。

周遊ツアーだったから訪れることができたが、単独で行こうとするとかなり難しいと思う。
調べると、ローマ・テルミニ駅から電車で1時間30分、さらにバスで1時間ほどかかるようだ。
ローマから少し足を伸ばせば・・・と思うかもしれないが、バニョレージョを行き来するバスの本数は一日数本のみ。
さらにスクールバスとして運行していることがほとんどで、学校がなければ運休だ。行きづらい。

訪れたときのことを思い出すと、まず入村料を払い、村に繋がる唯一の橋を渡っていく。
村の門をくぐると、中世にタイムスリップしたかのような街並みが広がっていた。
風情ある建物に石畳、あちこちに花が咲いており、どこを切り取っても絵になってしまう。

狭い道が多いが、一周しても十数分のとても小さい村なので迷子になることはない。
むしろ小道に入って村の雰囲気を味わうのが醍醐味だと思う。

住民の数より多いという猫ともたくさんすれ違った。また、村の端から外を眺めると、この村がどれだけ孤立しているかを感じることができる。

村の滞在時間は30分ほどしかなかったが、十分満喫できた。
これからも海外ならではの雰囲気を感じにいきたいし、いろんな国・地域のことを知りたいと思う。

そのためにも、行きたい時に海外に行ける世の中に戻ることを願ってやまない。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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