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旅のはじまりの町、そしてゴールの町。イスタンブール

世界を旅してきて「どの町が1番良かった?」と必ず聞かれる。そしていつも間髪いれず答える。「なんといってもイスタンブール」

初めてイスタンブールを訪れたのは2000年3月、自転車世界一周のとき。北米、南米を走ってヨーロッパを地中海沿いに走り、とりあえずイスタンブールをゴールとして一時帰国した。それからも列車で、バスで、何度もイスタンブールは訪れている。

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直近のイスタンブールは2年前。シベリア鉄道横断の旅のゴールだった。ウラジオストクからモスクワに到着後、列車を乗り継いで南下。雪の降るブルガリアのソフィアからイスタンブール行きの夜行列車に乗った。

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現代のオリエンタル急行は残念ながらシルケジ駅には着かない。20kmほど西のハルカリ駅という郊外の駅が終着点だった。全然ターミナル駅っぽくなく、貨物駅みたいな雰囲気。ちょっと残念。旅行者はここから無料のシャトルバスでシルケジ駅まで乗せてもらえた。シルケジ駅は、なるほど、ガラーンとしていた。が、車両はホームに止まっている。実はこれは地下鉄の車両だった。なんと、いつの間にかボスポラス海峡をくぐってアジアまで行く地下鉄が開通しており、シルケジ駅のホームはその車両たちの待避線になっていた。

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駅は寂しい空気が漂っていたが、その名も「ORIENTAL EXPRESS」というレストランは営業していた。なかなか重厚・レトロな高級ホテルのような雰囲気で、なかなか良かった。

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イスタンブールを訪れるのは通算5回目。迷路のような町も地図も見ずに歩ける。が、風景は来るたびにヨーロッパ化していて驚く。地下鉄にも驚いたが、バックパッカー時代にお世話になった旧市街、スルタン・アフメット地区に行くと本当にヨーロッパみたいになってて、さらに驚いた。新市街よりも旧市街のほうがずっと綺麗になってしまった。かつてバックパッカーが歩いたこの地区はもはや安宿街ではない。

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それでも、スルタン地区から一歩外を歩けば、風景は昔のままだった。観光客が行かないエリアは、昔ながらのイスタンブールの風景が残っていた。

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観光エリアには観光レストランしかないが、普通の町に行けば昔ながらのロカンタ(安食堂)が並んでいる。これぞ、トルコ料理!

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指さすだけでトルコの家庭料理が楽しめる上、めちゃくちゃ安い。でも、こういう店ではビール等のアルコールが飲めないのがちょっと残念。

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というわけで、持ち帰りにしてこんな形でホテルの部屋で1人パーティをすることもあった。これだけの料理とワイン1本でも600円くらい。昔と比べて物価が跳ね上がったとは言え、それでもトルコは安かった。

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スルタン地区からグランドバザールを抜け、エジプシャンバザールに向かって下っていくこのエリアが好きだ。地図なんていらない。人の流れに沿って坂道を降りて行けば、どの道を通っててもやがて知ってる風景にたどり着く。むしろ、こんな迷路みたいな場所では地図なんてあまり役にたたない。

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ガラタ橋に出た。名物サバサンドはもちろん今でもある。しかしながら、「サバサンドー!」という日本語での呼び込みは聞こえなかった。昔、あれほど日本人旅行者であふれかえってたのに、今はなぜ来なくなったのだろう?馴染みのホテルのエリフは「どうして日本人は来なくなったですか?経済が悪いですか?」と言っていた。

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この町で1番楽しいのはなんといってもボスポラス海峡クルーズ。クルーズといっても、対岸に渡るだけ。でもその対岸はアジア。この感覚がすごい。ヨーロッパとアジアを行き来する船の所要時間は約15分、200円。地下鉄ができても船は繁盛していた。

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アジア側からヨーロッパを眺めるリバーサイドカフェ。昔はこんなのなかった。なかなか洒落てます。

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今回の滞在中、何度も乗った。アジアを出航する渡し船。地元の人もスマホで写真を撮りまくってる。

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船から見たヨーロッパ側のイスタンブール。頻繁に行き交う船、常に人の波が行き交うエミノミュ地区、その背後にエジプシャンバザール、天を突きさすようなモスクのミナレットの群れ。この雰囲気。これが好き。

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ガラタ橋から見たイスタンブール。目の前に見えてるのはサバサンド屋。高台にある荘厳なモスクはスレイマニエ・モスク。この1枚が僕の1番好きなイスタンブール。

バイクツアーを長い間やってきたけど、実はまだ自分でトルコのバイクツアーは実施したことがないのです。。。観光での海外渡航が許されるようになれば、絶対に企画したい国です。すでにイスタンブールのレンタルバイク店とはコンタクトを取ってます。世界をの道を走るツアー、誠意を込めて準備中!


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