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モントリオールでレッスン受けてみた:その①広すぎる編

出張で訪れた小雪降る寒いモントリオール。
人々はフレンドリーで、同じ北米でもこうもアメリカと違うのかと驚く。
言語は、フランス語と英語ですが、最初はまず、フランス語で“ボンジュール”。

仕事前の朝。
散歩がてら、滞在していたホテル(ハイアットリージェンシー)からコンテンポラリーアート美術館方面へ、北へ向かって約20分。

見つけました、バレエスタジオ。
大学の近くの学生街の一角に、四角い建物。

その日、仕事を終えた私は、ちょっとドキドキしながら、一人このスタジオに向かって夜の街を歩き始めました。
安全なモントリオール市内といえども、知らない土地、おまけに暗くなっているので、用心しながら歩く。
寒いせいか、人が見当たらず、明るい電灯のある大きな道路沿いでも、ちょっと心配。

スタジオの近くには、24時間開いている大学生が溜まりそうなサイケなカフェや、趣のあるアパートが並んでいました。

スタジオは、静かな住宅街の一角。
建物は質素な四角いビルで、よく見ないと、そこがバレエスタジオかどうか見過ごす位。

裏手にまわり入り口のドアを押す。
生徒みたいな若い男子が、音楽を聞きながら、ぼーっと座っていた。
すぐに、階段をおりて、地下の受付へ。

受付のお兄さんに、

「靴を脱いで」

といきなり注意される。
どうやら、廊下の半分と地下は、土足禁止らしい。
フランス語で書いてあったのでわかりませんでした。

受付のお兄さんは、無愛想だけど、やるべきことはちゃんとやる感じで、

「更衣室とスタジオはどこ、スタジオ空いてたら時間までウオームアップしていて良い、スタジオが変更したら、だれかが必ず教えに行くから」

と、此方が聞く前に全ての情報をくれました。

受付の隣の更衣室で着替え、荷物を全て持って4階へ移動。

3階は現役女子のクラス、4階は大人の上級クラスをやっているらしい。

大人の上級クラスをこっそり覗いて見たけれど、もの凄く上手な人は見当たらず。
やっぱり大人クラスだからなのか?
そのクラスが終わるまで、廊下でウオーミングアップ。

クラスが終り、人が出た後、スタジオに入る。

スタジオが……..広い!
前面全て鏡張り。

バーは、左右と後ろの壁側に設置されており、可動式バーも何本か出されていた。
スタジオ内に水のみ場まで完備されていた。

30分位早く来ていたので、この広いスタジオでたった一人でアップしていたら、中学生か高校生位の女の子が入ってきて、

「これって、Beginner IIだよね?」

と聞かれる。

見たことない初めてさんの私がいたので確認したようだ。
彼女はいきなりポワントを履いて、ピケとか、エシャッペとかやっていた。
若くまだ初心者っぽいけど、体形に恵まれていて足首も強そう。
流石、欧米人と関心してストレッチしながら見ていると、どんどん生徒が入ってきた。

何人かは大学生のようでテストの話をしていた。
学期末テストの時期らしい。

昔やってました風の素敵なスカートを巻いたマダムが、早々にポワントを履いてバーレッスンをしていた。

私は、久しぶりのバレエだったし、見知らぬ土地で、かつ出張中だったので、ともかく怪我をしないようにと、ポワントは最初から履かないつもりだったが、ここの人達、レッスン開始前からいきなり履いてるので、大丈夫なのかしら?と他人事ながら心配に。

初めての私がいても、みんな我関せず。
この雰囲気、イイ。

そのうち、本を読みながら30代ぐらいの男性が入ってきて、読みながらスタジオを突っ切り、ピアノの前にどっかりと座った。
ピアニストだった。

しばらくすると、どこからともなく、小柄な、若干年配の女性の先生が入ってきて、皆、一斉に立ち上がる。

レッスン開始。

普通のバーレッスンから入る。
日本で受けているのと大差なく、特に難しいことはしない。
若い女の子達は、足がビュンビュン上がるが、やはりビギナークラスなので、かなり素人っぽい。
途中で、いつのまにかポワントはいてやってる人もいた。
自分のペースに任されているようだ。
自由。

それにしても本当に欧米人は、体形が恵まれているなあと目の前でみて思う。
これで、末端をきちんと伸ばせれば、初心者でもかなり格好がつきそう。
もちろん、おなか、お尻ぽよんという私のような体形の方もいるが、皆、物怖じせずに、人を気にしないで、のびのびやっているのがイイ。

スタジオが広いって本当に気持ちいい。
ぶつからなくてすむし、場所取りもないから、人々に余裕を感じる。

センターは、グランワルツまではやらなかった。
ピルエットもシングルまで。
可もなく不可もなくで、ちょっと物足りなかった。
先生のお手本は美しく、英語とフランス語の両方で説明してくれる。
流石、モントリオール!
どんどん順番がまわってきて、広いスタジオで思いっきり動ける為、汗をかいた。

終わってから、先生にご挨拶に行った。
日本に公演にきたことがあるとか。
明るくで気さくな先生だった。
すれ違う生徒達も、皆、こちらをみて、ニコッとしてくれて挨拶して去って行った。

雰囲気がとてもよかった。

スタジオ名:Ballet Divertimento
英語URL: http://www.balletdivertimento.com/en/
大人のクラス紹介はこちら:http://www.balletdivertimento.com/en/youth-and-adult-programs/#adult-program
場所:カナダ モントリオール市内
受講時期:2005年11月
受講クラス: Beginner II
設備:★★★★★
雰囲気:★★★★★
レッスン:★★★★☆

宿泊先はハイアット リージェンシー モントリオール (Hyatt Regency Montreal)
御存知大手チェーンホテル。
とりあえず何でもそろっていました。
特にフィットネスセンターは、靴タオルも貸してもらえて設備もホテルのフィットネスにしては充実していました。
ダウンタウンのどこに行くにも便利で、地下鉄の駅も近かったです。
スタジオまで徒歩圏内でした。


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