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フランスの抗議者は抑制を拒否し、オリンピックのショーは頓挫する

原文:https://freedomnews.org.uk/2024/07/29/olympics-in-full-swing-as-french-protesters-refuse-to-slow-down/
原文掲載日:2024年7月29日
著者:ガブリエル゠フォンテン(Gabriel Fonten)

大会ではここまで番狂わせが続いているが、マクロン大統領の心配の種はフランスのスポーツ成績ではなさそうだ。

国鉄の組織的破壊工作による混乱の後、フランスの革命の歴史をオリンピックのショーに統合したフランス大統領エマニュエル゠マクロンの試みは、自らが創り出す手助けをした社会的混乱に直面している。

1億5000万ドルの予算を投じたにもかかわらず、開会式はフランス社会の深い分断を浮き彫りにしただけだった。ドラァグ゠クイーンの最後の晩餐・船団に乗ったルイズ゠ミシェル像・首をはねられたマリー゠アントワネットが並ぶセーヌ川まであらゆるものが登場したが、左翼の多くにとっては、政府の進歩主義ショーがどれほど薄っぺらいか示しただけだった。抗議行動で頻繁にルイ16世と比較されているマクロンが「サ゠イラ」を歌わせるなど、全くの皮肉というだけでなく、失敗した戦略に思える。フランスがスポットライトを浴びると、ワールドカップ中のカタールのように、政府の最も物議を醸す政策が全面公開される効果がある。

ここには、フランスの厳格な世俗主義にコメントしている多くの国際的アスリートが含まれる。フランスは「公務員」であることを理由に協議中の女性アスリートのヒジャブ着用を禁じている。この法律は、フランスの公共部門全体にいる女性達に影響を与え、ディアバ゠コナテのようなアスリートが既にフランスチームへの選出を阻まれているように、丸見えになるだろう。

統一国家としてフランスのイメージを前面に押し出そうとする試みは、国家が依存せざるを得ない巨大な破壊的治安部隊の存在によっても批判されてきた。セーヌ川とパリの最も有名な名所の多くに障壁が立ち並んでいる。さらに、大会警備のためにカナダとカタールのような遠方からの警察の増援が呼び掛けられていた。住民を招くどころか、「光の都」は、資金を提供している市民が大会にアクセスできないよう厳戒態勢を敷いているのだ。

オリンピックの会場確保には、市中心部の広大な地域の封鎖だけでなく、「望ましくない人々」の弾圧も含まれていた。オリンピックの準備で、フランス政府は12500人の移民とホームレスのテント村を強制撤去し、バスで市の郊外に輸送し、観光客向けのセンターを準備した。さらに、フランス警察は少なくとも45人のエクスティンクション゠レベリオン活動家と弁護士を「妨害行為」を計画した疑いで土曜日に先制逮捕した

また、パレスチナ人アスリートを歓迎し、オリンピックへのイスラエル参加継続の偽善を強調するデモも続いている。破壊行為・開会式での観衆によるブーイング・これまでイスラエルのサッカーの試合で継続している抗議は、政府がどれほど阻止しようとしたところで、オリンピック大会から政治が排除されはしないと示しているのである。

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