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SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACROの解像力と音楽

「これは買って試さなあかんやつや」

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2020年12月にカメラのレンズを買った。シグマのフルサイズミラーレスカメラ用のマクロレンズ、105mm F2.8 DG DN MACRO ARTだ。このレンズをしばらく使ってみて、写真や映像についてだけでなく、音楽や自分の演奏について思うこと、気づいたことがあった。

このレンズを買おうと思ったのは公式ページのナスとピーマンの作例を見たから。ナスとピーマンは、写真であるということがにわかに信じられないぐらい瑞々しく、モニターを介して見ていることを忘れてしばし唖然としてしまった。

見慣れたものたちを撮っているはずなのだけど、出てくる写真は見たことがないようなものばかり。日常さえも想像以上とはうまく言ったものだ。

それらの作例は驚くほど鮮烈で、ちょっと解像しすぎているように思う。(もちろん良い意味で)もう普通に肉眼で見ることを超越してしまっている。

「これは買って試さなあかんやつや」

という流れで即購入。ソニーEマウントとライカLマウントの2つがラインナップされていて、買ったのはLマウント用。

さっそく家の中にあるものをパシャパシャ撮ってみたけど、やっぱり面白い。カメラはLUMIX DC-S5で全て手持ち撮影、一部トリミングしたけど基本的にJPEG撮って出し。

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転がっていたトミカのバス。中央の細い毛は飼い犬のもの。

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あわ

ドリップ用コーヒー豆のビフォーアフター。多いと1日に4杯は飲む。

タイル

珪藻土のデザインタイル。ザラザラした質感が手にとるようにわかる。

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マリンバのマレット。細かい毛糸の1本1本まで見える。

ドット

MacBook Pro 2015のモニターを撮ったらドットの網目が見えてちょっと引いた。

家族をポートレートで撮っても、とてもよかった。AFの挙動がそこまで正確で速くないのが弱点だけれど、そんなのはどうでもよくなるほど描写が良い

残念ながら、noteに画像をアップした時点で画質は落ちてしまう。ぜひ公式の作例ページを見てほしい。

いま自分の演奏に求めているもの

しばらくSIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO ARTを使っていて気がついた。この異様な解像力、解像感は今の自分が音楽や演奏に求めていることに似ていると。

今年3月のリサイタルで三善晃(1933-2013)と一柳慧(1933-  )のマリンバ作品を6曲演奏することもあり、求めているのはこの恐ろしいほどの切れ味だ。

プログラムは過去に弾いたことのあるものが大半だけど、強い音や素早いパッセージで音が歪んで潰れてしまうことがどうしてもあった。反対に弱音では音像がぼやけて鈍くなってしまうこともあった。

105mm macro ARTの描写を自ら体験したことで、自分が求める音の指標になるビジョンを得たように思う。今回は「解像」という言葉がその橋渡しをしてくれた。

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